名古屋市が導入を目指す「新たな路面公共交通システム(Smart Roadway Transit)」について,過去に行われた試験走行や社会実験等を紹介します.
SRTが目指すシステムの概要は SRT計画概要をご覧ください.
住宅都市局主体のSRT構想とは別に,平成29年に環境局が主体となって実施された「燃料電池バス試運転・試乗会」レポートは 市バス車両コンテンツ>トピックスをご覧ください.
令和2年(2020年)10月11日 連節バス,燃料電池バス試験走行 |
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「新たな路面公共交通システム(SRT)」導入検討の一環として,令和2年10月10日(土)と11日(日)に名古屋市中心部を「連節バス」と「燃料電池バス」が試験走行しました.
連節バスが名古屋市内を公式走行するのは初めてです.
【試験走行の概要】 (関係者公開/公式発表分)
10月11日(日) 13時頃〜2時間程度
名古屋駅〜栄(久屋大通公園)を周回(2回)
(公式発表分以外)
・10日深夜の試験走行あり(名古屋城や栄,大須に立寄り).
・11日午後の公開走行に向け,午前中に慣らし走行(名古屋駅〜栄間)あり.
・途中休憩のため名古屋駅〜名鉄バス名古屋中央営業所や白川前駐車場への回送経路も走行.
令和2年度の社会実験の目的は,「通常のバスよりも長く大きい連節バスを用いた,道路構造上の課題の把握」「連節バスと燃料電池バスの走行による機運醸成」です.
当初は市民の試乗会も兼ねる予定でしたが,新型コロナの関係で乗車は関係者のみとなりました.
試験車両は,連接バスは岐阜バス「清流ライナー」(メルセデスベンツ製)です. 燃料電池バスは,トヨタ自動車が開発中の「SORA」が使用されました.
SRT構想は,連節バスや燃料電池バスの導入を目的とするものではありませんが,ともにSRTのコンセプトに近いことから選ばれました.
画像提供:G様,K様,N様,S様(ありがとうございます)
走行経路:名古屋駅〜広小路通〜栄(久屋大通公園)
※以下の画像は,11日午後の公式試験走行分のほか,午前中の試験走行分の画像も混在しています.

▲試験走行では名古屋駅前を発着した 参加者(関係者)と見学者で賑やか (画像提供:G様) |

▲連接バスの特製LED表示(前,後) (画像提供:G様) |

▲連接バスの特製LED表示(側面) (画像提供:G様) |

▲名古屋駅前ロータリーを回る連接バス (画像提供:N様) |

▲名駅高層ビル群を背景に名駅通を南下する (画像提供:K様) |

▲笹島交差点を左折し,名駅通から広小路通へ進む (画像提供:S様) |

▲広小路通(納屋橋)を走る (画像提供:G様) |

▲伏見付近 背景の球体は科学館 (画像提供:N様) |

▲広小路通(旧丸栄前)を走る (画像提供:N様) |
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▲広小路久屋交差点を左折し,久屋大通へ (画像提供:G様) |

▲久屋大通を走る連接バス (画像提供:K様) |

▲テレビ塔を背景に (画像提供:N様) |

▲金鯱バス停(栄16番停)を通過する (画像提供:K様) |

▲久屋大通から再び広小路通を経由して名古屋駅へ戻る (画像提供:K様) |
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試験走行の経路外(出入庫)の走行風景です.

▲白川前駐車場を出庫し,若宮大通に進入する連接バス 駐車料金は1台分?2台分? (画像提供:G様) |

▲名古屋駅から名鉄バス営業所への回送 (画像提供:G様) |

▲名鉄バス名古屋中央営業所にて (画像提供:N様) |
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画像提供:G様,S様(ありがとうございます)

▲青空とテレビ塔を背景に久屋大通を南下する燃料電池バス (画像提供:G様) |

▲名駅通を走行する燃料電池バス (画像提供:G様) |

▲SRTによって代替されそうな市バス名駅16号系統との並走 (画像提供:S様) |

▲広小路通を栄から名駅へ向かう (画像提供:G様) |
令和4年(2022年)9月3〜4日 連節バス体験乗車 |
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令和4年度(2022年度)も,「事業化に向けた検討及び市民の機運醸成」を目的とした社会実験が行われました.
「SRT社会実験」第一弾として位置づけられています.
名駅地区と栄地区を広小路通経由で結ぶルートで,「連節バス」が運行されました.
今回は,連節バスに実際に乗車してアンケート回答する一般モニター(体験乗車)も募集されました.
【試験走行の概要】 (公式発表分)
運行日時:9月3日(土),4日(日) 13時〜18時
走行経路:名駅発→栄行,栄発→名駅行の2コース(広小路通経由)
運行本数:各日8便(名駅発4便+栄発4便),1便20分程度
乗車定員:全16便で計700席以上
(体験乗車モニター応募方法)
申込日時:8月12日(金)正午開始 事前予約制 料金無料
応募手順:先着順で,1組で2名まで,最大2便乗車可能
応募条件:住所問わず,乗車後にアンケート回答
申込方法: 専用サイトより申込
画像提供:G様(ありがとうございます)
車両は,R2年度に続き,岐阜バス「清流ライナー」(メルセデスベンツ製)が使用されました.
車体両側面と後面に,SRTやアジア競技大会PRの特別装飾が施されました.

▲車両は岐阜バス「清流ライナー」 |

▲同左 後部より |

▲車両左側面(前より) SRT (画像提供:G様) |

▲車両左側面(後より) アジア競技大会PR (画像提供:G様) |

▲車両右側面 (画像提供:G様) |

▲車両左側面(前より) SRT社会実験中 (画像提供:G様) |

▲LED行先表示(前面・後面) (画像提供:G様) |

▲LED行先表示(側面)栄行き・名駅行き (画像提供:G様) |
走行経路は,名古屋駅前と栄地区を広小路通経由で結ぶルートです.

▲名古屋駅前ロータリーを走る連接バス |

▲ミッドランドスクエア前にて乗車扱い |

▲都心ループバスC-758系統との並び (画像提供:G様) |

▲名駅前を発車し栄に向かう 名駅高層ビル群を背景に名駅通を南下する (画像提供:G様) |

▲柳橋交差点を右折する名駅行き (画像提供:G様) |

▲広小路伏見交差点を直進する名駅行き (画像提供:G様) |

▲栄交差点を直進する栄行き (画像提供:G様) |

▲広小路を走る連接バス (画像は栄に到着し,降車扱い後の様子) |

▲テレビ塔を背景に走る (画像提供:G様) |

▲同左 (画像提供:G様) |
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▲栄を発車した名駅行き (画像提供:G様) |
9月3日(土)のみ,栄・ミツコシマエヒロバスにて,関連イベントが開催されました.
自動運転車両や,SRTと一体となって回遊性を高めるシェアサイクル等の展示です.
令和5年(2023年)9〜11月 テラス型バス停の社会実験 |
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SRTの当初運行(名駅〜栄)では,乗降場は,ウォーカブルな空間形成と合わせ,停車車両等の影響を受けにくくバス利用者が乗り降りしやすいテラス型の乗降・待合空間を目指しています.
「SRT社会実験」第二弾として,令和5年(2023年)9月16日から11月30日まで,既存のバス停を一時的にテラス型に暫定整備する社会実験が行われました.
【社会実験の概要】SRT社会実験その2−乗降・待合空間の整備−なごまちテラス
・広小路通の既存バス停のバスベイや停車帯を活用したテラス型乗降・待合空間を仮設する
(実験後は原状復旧)
・名称は「なごまちテラス」
・設置時期は,令和5年9月16日(土)から11月30日(木)
・対象バス停は,広小路本町(東)停東行(7番),納屋橋停西行(2番)の2か所
・発着する車両は既存の路線バス(市バス,名鉄バス) ※連節バスの運行ではない
SRTの機能の一つである「スムーズな乗降空間」と「回遊拠点となる待合空間」の実現のため,当初運行ルートにあたる広小路通の既存バス停付近の停車帯をテラス型に暫定整備し,バスの正着性向上とまちの回遊拠点の創出効果,一般交通への影響の検証が行われました.
(参考) 過去,交通局において,サービス水準の向上を目的とした「テラス型バス停」の実証実験が行われたことがあります.
環境TDM実証実験
今回はバスサービスの機能向上に加え,SRTの主目的である「まちづくり」の観点から,まちの回遊拠点として休憩施設,デジタル案内板も整備されました.また沿道イベントとの連携も企画されました.

▲広小路本町(東)停 (都心ループバスC758号系統専用停) |

▲車道上にテラス仮設 |

▲休憩施設(ベンチ・机)設置 |

▲デジタル案内板を設置(バスロケではない) |

▲納屋橋停(西行き) 都心ループバスのほか,一般バスも発着 |

▲車道上にテラス仮設 |

▲テラス型バス停を後方から望む |

▲同左 歩道側より |

▲休憩施設(ベンチ・机)を多数設置 |

▲既存停留所上家とデジタル案内板 |
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