廃車になった名古屋市電のうち,レトロでんしゃ館に保存されている3両を紹介します.
それ以外の静態保存車両は 別ページをご覧ください.
レトロでんしゃ館の展示車両(静態保存される名古屋市電車両) |
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市電・地下鉄保存館「レトロでんしゃ館」は,平成12年(2000年)6月1日にオープンしました.
館内には,市電車両や黄電車両のほか,ジオラマや鉄道部品などが所狭しと展示されています.
館内は,名古屋市を走っていた市電の代表的な車両3両と,昭和32年の地下鉄開業当時に名古屋・栄町間を走った100形車両の2両とその台車が展示されています.
展示車両は,車内や運転台に入って見学することもできます.
車両形式 |
車両番号 |
備考 |
1400型 |
1421 |
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2000型 |
2017 |
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3000型 |
3003 |
連接車 |
市電1400型は,昭和12年に開催された汎太平洋平和博覧会の乗客輸送のため「博覧会にふさわしい世界一の電車」との意気込みで製造された名古屋市電の標準的な車両です.
昭和11年から昭和17年までに75両が製造されました.
展示されている1421号車は,昭和13年に製造された車両です.
地下鉄車両と同様に,市電も車内に立ち入ることができます.

▲1400型1421号車 |

▲1400型1421号車 |

▲1400型1421号車 |

▲木造の車内 |

▲運転台の様子 |

▲運転台の様子 |

▲車両竣工図表 |
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市電2000型は,昭和31年から33年にかけて29両が製造された車両です.
1800型や1900型とともに,車輪にゴムを挿入した弾性車輪を用いたり,床下を覆うなど防音対策を行った車両で「無音電車」と呼ばれました.『忍び足の電車で危ないので,警笛を大きくせよ.』という市民の批判もあるほど静かでした.
これら技術は地下鉄100形車両にも生かされています.
展示されている2017号車は,昭和31年に製造されました.
栄町電停に停車中の風景が再現されています.

▲2000型2017号車 |

▲2000型2017号車と栄町電停 |

▲車内の様子 |
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▲運転台の様子 |

▲ハンドルも操作できます |
市電3000型は,戦時下の資材不足の中で,名古屋市が軍需生産の重要な地域であったことから,工場通勤者を短時間に大量に輸送するため,特に資材割り当てを受けて昭和19年に10両が製造された連接車両です.
連接車両は,他に2600型,2700型がありましたが,3000型は市電連接車の代表的な車両です.
展示車両は3003号車です.

▲3000型3003号車 |

▲3000型3003号車 |

▲木造の車内 |

▲2両分の長さ |

▲連接部(車内) |

▲連接部(台車) |

▲ワンマン装置がなくシンプルな運転台 |

▲運転台の様子 |

▲車両竣工図表 |
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保存展示車両の車内に掲出されている,古い広告や路線図等の復刻ポスター類もお見逃しなく.

▲市電乗車規則 |

▲市電乗車料金 |

▲昭和44年ワンマン運転 |

▲昭和45年市電展示場オープン |

▲昭和46年廃止告知 |

▲昭和47年企画展示 |

▲昭和49年地下鉄開業告知 |

▲昭和49年サヨナラ電車運転 |

▲昭和49年企画展示 |
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▲20世紀を振り返るポスター |

▲20世紀を振り返るポスター |

▲昭和27年3月の運転系統図 |

▲昭和36年7月の運転系統図 |

▲昭和40年10月の運転系統図 |
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