「小型標識」や「角形標識」など,市バス一般系統で使用される停留所です.
種類1 小型標識 |
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最も多く設置されている,標準的な市バス停留所標識です. 文献によっては「小型標示柱」と表記される場合もあります.
小型標識のうち,古くから設置されているタイプのものです.
赤丸「市バス」標識と,停留所名板,時刻表板から構成されます. ポールはクリーム色と緑色に塗装されています.
時刻表板は1列タイプ,2列タイプ,枠なしタイプがあります.
原則として建柱(埋込)式です.
現在,建柱(埋込)式は「照明付き小型標識」への建て替えが進められており,徐々に設置数を減らしています.

▲建柱式 小型時刻表1列 |

▲建柱式 大型時刻表1列 |

▲建柱式 大型時刻表枠無し |

▲建柱式 小型時刻表2列 |
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狭隘な路肩や橋梁など基礎を建柱できない箇所,将来的な移設が予定される箇所は,コンクリートブロック基礎の据置式が設置されます.
令和3年現在,停留所標識を新設する場合は,建柱(埋込)できる場合は「照明付き小型標識」もしくは「角型標識」が設置されます.
基礎を設置できない等で止むを得ず据置式を設置する場合は,このタイプが新設されます.

▲据置式/台形基礎 小型時刻表1列 |

▲据置式/台形基礎 大型時刻表1列 |

▲据置式/台形基礎 小型時刻表2列 |

▲据置式/四角基礎(R2?登場) 大型時刻表枠無し |

▲据置式/四角基礎(R3?登場) 同左/無着色ポール |
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令和2年時点で最も本数が多いバス停標識が「照明付き小型標識」です.
上記,照明無し「建柱(埋込)式小型標識」に代え,平成6年以降設置が進められています.
大型の照明器具と銀色のポールが特徴的です.

▲蛍光灯照明 小型時刻表1列 |

▲蛍光灯照明 大型時刻表1列 |

▲蛍光灯照明 大型時刻表枠無し |

▲蛍光灯照明 小型時刻表2列 |
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▲蛍光灯照明 大型時刻表枠無し2列 |
照明器具は原則として,時刻表面に対して垂直方向に設置されますが,歩道幅が狭い箇所では平行設置されることもあります.
バス停上屋の下に設置される背の低いバージョンもあります.

▲特殊設置例 照明横向き(平行) |

▲特殊設置例 上家あり足短ポール |
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最近は蛍光灯照明ではなく,LED照明となっています.
整備年次によって型番・形状が異なります.

▲LED照明(試験導入型) |

▲LED照明(本格導入/初期型) |

▲LED照明(本格導入/薄型) |
平成16年の「地域巡回バス」運行開始時,地域巡回系統のみ停車する停留所が増設され,一般系統も停車する通常停留所と区別するため,「地域巡回系統専用バス停」が製作されました.
その後,地域巡回系統専用停から一般停への格上げや路線変更等が相次ぎ,現在新設する場合は,専用停とは名ばかりの,一般停にシール張りした小型標識が使用されています.

▲地域巡回専用停(建柱式) |

▲地域巡回専用停(据置式) |

▲地域巡回専用停(追加) |

▲地域巡回専用停(追加) |

▲地域巡回専用停(据置/追加) |

▲地域巡回専用停(建柱式/現行) |
「地域巡回バス」は昼間時間帯のみ運行のため,専用バス停は照明なしでした.
近年は街灯代わりに照明が欲しいという声もあり,照明付き小型標識(建柱式)が設置されることがあります.
一般系統用「照明付き小型標識」と同じで,赤丸看板の違いのみです.

▲地域巡回専用停(LED照明付き) |
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小型標識に掲出される時刻表や案内表示を紹介します. (この他のタイプもあります.)

▲ご利用案内 |

▲停留所位置案内 |

▲時刻表と路線案内 |

▲時刻表 |
種類2 新日本標識 |
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新日本標識は,広告面のある内照式角型のバス停標識です.
昭和40年代前半に整備されました.
名市交オリジナル型ではなく,他事業者でもみることができます.
黄色が特徴の目立つバス停です. 赤丸「市バス」標識は3面あり,この面も夜間は照明が灯ります.
老朽化のため現在は角型標識への更新が進められており,設置数を減らしています.絶滅危惧種です.

▲新日本標識 |

▲バス停番号を表示 |
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バスターミナルに設置された新日本標識は,一風変わって銀色です.

▲新日本標識(BTタイプ) |
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青色のバス停名表示や,内照の光を通すよう工夫された路線案内が特徴的です.

▲時刻表 表示面 |
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種類3 F形標識 |
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名古屋市は平成元年に「世界デザイン博覧会」を開催しました. 博覧会に先立ち,昭和62年に「市バス停留所標識デザイン」が一般公募され,最優秀に選ばれたのが「F形標識」です.
(文献によっては「新型標示柱」と表記される場合もあります.)
昭和62年から平成8年まで導入が進められました.
銀色のくの字型ポールに内照式の停名表示部が取り付けられています.
基本的に左側に表示部がありますが,場所によっては右側に設置する場合もあります.
路線数の多い停留所では2面表示する場合もあります.
バスロケ表示面を併設したタイプもありましたが,現在はバスロケ部分は撤去されています.

▲F形 表示部左側設置 |

▲F形 表示部右側設置 |

▲F形 表示部2面設置 |
幹線系統において「バス通り」のイメージを定着させるため,運行回数の増回,終バス時刻繰り下げに加え,平成4年より運行情報システム(バスロケ)導入と合わせ停留所施設の総合的整備が始まりました.
始めに広小路通を走る幹線12号系統(現在の幹栄2号)において,統一したデザインの上家とF形標識,バスロケが一体整備されました.
その後他の幹線系統においても,F形標識と上屋の一体整備が進められました.
現在はバスロケ表示面は撤去されています.

▲F形標識&上屋一体型 白色が特徴の「広小路通型シェルター上屋」 広小路通(幹線12号→幹栄2号)に設置 |

▲F形標識&上屋一体型 同左 国道1号(幹線10号→幹神宮2号)にも設置されている |

▲F形標識&上屋一体型 茶色が特徴の大津通タイプ |
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▲F形標識&上屋一体型 「新型シェルター上屋」 |

▲同左「新型シェルター上屋」 市内各所の旧幹線系統沿線に整備されている |
F形標識の表示面です.

▲F形標識 表示面 |

▲時刻表の例 |
種類4 角型標識 |
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現在,「照明付き小型標識」と並んで,平成10年より導入が進められているのが「角型標識」です.
内照式で夜間でも明るく四方を照らします.
照明は蛍光灯式と,近年はLED式のものがあります(見た目の違いはありません).
一部にバスロケを組込んだ角型もありましたが,現在は機能撤去されています.

▲角型標識 歩道側より |

▲角型標識 車道側より |
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角型標識の表示内容です. (サインマニュアルが改定され,現在は表示内容が順次更新されています.掲載の写真は古いものです.)

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▲当初は周辺一帯の路線図が掲載されていたが,路線再編があっても更新されないという課題があった. |
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種類5 広告付きバス停・上屋 |
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仏国の屋外広告会社ジェーシードゥコー社と三菱商事の合弁会社として設立されたのが「MCDecaux」です.
平成15年に岡山市,翌年に横浜市,そして平成17年に国内3都市目として名古屋市での広告パネル付きバスシェルター事業を開始しました.
同じ「MCDecaux」社の上屋でも都市によってデザインが異なっており,名古屋市ver.では白ベースに,透明板を多用したフレームレスのデザインとなっています.
標準型は長さ4mで,広告面が垂直に取り付けられています.
歩道幅が狭い場所では,広告面が道路と平行に取り付けられた省スペース型もあります.
利用者の特に多い場所では大型タイプ(8.5m)もあります.

▲標準型(4m) |

▲標準型(バス停島) |

▲標準型(地域巡回系統専用停) 民間による整備のため,利用者数の大小ではなく,広告価値の大小で設置場所が決まる |
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▲省スペース型(中央乗降口タイプ) |

▲省スペース型(左側乗降口タイプ) |

▲大型(歩道側支柱タイプ) |

▲大型(歩道側支柱タイプ) |

▲大型(車道側支柱タイプ) |

▲特大型・メーグル専用停併用 (栄20番のりば) |
広告付上屋の時刻表等表示面です. 時刻表張り替えなどメンテナンス性に考慮されています.

▲新サインマニュアルに準拠した掲示物 |

▲「MCDecaux」社による広告替え&定期清掃の様子 |
種類6 バスターミナル |
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交通局の所有でないバスターミナルでは,バス停標識はなく,バスターミナル壁面に時刻表等が掲出されています.

▲名古屋駅バスターミナル |

▲栄バスターミナル |
廃止された標識 |
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全廃された種類のバス停標識を紹介します.
大型の内照式表示板(箱)を2本の足で支え,その下に補助板を取り付けた特徴的な外見の停留所です.
塗装は小型標識と同じくクリーム色と緑色の組み合わせで,飛び出した市バス標識も目立ちます.

▲大型標識 標準タイプ |

▲大型標識 表示面 |
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▲大型標識 短足タイプ |

▲大型標識 足長タイプ |
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