毎年決算時に公表される,地下鉄の営業係数や収支状況,乗車人員データなどを記録しています.
令和5年度決算概要 |
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令和6年10月に公表された令和5年度決算によると,1日当たりの乗車人員は121万9,454人(対前年比7万1,522人増)でした.
乗車人員は令和元年までは増加傾向にありましたが,新型コロナウィルス感染症の影響により,令和2年度決算値では令和元年度より約29%減少しました.
令和5年度決算値では前年より6.5%増加しましたが,令和元年度と比較すると8.5%減少したままとなっており,完全回復には至っていません.
次表は,コロナ禍前の令和元年度と令和5年度の1日あたり乗車人員を比較したものです.
定期外利用者は95%まで戻ってきましたが,敬老パス利用者は71%と低迷したままです.
乗車人員/日 |
R1年度 |
R5年度 |
R5/R1 |
定 期 |
716,855人 |
656,904人 |
92% |
定期外 |
486,537人 |
462,576人 |
95% |
敬 老 |
101,293人 |
72,284人 |
71% |
福 祉 |
26,926人 |
27,690人 |
103% |
合 計 |
1,331,611人 |
1,219,454人 |
92% |
収入面では,利用者増加に伴い運輸収益(敬老パス等+有料乗車)も約710億円(対前年比55億円増)となりました.
一般会計補助金等の営業外利益も増加(対前年比3.5億円増)しています.
減収が続いていた広告料収入は下げ止まりました(対前年比0.7億円増).
これら経常収入は約853億円(対前年比59億円増)となりました.
支出面では,人件費は3.8億円増加しましたが,燃料費等の経費は4.3億円削減されました.
その他減価償却費や支払利息も減少したことから,経常支出は約743億円(対前年比12億円減)となりました.
この結果,営業損益は前年の赤字から60億円の黒字に回復(対前年比61億円増)するとともに,経常損益も約110億円の黒字(対前年比71億円増),特別損益をあわせた当年度の純損益も約110億円の黒字(対前年比71億円増)の増収増益となり,令和元年度以来の100億円超の黒字となりました.
これにより,累積欠損金も約110億円減らすことができ,約1,969億円に減少しています.
路線ごとの乗車人員,営業係数,収支状況は次の通りです.
R5年度決算値は,「東山線」「鶴舞線」は黒字,「名城・名港線」「桜通線」「上飯田線」は赤字です.
前年度より,「鶴舞線」「全線分」が黒字化しました.
路線名 |
全 線 |
東山線 |
名城線
名港線 |
鶴舞線 |
桜通線 |
上飯田線 |
営業区間 |
— |
高畑〜藤が丘 |
大曽根〜大曽根
金山〜名古屋港 |
上小田井〜赤池 |
中村区役所〜徳重 |
上飯田〜平安通 |
営業キロ |
93.3km |
20.6km |
32.4km |
20.4km |
19.1km |
0.8km |
1日あたり 乗車人員 |
1,219千人 |
457千人 |
368千人 |
189千人 |
189千人 |
17千人 |
営業係数 |
92.2 |
61.2 |
104.9 |
97.2 |
124.1 |
409.7(※) |
営業収支 |
60億円 |
105億円 |
△10億円 |
4.5億円 |
△30億円 |
△9.5億円 |
経常収支 |
110億円 |
111億円 |
10億円 |
6.5億円 |
△7.6億円 |
△9.7億円 |
|
※上飯田線の線路使用料を,交通局が建設した場合の減価償却費として試算すると,営業係数は「256.9」
路線別の営業係数の推移 |
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路線ごとの営業係数の推移をグラフで表します.
経年変化を見るため,新旧会計制度により2分割しています.
下のグラフは,地下鉄各路線と市バスの営業係数の推移を表したものです.
地下鉄全線の営業係数は80台で推移してきましたが,R2年度に119まで悪化しました.R5年度は92.2に回復しています.
全国でも有数の優良路線である地下鉄東山線の営業係数は約60で推移してきましたが,R2年度に75.4まで悪化.R4年度より60台に戻しました.
【上飯田線の営業係数について】
上飯田線の営業係数は,令和5年度決算で409.7ですが,この数字は上飯田連絡線(株)に支払う線路使用料が高額であることが影響しています.
もし仮に,上飯田線を他路線と同様に交通局自らが建設したと想定した場合,計上される減価償却費で計算すると,営業係数は256.9となります.
左下のグラフは他路線と同条件で比較するため,この仮定数値で表示しています.
下のグラフは,平成26年度までの,旧会計制度に基づく地下鉄各路線と市バスの営業係数の推移を表したものです.
(平成26年度も旧会計基準による参考数値を掲載)
【新しい公営企業会計制度について】
平成26年度より,地方公営企業等の会計制度が見直され,会計基準が大きく変更となりました.
平成26年度決算における新旧会計制度による営業係数の違いは次の通りです.
東山線:旧制度59.4→新制度60.5
名城線:旧制度85.4→新制度93.3
鶴舞線:旧制度77.9→新制度79.2
桜通線:旧制度117.9→新制度126.3
上飯田線:旧制度484.8→新制度484.9
全線:旧制度80.8→新制度85.0
過去の決算概要 |
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過年度のデータを掲載しています.
令和5年10月に公表された令和4年度決算によると,1日当たりの乗車人員は114万7,932人でした.
令和3年度決算値より10万6,577人増,約10%増加しましたが,令和元年度と比較すると約14%減少したままとなっており,コロナ前の水準には未だ戻っていません.
収入面では,利用者増加に伴い運輸収益(敬老パス等+有料乗車)も約655億円(対前年比69億円増)まで持ち直しました.一般会計補助金等の営業外利益も増加(対前年比4億円増)しています.
一方で,広告料収入は減少が続いています(対前年比0.9億円減).
これら経常収入は約794億円(対前年比72億円増)となりました.
支出面では,人件費は1.7億円増加,燃料費等の経費は3億円増加とコスト増が続いています.
一方で支払利息が約7.6億円減少したことから,経常支出は約755億円(対前年比5億円減)となりました.
この結果,残念ながら営業損益は0.3億円の赤字(対前年比65億円増)でしたが,経常損益は約39億円の黒字(対前年比73億円増),特別損益をあわせた当年度の純損益も約39億円の黒字(対前年比78億円増)の増収増益となり,3年ぶりに黒字経営に復活しました.
これにより,累積欠損金も約39億円減らすことができ,約2,080億円に減少しています.
路線ごとの乗車人員,営業係数,収支状況は次の通りです.
R4年度決算値は,東山線は黒字,それ以外の路線は赤字です.
路線名 |
全 線 |
東山線 |
名城線
名港線 |
鶴舞線 |
桜通線 |
上飯田線 |
営業区間 |
— |
高畑〜藤が丘 |
大曽根〜大曽根
金山〜名古屋港 |
上小田井〜赤池 |
中村区役所〜徳重 |
上飯田〜平安通 |
営業キロ |
93.3km |
20.6km |
32.4km |
20.4km |
19.1km |
0.8km |
1日あたり 乗車人員 |
1,148千人 |
430千人 |
345千人 |
179千人 |
178千人 |
16千人 |
営業係数 |
100.0 |
67.1 |
114.5 |
102.9 |
135.3 |
417.6(※) |
営業収支 |
△0.3億円 |
83億円 |
△28億円 |
△4億円 |
△41億円 |
△10億円 |
経常収支 |
39億円 |
85億円 |
△15億円 |
△1億円 |
△20億円 |
△10億円 |
|
※上飯田線の線路使用料を,交通局が建設した場合の減価償却費として試算すると,営業係数は「263.3」
令和4年10月に公表された令和3年度決算によると,1日当たりの乗車人員は104万1,355人(対前年比9万2,241人増)でした.
乗車人員は近年,増加傾向にありましたが,新型コロナウィルス感染症の影響により,令和2年度決算値では前年より28.7%減少しました.
令和3年度決算値では前年より9.7%増加しましたが,コロナ禍前の前々年と比較すると78%程度にとどまっており,大変厳しい状況が続いています.
収入面では,利用者増加に伴い年間運輸収益も約585億円(対前年比50億円増)とやや持ち直しました.
一方で,広告料や一般会計補助金等による営業外収益は減少しており,経常収入は約721億円(対前年比44億円増)となりました.
支出面では,人件費は3億円減少しましたが,燃料費等の経費は3億円増加でした.一方で支払利息が約9億円減少したことから,経常支出は約760億円(対前年比8億円減)となりました.
この結果,営業損益は約65億円の赤字(対前年比48億円増),経常損益は約33億円の赤字(対前年比53億円増),特別損益をあわせた当年度の純損益は約38億円の赤字(対前年比52億円増)の増収増益となりましたが,2年連続の赤字経営となっています.
これにより近年,順調に減らしてきていた累積欠損金も約38億円増え,約2,119億円に増加しています.
路線ごとの乗車人員,営業係数,収支状況は次の通りです.
R3年度決算値はやや持ち直したものの,東山線以外は赤字です.
路線名 |
全 線 |
東山線 |
名城線
名港線 |
鶴舞線 |
桜通線 |
上飯田線 |
営業区間 |
— |
高畑〜藤が丘 |
大曽根〜大曽根
金山〜名古屋港 |
上小田井〜赤池 |
中村区役所〜徳重 |
上飯田〜平安通 |
営業キロ |
93.3km |
20.6km |
32.4km |
20.4km |
19.1km |
0.8km |
1日あたり 乗車人員 |
1,041千人 |
386千人 |
312千人 |
167千人 |
162千人 |
15千人 |
営業係数 |
110.1 |
75.4 |
128.4 |
105.4 |
151.8 |
477.0(※) |
営業収支 |
△65億円 |
55億円 |
△50億円 |
△7億円 |
△53億円 |
△10億円 |
経常収支 |
△33億円 |
54億円 |
△40億円 |
△7億円 |
△30億円 |
△10億円 |
|
※上飯田線の線路使用料を,交通局が建設した場合の減価償却費として試算すると,営業係数は「294.8」
令和3年10月に公表された令和2年度決算によると,1日当たりの乗車人員は94万9,114人(対前年比38万2,497人減)でした.
乗車人員は近年,増加傾向にありましたが,新型コロナウィルス感染症の影響により,前年度に比し28.7%減少しました.
定期券利用者は22.7%減,定期券以外利用者は36.2%減となっています.
収入面では,利用者減少に伴い年間運輸収益も約535億円(対前年比233億円減)と大幅減少しました.
さらに,一般会計補助金等による営業外収益も減少し,経常収入は約677億円(対前年比252億円減)に大幅減少しました.
支出面では,昨年に続き人件費が約2.5億円増加しましたが,経費が約5億円減少,支払利息が約9億円減少したため,経常支出は約764億円(対前年比7億円減)となりました.
この結果,営業損益は約113億円の赤字(対前年比235億円減),経常損益は約87億円の赤字(対前年比237億円減),特別損益をあわせた当年度の純損益は約90億円の赤字(対前年比241億円減)の大幅減収減益で,平成19年度以来13年ぶりの赤字転落となりました.
これにより近年,順調に減らしてきていた累積欠損金も約90億円増え,約2,080億円に増加しています.
路線ごとの乗車人員,営業係数,収支状況は次の通りです.
各路線とも乗車人員が大幅減少し,名城・名港線,鶴舞線が赤字転落しました.
路線名 |
全 線 |
東山線 |
名城線
名港線 |
鶴舞線 |
桜通線 |
上飯田線 |
営業区間 |
— |
高畑〜藤が丘 |
大曽根〜大曽根
金山〜名古屋港 |
上小田井〜赤池 |
中村区役所〜徳重 |
上飯田〜平安通 |
営業キロ |
93.3km |
20.6km |
32.4km |
20.4km |
19.1km |
0.8km |
1日あたり
乗車人員 |
949千人 |
348千人 |
283千人 |
153千人 |
151千人 |
13.5千人 |
営業係数 |
119.0 |
83.6 |
137.0 |
114.6 |
159.3 |
496.5(※) |
営業収支 |
△113億円 |
33億円 |
△61億円 |
△19億円 |
△58億円 |
△9.8億円 |
経常収支 |
△87億円 |
32億円 |
△53億円 |
△20億円 |
△35億円 |
△10億円 |
|
※上飯田線の線路使用料を,交通局が建設した場合の減価償却費として試算すると,営業係数は「306.9」
令和2年10月に発表された令和元年度決算によると,1日当たりの乗車人員は133万1,611人(対前年比4,311人減)と,新型コロナウィルス拡大防止のための外出自粛に伴うの3月期の利用者大幅減の影響を受け,減少に転じました.
収入面では,利用者減少に伴い年間運輸収益も約768億円(対前年比2億円減)と減少しました.さらに,一般会計補助金等による営業外収益も減少し,経常収入は約929億円(対前年比17億円減)に減少しました.
支出面では,昨年に続き人件費が約3億円増加し,電車動力費や施設修繕費など経費も約9億円増加しました.一方で,支払利息が約10億円減少したため,経常支出は約778億円(対前年比1億円増)と前年度とほぼ同じでした.
この結果,経常損益は約151億円の黒字(対前年比16億円減),特別損益をあわせた純損益は約150.5億円(対前年比18.2億円減)の減収減益でした.
路線ごとの乗車人員,営業係数,収支状況は次の通りです.(令和元年度決算資料より)
路線名 |
全 線 |
東山線 |
名城線
名港線 |
鶴舞線 |
桜通線 |
上飯田線 |
営業区間 |
— |
高畑〜藤が丘 |
大曽根〜大曽根
金山〜名古屋港 |
上小田井〜赤池 |
中村区役所〜徳重 |
上飯田〜平安通 |
営業キロ |
93.3km |
20.6km |
32.4km |
20.4km |
19.1km |
0.8km |
1日あたり
乗車人員 |
1,332千人 |
500千人 |
403千人 |
205千人 |
205千人 |
18.1千人 |
営業係数 |
85.4 |
61.1 |
95.0 |
82.3 |
118.2 |
410.2(※) |
営業収支 |
121.9億円 |
113億円 |
12億円 |
31億円 |
△24億円 |
△9.5億円 |
経常収支 |
150.5億円 |
111億円 |
18億円 |
28億円 |
3.1億円 |
△9.7億円 |
|
※上飯田線の線路使用料を,交通局が建設した場合の減価償却費として試算すると,営業係数は「256.1」
令和元年10月に発表された平成30年度決算によると,1日当たりの乗車人員は133万5,922人(対前年比約2万2,588人増)と引き続き順調に増加しました.
収入面では,利用者増加に伴い年間運輸収益も約770億円(対前年比11億円増)と増加しました.一方で,一般会計補助金等による営業外収益は減少し,経常収入は約946億円(対前年比3.6億円減)と微減でした.
支出面では,人件費が約3億円増加し,電車動力費や施設修繕費など経費も約9億円増加しました.一方で,支払利息が約12億円減少したため,経常支出は約777億円(対前年比0.3億円増)と前年度と同じでした.
この結果,経常損益は約167億円の黒字(対前年比2.6億円減),特別損益をあわせた純損益は約168.7億円(対前年比3.9億円減)の減収減益でした.
路線ごとの乗車人員,営業係数,収支状況は次の通りです.(平成30年度決算資料より)
路線名 |
全 線 |
東山線 |
名城線
名港線 |
鶴舞線 |
桜通線 |
上飯田線 |
営業区間 |
— |
高畑〜藤が丘 |
大曽根〜大曽根
金山〜名古屋港 |
上小田井〜赤池 |
中村区役所〜徳重 |
上飯田〜平安通 |
営業キロ |
93.3km |
20.6km |
32.4km |
20.4km |
19.1km |
0.8km |
1日あたり
乗車人員 |
1,336千人 |
503千人 |
405千人 |
204千人 |
205千人 |
18.1千人 |
営業係数 |
83.9 |
59.4 |
92.5 |
81.8 |
117.8 |
416.2(※) |
営業収支 |
134.9億円 |
119億円 |
18億円 |
31億円 |
△24億円 |
△9.5億円 |
経常収支 |
166.6億円 |
116億円 |
22億円 |
29億円 |
9.5億円 |
△9.7億円 |
|
※上飯田線の線路使用料を,交通局が建設した場合の減価償却費として試算すると,営業係数は「259.4」
平成30年10月に発表された平成29年度決算によると,1日当たりの乗車人員は131万3,334人(対前年比約1万8,589人増)と引き続き順調に増加しました.
収入面では,利用者増加に伴い年間運輸収益も約759億円(対前年比10億円増)と増加しました.一方で,一般会計補助金等による営業外収益は減少し,経常収入は約949億円(対前年比2億円増)と微増でした.
支出面では,人件費が微増し,電車動力費や施設修繕費など経費が約6億円増加したものの,支払利息が約13億円減少したため,経常支出は約777億円(対前年比7億円減)と減少しました.
この結果,経常損益は約169億円の黒字(対前年比8億円増),特別損益をあわせた純損益は約172.6億円(対前年比9億円増)の増収増益でした.
(昨年の2桁増収増益と比較すると,その幅は小さくなりました.)
路線ごとの乗車人員,営業係数,収支状況は次の通りです.(平成29年度決算資料より)
路線名 |
全 線 |
東山線 |
名城線
名港線 |
鶴舞線 |
桜通線 |
上飯田線 |
営業区間 |
— |
高畑〜藤が丘 |
大曽根〜大曽根
金山〜名古屋港 |
上小田井〜赤池 |
中村区役所〜徳重 |
上飯田〜平安通 |
営業キロ |
93.3km |
20.6km |
32.4km |
20.4km |
19.1km |
0.8km |
1日あたり
乗車人員 |
1,313千人 |
499千人 |
396千人 |
201千人 |
200千人 |
17.7千人 |
営業係数 |
83.6 |
59.5 |
92.6 |
80.9 |
117.8 |
428.9(※) |
営業収支 |
135.0億円 |
118億円 |
17億円 |
33億円 |
△23億円 |
△9.5億円 |
経常収支 |
169.2億円 |
115億円 |
19億円 |
30億円 |
15億円 |
△9.8億円 |
|
※上飯田線の線路使用料を,交通局が建設した場合の減価償却費として試算すると,営業係数は「266.2」
平成28年10月に発表された平成28年度決算によると,1日当たりの乗車人員は129万4,745人(対前年比約2万1,333人増)と引き続き順調に増加しました.
収入面では,利用者増加に伴い年間運輸収益も約749億円(対前年比7億円増)と増加しました.一般会計補助金による営業外収益も増加し,経常収入は約947億円(対前年比32.7億円増)と大きく増加しました.
支出面では,人件費が約2億円の微増し,電車動力費や施設修繕費など経費が約12億円増加したものの,支払利息が約15億円減少したため,経常支出は約784億円(対前年比17億円減)と減少しました.
この結果,経常損益は約161億円の大幅な黒字(対前年比38億円増),特別損益をあわせた純損益は約163.5億円(対前年比50億円増)の増収増益でした.
路線ごとの乗車人員,営業係数,収支状況は次の通りです.(平成28年度決算資料より)
路線名 |
全 線 |
東山線 |
名城線 名港線 |
鶴舞線 |
桜通線 |
上飯田線 |
1日あたり 乗車人員 |
1,295千人 |
494千人 |
392千人 |
198千人 |
194千人 |
17.3千人 |
営業係数 |
83.9 |
61.7 |
91.2 |
78.5 |
121.0 |
444.8(※) |
営業収支 |
131.4億円 |
111億円 |
20億円 |
36億円 |
△27億円 |
△9.5億円 |
経常収支 |
161.2億円 |
109億円 |
21億円 |
31億円 |
11億円 |
△9.8億円 |
|
※上飯田線の線路使用料を,交通局が建設した場合の減価償却費として試算すると,営業係数は「274.4」
平成27年10月に発表された平成27年度決算によると,1日当たりの乗車人員は127万3,412人(対前年比約3万6450人増)と引き続き順調に増加しました.
収入面では,利用者増加に伴い年間運輸収益も約742億円(対前年比26億円増)と増加しました.一般会計補助金や営業外収益も増加し,経常収入は約914.7億円(対前年比57.9億円増)と大きく増加しました.
支出面では,人件費が254億円と増加したものの,電車動力費や施設修繕費など経費,支払利息等,減価償却費が減少したため,合計788.6億円(対前年比2.8億円減)となり,経常支出も約801億円(対前年比15億円減)と減少しました.
この結果,経常損益は約122.8億円の大幅な黒字(対前年比57億円増),特別損益をあわせた純損益は約113.5億円(対前年比73億円増)の増収増益でした.
平成26年度より,「地方公営企業等の会計制度の見直し」により民間企業会計原則の考え方を取り入れるなど,地方公営企業会計基準が大きく変更となりました.このため平成25年度以前のデータと単純比較することができませんので,ご注意ください.
総務省「地方公営企業等 会計制度の見直し」
平成27年10月に発表された平成26年度決算によると,1日の平均利用者数は123万6,962人(対前年約1万人増)と引き続き順調に増加しました.
収入面では,年間運輸収益約716億円(対前年3億円減)と一般会計補助金は減少したものの,広告料や資産活用,附帯事業などの営業外収益増により,経常収入は約857億円(対前年28億円増)に増加しました.
支出面では,営業外費用は減少したものの,人件費や経費,減価償却費が増加し,経常支出も約791億円(対前年35億円増)に増加しました.
この結果,経常損益は約65億円の黒字(対前年7億円減),特別損益をあわせた純損益は約40億円(対前年24億円減)の黒字でした.
平成26年10月に発表された平成25年度決算によると,1日の平均利用者数は約123万人(対前年4万人増)で,運輸収益は719億円(対前年19億円増)となり,共に前年と同様の増加となりました.その結果,一般会計補助金は減少したものの,経常収入も829億円と増加しました.
経常支出は,経費が増加した一方で支払利息は減少し,全体で757億円(対前年5億円減)となりました.
この結果,経常損益は72億円の黒字(対前年23億円増),特別損益をあわせた純損益は64億円(対前年19億円増)の黒字でした.
平成25年10月に発表された平成24年度決算によると,1日の平均利用者数は約119万人(対前年4万人増)で,運輸収益は700億円(対前年19億円増)でした.また,広告料収入など雑収入も64億円(対前年3億円増)となり,経常収入は811億円と大きく増加しました.
経常支出は,人件費や経費が増加した一方で,支払利息と減価償却費は減少し,全体で762億円となりました.
この結果,経常損益は49億円の黒字(対前年31億円増),特別損益をあわせた純損益は45億円の黒字でした.
平成24年10月に発表された,平成23年度決算によると,1日の平均利用者数は約115万人(22年度は116万人)で,運輸収益は681億円(対前年4億円減)でした.これは桜通線が延伸開業したにも関わらず,東日本大震災後の出控え傾向が影響していると推測されています.
一方の支出は,桜通線延伸開業による減価償却費の増加により769億円(対前年18億円増)となり,この結果,平成23年度は収支は18億円(対前年24億円減)の黒字となりました.
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