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 名古屋市健康福祉局が所管する「敬老パス」について紹介します.
 無料乗車券の「福祉パス」は
別ページを参照して下さい.

敬老パス概要・券面

 名古屋市の「敬老パス」は,高齢者の社会参加を支援し,福祉の増進を図ることを目的とし,市内に住所を有する65歳以上を対象に交付されています.
 以前は無料で交付されましたが,現在は所得等により1,000円〜5,000円の自己負担金を支払う必要があります.

 発行者は名古屋市で,所管は健康福祉局です.
 敬老パスは名古屋市発行のため,交通局発行の無料乗車券ではなく,無料乗車券に準ずるものという位置づけです.
 乗車料金相当分は,名古屋市一般会計(税金)から交通局企業会計に支払われます.

 

 平成28年9月〜 敬老パスmanaca

 平成28年9月より順次,磁気券からICカードに切り替えられました.
 通常のマナカとほぼ同機能で,電子マネーや他交通機関利用可能です.

 
▲敬老パス
 (名古屋市広報なごや平成28年6月号より)
【敬老パスmanaca概要】
 ・地色はゴールド
 ・券面には有効期間・カナ氏名を印字.
 ・更新(書換)は1年毎に駅もしくは区役所
 ・通常のマナカとほぼ同機能.
 (電子マネーや他交通機関利用可)
 ・定期券機能は付加できない

 

 

 敬老パス臨時乗車証

 IC敬老パスの有効期限は1年で,毎年自己負担金と引き換えに有効期限の更新手続きを行う必要があります.
 更新手続きは,地下鉄駅の他,区役所窓口や市内郵便局でも可能です.
 このうち郵便局では,専用機器がなく即日対応できないことから,一旦預かり,後日郵送となります.
 この間(約一週間)の代替として,交付日がら14日間有効の「敬老パス臨時乗車証」(紙券)が交付されます.

 また,区役所窓口で行う紛失等に伴うIC敬老パスの再発行手続きの際も,郵送交付となることから,同様に「敬老パス臨時乗車証」(紙券)が交付されます.

 

 

過去の敬老パス券面(磁気券)

 ICカード化以前は磁気券(プラスチック券)で,有効期間は毎年8月31日で統一されていました(赤字で表示).

 平成16年(2004年)中盤以前は,「敬老特別乗車券」という名称で,交通局が発行していました.

 
▲敬老パス(平成25年版)

▲敬老特別乗車券(平成10年版)
 

 

 

 

敬老パス制度解説

 敬老パスの制度の変遷を紹介します.

 昭和48年 敬老乗車証制度「敬老パス」導入

 昭和48年(1973年)に,政令指定都市を中心に敬老乗車証制度が始まりました.

 名古屋市では9月15日敬老の日に合わせて70歳以上の市民に敬老特別乗車券(敬老パス)が交付されたのを皮切りに,対象年齢拡大を求める市議会決議を受け,10月5日に65〜69歳の市民にも追加交付されました.

 利用対象交通機関は,市営交通(市バス・地下鉄)です.
 利用回数に制限はなく,有効期間内は何度でも自己負担なく乗降りすることができました.

 

 

 昭和52年 磁気カード化

 当初は紙券で発行されていました.
 昭和52年(1977年)に磁気カード式の乗車券(プラスチック券)に変更されました.

 

 

 平成13年・平成16年 対象交通の拡大(ゆとりーとライン・あおなみ線)

 平成13年(2001年)にゆとりーとラインが,平成16年(2004年)にあおなみ線が開業しました.
 これらは市の第三セクターが運営する交通機関であり,地下鉄に代わる市の基幹交通として,敬老パスの利用対象とされました.

 

 

 平成16年度 一部負担金制度導入

 年々増加する事業費に対し,将来にわたり安定的・持続的に制度を維持していくため,一部負担金制度が導入されました.

負担額/年 対象者(65歳以上の市民)
1,000円 生活保護受給者等,世帯員全員の合計所得額が基準額以下
3,000円 本人の合計所得額が基準額以下&世帯員全員の合計所得額を超える
5,000円 本人の合計所得額が基準額(扶養親族なしの場合45万円)を超える

 

 

 平成28年9月 ICカード化

 平成28年(2016年)9月から段階的に磁気カード式からICカード式(マナカ)に変更を開始し,平成29年3月にICカード化が完了しました.

 一般的なマナカとしての機能もあり,全国相互利用対象路線へのSF乗車が可能になったほか,電子マネーによる買い物利用も可能になりました.


▲ICカード切り替え告知ポスター

▲バス料金箱での告知

 

 

 平成30年10月 上飯田連絡線へ利用拡大(償還払い方式)

 ゆとりーとライン&あおなみ線だけでなく,同じく市が出資する第三セクターの上飯田連絡線でも使えるべきであるとする北区界隈の大きな声を受け,利用対象が拡大されました.

 平成30年(2018年)10月1日より,敬老パスや福祉特別乗車券に現金等をチャージして,上飯田連絡線の上飯田駅〜味鋺駅区間(名鉄小牧線区間)を乗車した場合,事前の申請に基づいて後日,指定された口座に運賃相当額を振り込む「償還払い」方式による利用対象交通機関の拡大が行われました.

 当制度の利用にあたっては,区役所等において,振込口座登録と乗車実績データ参照の同意を兼ねた事前申請手続きが必要です.
 登録後は,2ヶ月ごとに名古屋市が乗車実績を集計し,請求書のやりとりを経て,運賃相当額がキャッシュバックされます.


▲「償還払い」方式イメージ

令和3年(2021年)8月末時点において,利用申請している人は1,740人でした.

このうち実際に利用している人は,令和2年度実績で毎月約350人でした.

 

 

 令和4年2月 対象交通の拡大と利用限度の設定

 これまでの敬老パス制度は,利用できる交通機関が市営交通等に限られるため,地下鉄が便利な地域では交付率が高く,JRや民鉄が便利な地域では交付率が低いなど,使いやすさに地域格差がありました.
 また,IC化後の利用実態分析の結果,利用回数が年2千回を超える人がいるなど,一部の多頻度利用者が事業費を圧迫している実態が明らかとなり,不公平感の解消が課題となっていました.

 このため,より使い勝手がよく,公平で持続可能な制度とするため,令和4年(2022年)2月1日に次の見直しが行われました.

 (1)対象交通機関の拡大
 新たに名鉄,JR東海及び近鉄の鉄道の市内運行区間,名鉄バス及び三重交通の路線バスの原則市内運行区間を対象に,償還払いによる方法で適用する.
 (乗車駅及び降車駅が共に市内の駅・バス停であった場合のみ適用.)

鉄道 対象路線 対象区間
名鉄 名古屋本線 東枇杷島〜(名鉄名古屋)〜中京競馬場前
常滑線 (神宮前〜)豊田本町〜柴田
瀬戸線 栄町〜大森・金城学院前
築港線 大江〜東名古屋港
犬山線 東枇杷島〜※〜上小田井
近鉄 名古屋線 近鉄名古屋〜戸田
JR 東海道本線 名古屋〜南大高
中央本線 名古屋〜新守山
関西本線 名古屋〜春田

 ※名鉄犬山線下小田井駅は市外駅(清須市)のため対象外.

バス 対象路線 境界になる停留所名
名鉄バス 中川区 〜新家
守山区 〜四軒家〜西本地ヶ原・黒石・富ヶ丘・藤が丘
天白区 荒池・名鉄白土・白土南〜
名東区 〜梅森坂口/藤が丘南・藤が丘
近距離高速 名鉄BC〜極楽東・梅森坂口
名鉄バス
(特例区間)
中村区〜大治町 〜稲葉地町〜大治西条
緑区〜豊明市 〜諸ノ木〜藤田医科大学病院
三重交通 中川区 〜かの里〜富永・富田作業所前
港区 〜南陽町藤前〜サンビーチ日光川

 ※名鉄バス(特例区間)は,市外ですが市バスとの重複運行区間のため対象.

 

 (2)利用限度(年730回)の設定
 対象交通の拡大に係る財源確保策として,利用限度を設定する.
 利用限度は回数とし,年730回を上限とする.
 上限到達日から約2週間後の日から敬老パス更新日までの間,敬老パスでの乗車は不可となる.

 




▲範囲拡大ポスター(R4年2月)

▲名鉄バスのPR

 

 

 令和6年2月 利用回数の数え方を変更

 令和6年(2024年)2月1日から,敬老パスの利用回数の数えかたが変わりました.

 従来は,市バスと市バス,市バスと地下鉄を90分以内に乗り継いで利用した場合は,2回と数えていたところを,1回と数えるように変更されました.
 (通常マナカの乗継割引と同じ考え方)
 ただし,2回の乗車を1回の利用と数えるのは1日2回までです.

 乗継利用の基準となる時刻は次のとおりです.
  地下鉄:入場時に自動改札機に敬老パスをタッチした時刻
  市バス:乗車時に料金箱に敬老パスをタッチした時刻
      (基幹2号は,降車時に料金箱に敬老パスをタッチした時刻)


▲制度変更告知ポスター
 

 

 

 (参考)予算規模と各交通機関への配分
 令和6年度当初予算は,11,092百万円です.

 

 

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