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 市バス路線の営業成績を表す各種指標を紹介します.
 ここに掲載するデータは
令和4年度(2022年度)決算のものです.

 

令和4年度 営業係数ランキング

 ◆営業係数

 100円の営業収入を得るのに要した営業費用を表す指数で,各バス路線の経営状態を表す指標として使われています.
 100未満は黒字,超えると赤字です.

 コロナ禍による影響が限定的だった令和元年度決算では,市バス全系統の営業係数は112.7でした.
 全163系統のうち,黒字系統は32系統,赤字系統は131系統で,全体の約80%が赤字系統でした.

 コロナ禍の令和2年度決算では,市バス全系統の営業係数は142.6で,29.9ポイントも悪化しました.
 全163系統のうち,黒字系統はわずか3系統のみでした.

 令和3年度決算では,市バス全系統の営業係数は140.2で,わずか2.4ポイント改善した程度でした.
 全161系統(※)のうち,黒字系統はわずか5系統でした.

 令和4年度決算では,市バス全系統の営業係数は137.7で,2.5ポイントの改善でした.
 全162系統(※)のうち,黒字系統はわずか6系統と,厳しい状態が続いています.

 (※)深夜系統は運行休止中のため除外.

 ◆営業係数一覧表
 公式サイト「決算概要」 当ウェブサイトまとめ[PDF]

 

 黒字6系統(上位20系統)

順位 系統名 営業係数
(4年度)
営業係数
(3年度)
1 幹藤丘1 72 76
2 平針11 84 86
3 徳重11 88 91
4 中村13 88 91
5 上社11 97 98
6 幹本郷1 98 102
7 名駅13 101 107
8 幹星丘2 102 104
9 新瑞12 102 108
10 名駅11 103 108
11 原11 104 106
12 金山12 105 108
13 幹星丘1 106 108
14 栄24 106 113
15 星丘12 107 113
16 黒川11 108 108
17 金山11 109 115
18 幹砂田1 109 116
19 基幹2 111 115
20 基幹1 112 118


▲幹藤丘1号系統は三冠王をキープするも大幅収支悪化
 黒字系統はわずか5系統のみ

 黒字系統は,
 平成22年度28系統
 平成23年度25系統
 平成24年度28系統
 平成25年度31系統
 平成26年度34系統
 平成27年度39系統
 平成28年度44系統と年々増加していましたが,
 以降は,
 平成29年度41系統
 平成30年度39系統
 令和元年度32系統と減少傾向にありました.
 コロナ禍では,
 令和2年度3系統,
 令和3年度5系統
 令和4年度6系統と低調です.

 

 下位20系統

順位 系統名 営業係数
(4年度)
営業係数
(3年度)
141 名東巡回 253 255
142 鳴海11 255 261
143 北巡回 255 245
144 昭和巡回 258 259
145 千種巡回 269 250
146 西巡回 278 284
147 山田巡回 287 291
148 富田巡回 293 281
149 瑞穂巡回 317 322
150 緑巡回 324 310
151 守山11 326 315
152 志段味11 330  
153 港巡回 340 323
154 春田11 345 318
155 中川巡回 347 336
156 東巡回 359 361
157 守山巡回 365 359
158 志段味巡回 398 448
159 中村巡回 402 388
160 南陽巡回 443 337
161 中巡回 504 511
162 熱田巡回 538 426


▲地域巡回系統は,区役所や病院を結んで走る生活路線のため,路線長が長く乗車効率が悪く,営業係数も悪い

 コロナ禍により,市バス全系統において営業係数が悪化しており,回復していません.
 (全系統)R1年度112.7→R4年度137.7

 定期券利用の多い系統より,非定期券利用の多い系統の方が,外出控えの影響を受けて大きく悪化しました.

 特に地域巡回系統は軒並み大幅に悪化しました.
 さらに敬老パスの私鉄利用拡大に伴い,市バス利用者が逸走し,R4年度はさらに悪化しています.
 (地域巡回系統)R1年度175.3→R3年度290.7→R4年度305.1

 

 

 

令和4年度 営業収支ランキング

 ◆営業収支

 営業収入と営業費用の差.つまり黒字と赤字の絶対額です.

 営業係数(効率性)が良く,運行本数も多い系統は,黒字額も大きくなります.
 赤字路線では,営業係数が下位でなくても運行本数の多い系統は,赤字額が大きくなってしまいます.

 令和2年度の市バス全体の営業収支は7,102百万円の赤字でした.
 令和3年度の市バス全体の営業収支は6,938百万円の赤字でした.
 令和4年度の市バス全体の営業収支は6,736百万円の赤字でした.

 ◆営業収支一覧表
 公式サイトなし 当ウェブサイトまとめ[PDF]

 

 上位20系統

順位 系統名 営業収支
(百万円)
営業係数
(4年度)
1 幹藤丘1 71.172 72
2 平針11 28.281 84
3 中村13 12.667 88
4 幹本郷1 11.02 98
5 徳重11 6.923 88
6 上社11 4.194 97
7 名駅13 △2.670 101
8 幹星丘2 △3.052 102
9 原11 △3.149 104
10 名駅11 △3.186 103
11 新瑞12 △4.846 102
12 名駅24 △4.920 116
13 星丘12 △7.996 107
14 黒川14 △9.614 208
15 栄26 △10.633 200
16 金山11 △10.837 109
17 金山12 △11.564 105
18 平針12 △12.153 124
19 黒川11 △12.764 108
20 栄24 △14.278 106


▲地下鉄東山線東部地区の幹線系統

 幹藤丘1号系統は,毎年黒字1億円を稼いでいましたが,コロナ禍で半分以下に.

 黒字3千万円以上の系統数は,
 平成28年度18系統
 平成29年度13系統
 平成30年度10系統
 令和元年度8系統
 令和2年度以降は1系統と減少しました.

 

 下位10系統

順位 系統名 営業収支
(百万円)
営業係数
(4年度)
153 金山25 △79 143
154 栄20 △81 170
155 幹神宮2 △84 134
156 幹名駅1 △87 137
157 金山19 △90 160
158 東海12 △93 135
159 栄18 △97 215
160 基幹2 △117.5 111
161 栄11 △119.8 143
162 ガイド △120.0 143


▲最下位はガイド(ゆとりーとライン地上区間)
 約1億2000万円の大赤字

 利用者が激減したものの,通常通りのダイヤで運行した市バスは,運行本数の多い路線ほど赤字額が多くなりました.

 

 

 

令和4年度 運転キロあたりの乗車人員ランキング

 ◆運転キロあたりの乗車人員(人)

 運転キロ(1km)あたりの乗客数です.
 数値が大きいほど乗車密度が高く,運行効率が良いと言えます.

 ◆運転キロあたりの乗車人員(人)一覧表
 公式サイトなし 当ウェブサイトまとめ[PDF]

 

 上位12系統

順位 系統名 運転キロあた
りの乗車人員
営業係数
(4年度)
1 幹藤丘1 7.88 72
2 平針11 6.02 84
3 中村13 5.88 88
4 徳重11 5.52 88
5 幹星丘2 5.33 102
6 上社11 4.95 97
7 幹本郷1 4.85 98
8 幹星丘1 4.78 106
9 栄24 4.74 106
10 原11 4.66 104
11 金山12 4.57 105
12 名駅13 4.55 101


▲経営収支に大きく影響する運行効率
 運行効率の良い路線は経営効率も良い
 超優良路線の幹藤丘1系統は三冠王を達成

 

 下位10系統

順位 系統名 運転キロあた
りの乗車人員
営業係数
(4年度)
152 鳴海11 1.15 255
152 港巡回 1.15 340
154 守山巡回 1.07 365
155 中村巡回 1.04 402
156 志段味巡回 0.83 398
157 南陽巡回 0.74 443
158 中巡回 0.68 504
159 熱田巡回 0.68 538
160 守山11 0.64 326
161 春田11 0.56 345
162 志段味11 0.51 330

 コロナ禍では全系統で乗車人員が減少しました.

 運転キロあたりの乗車人員が1.0人未満の系統は7系統あります.

 ワーストは,R4年新設の志段味11号系統でした.

 

 

 

その他指標

 その他,営業成績を表す指標として,「運行1回あたりの乗車人員」と「あと何人乗車すると黒字になるか」が公表されています.
 これらはバス車内にてご確認ください.

 


▲令和元年度決算 大森営業所の例

 

 

市バス収支のまめ知識

 営業係数と収支額

 営業係数とは,100円の営業収入を得るのに要した営業費用を表した数字で,鉄道路線やバス路線の経営状態を表す指標として使われています.
 100を下回れば黒字路線で,上回れば赤字路線と判断できます.

 一方,収支額は営業収入と営業費用の差で,+であれば黒字,−なら赤字です.
 営業係数はあくまでも収入と費用の比であって,赤字や黒字の絶対額の大小を表す収支額と一致しません.

 

 

 市バス赤字路線の公費負担ルール

 市バスは民間バス会社の経営と違い,民間が撤退するような赤字路線であっても,地域住民にとって必要な路線と認められれば公共の福祉の観点から運行を継続する必要があります.
 これをサポートするため,市の一般会計(税収入)から市バス会計(運賃収入)へ補助金を支出する公費負担ルールが平成17年から適用されています.

 他都市のコミュニティバスに該当する地域巡回系統(当時22路線:全路線赤字)では,その償却前経常収支額の全額を補助金として一般会計から受けています.平成20年度は5億5300万円で,1系統当たり約2500万円の公的負担でした.
 また,その他の赤字一般路線(当時109路線)では,償却前経常収支不足額の1/2を補助金として一般会計から受けています.平成20年度は22億2600万円で,1系統当たり約1800万円の公的負担がありました.

 

 

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