平成18年から23年にかけて,計3回の試験運行が行われた「ちょい乗りシステム」を紹介します.
ちょい乗りシステムの概要 |
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名古屋市における総合交通政策について審議する名古屋市交通問題調査会が,平成16年(2004年)に答申した「なごや新交通戦略」では,次の4点を柱として様々な施策を実施するとしています.
(1)自動車の流入や違法駐車の抑制
(2)公共交通の使いやすいまちづくり
(3)使いたくなる公共交通の実現
(4)環境にやさしいライフスタイルの普及
このうち(3)使いたくなる公共交通の実現するための具体的方策として,買い物や通院などの短い移動に便利であり,都心での歩行支援や拠点駅周辺での移動支援,生活の足として活用できる新しい公共交通サービスとして,「ちょい乗りシステム」の導入が挙げられています.
類似事例として,全国各地の都心部100円バスや,東京駅周辺の無料巡回バス等があります.
社会実験「ちょい乗りバス」運行 |
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「ちょい乗りシステム」の課題検証のため,都心部において,小型バス車両を用いた「まちなか・ちょい乗りバス」の運行実験が,栄地区で平成18年(2006年)と平成23年(2011年)に,名駅地区で平成19年(2007年)に実施されました.
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平成18年 栄・大須地区「まちなかちょい乗りフェスティバル」 |
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平成18年(2006年)11月10日〜16日の間,栄・大須地区において,「まちなかちょい乗りフェスティバル」が行われました.
(名古屋市で開催された「ASEAN日本都市交通セミナー」に合わせて実施されたものです.)
期間中,愛知万博でも活躍した「ベロタクシー」が運行されたほか,10日(金)〜12日(日)の3日間は「ちょい乗りバス」の試験運行が行われました.
【ちょい乗りバス運行概要】
運行日:11月10日(金)〜12日(日)
時間帯:10時台〜18時台(約5分間隔,1周約35分)
バス停:13箇所
運賃 :無料
車両 :小型バス・レトロ風バス9台
運行受託:名鉄バス,知多乗合

▲当時のパンフレット(表紙と路線図) |

▲ちょい乗りバス(知多バス) |

▲名古屋市内を走る東海市循環バス「らんらんバス」(知多バス) |

▲ちょい乗りバス停留所 |

▲一番人気のトロリーバス |

▲レトロ風バスも起用された |

▲ちょい乗りバス(名鉄バス) |

▲ちょい乗りバス(知多バス) |

▲ちょい乗りバス(名鉄バス) |

▲ちょい乗りバス(知多バス) |
平成19年(2007年)11月16日(金)〜18日(日),名駅地区において,「名駅ちょい乗りバス」の試験運行が行われました.
(主催は,任意団体の名古屋都市再開発研究会/事務局は商工会議所)
【名駅ちょい乗りバス運行概要】
運行日:11月16日(金)〜18日(日)
時間帯:10時台〜17時台(約15分間隔,1周約35分)
バス停:9箇所
運賃 :無料
車両 :小型バス4台
運行受託:名鉄バス,知多乗合

▲当時のパンフレット(路線図面) |

▲ちょい乗りバス停留所 |

▲産業技術記念館に乗り入れたちょい乗りバス |

▲車体への紙貼りで対応 |
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平成23年 栄・大須地区「ちょい乗りバス社会実験」 |
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平成23年(2011年)は,交通まちづくりの実証実験,社会啓発の場として,「みちまちウィーク2011」を開催し,「ちょい乗りバス社会実験」と「都心まち歩き隊ワークショップ」の取組みが行われました.
【ちょい乗りバス運行概要】
運行日:10月21日(金)〜23日(日)
時間帯:10時台〜18時台(約10分間隔,1周約50〜60分)
バス停:12箇所(約300m間隔)
運賃 :無料
車両 :小型バス6台(全車オリジナルラッピング)
運行受託:三重交通

▲出典:社会実験報告書P2より |

▲ちょい乗りバス停留所 バス車体と同一デザイン |

▲ちょい乗りバス車両 全車統一デザインにラッピングする気合いの入れよう |

▲ちょい乗りバス車両 三交のワンステ小型車を用意 |

▲ラシック前停留所 地域連携としてオープンカフェも設置 |

▲想定以上の渋滞によるダイヤ乱れで団子運転に |

▲広小路通の丸善前停留所 |

▲乗降調査票 |
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