ノンステップバス/いすゞ自動車製/鳴尾営業所配属
基幹1号系統いすゞ製ノンステップ車両 概説 |
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【引退車種】 基幹1号系統専用車は,ツーステップ車の時代は,全て三菱ふそう製の車両で統一されていました.
平成13年(2001年)から始まったノンステップ車への更新では,原則として一般競争入札となり,複数メーカーの車両が導入されるようになりました.
いすゞ製ノンステップ車の導入は,平成17年度(2005年度)が最初です.
PJ規制エルガ7両が導入されて,最後のツーステップ車を置き換え,基幹1号系統の全車ノンステップバス化(一般車の間合い運用を除く)を実現しました.
【現役車種】 平成27年度(2015年度)から始まった初期ノンステップ車の更新では,引き続きいすゞが受注者となり,平成27年度と平成29年度に新型エルガ(KV290)計12両が連続導入されました.
これにより,平成30年2月から令和5年1月まで,基幹1号系統専用車は,全ていすゞ車となっていました.
令和4年度(2022年度)の車両更新では,三菱ふそうが受注者となったため,令和5年度以降の基幹1号系統専用車は,いすゞ車12両,三菱ふそう車7両の体制となっています.
(専用車19両だけでは不足するため,専用車に加え,一般系統用予備車も基幹1号系統で運用されています.)
基幹1号系統いすゞ製ノンステップ車両ラインアップ |
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【引退車種ページに掲載】
基幹1号系統専用のいすゞ車両のうち,引退済みの車種は平成17年度式の前モデル(LV234)のみです.
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年度 |
年式 |
型式 |
導入 |
現存 |
特記事項 |
平成17年度 |
平成18年1月 |
PJ-LV234N1 |
7両 |
廃車 |
引退 |
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【現役車種ページに掲載】 基幹1号系統専用のいすゞ車両のうち,現役の車種は平成27年度式と平成29年度式の現モデル(LV290)があります.
当ページでは,平成27年度式車両を紹介します.
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年度 |
年式 |
型式 |
導入 |
現存 |
特記事項 |
平成27年度 |
平成28年3月 |
QKG-LV290N1 |
8両 |
8両 |
当頁 |
平成29年度(後期) |
平成30年2月 |
2KG-LV290N2 |
4両 |
4両 |
別頁 |
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平成27年度 QKG-LV290N1 8両 |
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平成18年以降,在籍する専用車両に大きな動きの無かった基幹1号系統に,約10年ぶりに新車が登場しました.
平成27年度予算で,平成28年3月に8両のいすゞノンステップ車が導入されました.局番はNKS18〜NKS25です.
同時期に同一仕様の一般系統用[NS]2両(基幹変身プレート付き)も導入され,[NKS]8両と[NS]2両で,平成14年式UD製CNGノンステ車10両を置き換えました.
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車台 |
いすゞ自動車 |
車体 |
ジェイバス架装「エルガ」ノンステップバス |
機関 |
4HK1-TCS |
総排気量 |
5,193cc |
燃料 |
軽油 |
定員 |
77人(座席27席) |
車体重量 |
9.47t(総重量13.705t) |
軸距 |
5.3m |
車体寸法 |
全長10.43m×幅2.48m×高さ3.04m |
変速機 |
AMT |
ISS |
○ |
ABS |
○ |
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平成27年に行われたいすゞ「エルガ」フルモデルチェンジ後に初めて導入された車両で,車体外観・車内内装ともに大きく変化しています.
車体外観は,丸みを帯びた車体が特徴の初代エルガモデルのイメージを残しつつ,より直線的なデザインになりました.
軸距は5.3m(標準尺)と従来通りですが,車体長が10.925mから10.43mと従来の短尺車並みの長さに短縮されており,オーバーハングの短縮とアプローチ角度等の拡大により,ワンステップ車並みの走破性となっています.
室内高拡大のため,全高も従来車2.49mから3.04mへ高くなっています.
車体前面は,行先表示器周辺部の丸みが少なくなるとともに,行先表示器横に「車いすマーク」に加え「ベビーカーマーク」が追加されました.行先表示器は単色LEDです.
ヘッドライトは4灯式ハロゲンランプから,2灯式ディスチャージランプとなり,光色もより白く,大きく印象が変わっています.
標準ノンステップバス適合ステッカーは,2015年基準対応のためピンク色です.
前扉はグライドスライドドアから折戸になりました.これに伴い安全装置が床マット検知式から光電管式に変更されました.
従来は前輪付近にあった車外メインスイッチは,フロントバンバー内に移設され,左前輪上部に給油口が設置されました.
側面行先表示器は,運転席からの視認性向上のため,前扉直後から前扉〜中扉の中間位置に移設されています.
中扉は引戸で,反転式スロープ板を備えています.中扉横には「車いすマーク」と「ベビーカーマーク」が掲出されました.
中扉上の車外照射灯と路肩灯はLED式です.
車体後部も,丸みを帯びたデザインからより直線的なデザインと大きく変更されています.
屋根上には,角形ベンチレータとデンソー製冷房装置を搭載しています.
エンジンは,250馬力の4HK1-TCSディーゼルエンジンを搭載しており,大型車らしからぬ軽い走行音です.
排出ガス後処理装置はDPDと尿素SCRの併用です.
登場後の変化として,平成29年1-2月頃に,車両後部の「標準ノンステップバス適合ステッカー」の掲出位置が,後部車体から後部ガラス面に位置変更されました.

▲NKS19 (平成28年式) |

▲NKS19 右側面より |

▲NKS18 正面より |

▲NKS19 左側面より |

▲NKS18 後部より(ステッカ位置変更前) |
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▲ディスチャージ式ヘッドライト |

▲後部標識ステッカー群(位置変更前) |
車内・内装も標準ノンステップバス仕様の変更と,モデルチェンジに伴い大きく変化しています.
通路幅と室内高,側窓エリア拡大によって,従来車より広々とした室内空間を確保しました.
左列の優先席は4人掛け横向き座席から前向き座席×3列にし(座席-1),伝い歩き棒を新設するなど優先席まわりの安全性が図られました.優先席の前向き化に伴い,通路幅が確保され,立席定員も増加しました.
一方で,これまで優先席下にあった燃料タンクが左前タイヤハウス上部移設されたことに伴い,バスファンに一番人気の座席である左前タイヤハウス上部席が撤去され荷物置き場になりました(座席-1)(運転席直後の席は有り).
ノンステエリア右側は,折りたたみ式前向き座席×4列配置で,車いす2名分のスペースがあります.車いす乗降の簡易化と時間短縮のため,中扉部の反転式スロープ板のほか,車いす固定装置用巻き取り式ベルトが設置されています.
中扉以後は,右側2人掛座席×5列に対し,左側2人掛座席×4列と1列減少しています(座席-2).
車内縦ポールは従来通り朱色で,新たに天井横棒も朱色に着色されています.
座席は新デザインの樹脂製シートバックとなり,軽量化に寄与しています.
室内灯はLED式で,千鳥配置から2列ラインライトになりました.その他,従来は電球が使用されていた入口灯,出口灯もLED化されました.
運転席周りでは,インパネのデザインが変更されました.
トランスミッションは6速AMTを採用し,MTベースながら2ペダルでの運転操作が可能となっています.

▲平成28年式 車内の様子 |

▲中扉以後 左右で異なる座席配置 |

▲車内前方を望む 左タイヤハウス上座席なし |

▲座席形状を変更 |

▲車体に設置された車いす固定用巻取式ベルト その他器具も座席下ポケットに収納 |

▲優先席 前向き1人掛け座席×3席 |

▲運転席の様子 |
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車両配置表・全車両画像 |
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基幹1系統専用車は,担当する鳴尾営業所に全車両が配置されています.
局番 |
登録番号 |
配置 営業所 |
備考 |
▼平成28年3月式 QKG-LV290N1 8両 |
NKS-18 |
名古屋200か3608 |
鳴尾 |
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NKS-19 |
名古屋200か3609 |
鳴尾 |
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NKS-20 |
名古屋200か3614 |
鳴尾 |
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NKS-21 |
名古屋200か3615 |
鳴尾 |
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NKS-22 |
名古屋200か3616 |
鳴尾 |
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NKS-23 |
名古屋200か3617 |
鳴尾 |
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NKS-24 |
名古屋200か3618 |
鳴尾 |
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NKS-25 |
名古屋200か3619 |
鳴尾 |
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・局番が青文字の車両は別画像あり(別ウィンドで開きます)
画像ファイル |
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NKS車のその他画像を紹介します.
平成28年式のNKS-20号車は,平成28年5月の1ヶ月のみ,後部に「市営」の文字が追加されていました.

▲NKS-20後部の様子(H28年5月の姿) |
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