市バス・地下鉄事業の今後の方向性を示す,交通局の中期経営計画を紹介します.
次期経営計画「名古屋市営交通事業経営計画2028」 |
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令和5年度(2023年度)内に策定予定の「名古屋市営交通事業経営計画2028」を紹介します.
【参考文献】 令和5年12月1日の名古屋市議会土木交通委員会に提示された会議資料を参照しています.
現在も策定作業は続いています.
令和6年1月のパブリックコメント開始,同年3月の正式発表までに内容が変更となる可能性があります.
【計画期間】
・令和6(2024)年度〜令和10(2028)年度の5年間
【計画の理念】
『変わる時代に、変わらぬ使命のために!』
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地下鉄関係 施策を推進する事業(新規・拡充事項のみ) |
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新しい事業や拡充事業の中から,一部を紹介します.全体像は後日公式発表をお待ちください.
可動式ホーム柵の整備(鶴舞線)
新型車両の導入(名城・名港線2000形の更新)
新型車両の導入検討(桜通線6000形の更新)
駅の旅客案内表示装置の更新(東山線)
栄駅の総合的な整備
駅のリフレッシュ(駅のリニューアルとは別,特別清掃)
重要部検査・全般検査の周期延長
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市バス関係 施策を推進する事業(新規・拡充事項のみ) |
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新しい事業や拡充事業の中から,一部を紹介します.全体像は後日公式発表をお待ちください.
市バス車両の更新(5年間で535両)
電気バスの試行導入
市バス研修車の増車
管理委託車両数の拡大(港明営業所)
標準的なバス情報フォーマットに準拠した情報の整備
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乗車券関係・その他 施策を推進する事業(新規・拡充事項のみ) |
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新しい事業や拡充事業の中から,一部を紹介します.全体像は後日公式発表をお待ちください.
定期券WEB予約サービス
クレジットカード対応券売機の設置拡大
寄附金収入の確保(応援寄附金,クラウドファンディング)
ウェブサイトのリニューアル,子ども向け特設サイト開設
市営交通資料センターの一般公開終了
経営計画「名古屋市営交通事業経営計画2023」 |
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【計画の位置づけ】
・「名古屋市次期総合計画」の個別計画
・前経営計画「名古屋市営交通事業経営計画(2015-2018)」に引き続く計画
・総務省より中長期的な経営の基本計画として策定が求められている「経営戦略」
【計画期間】
・令和元(2019)年度〜令和5(2023)年度の5年間
【計画の趣旨】
経済状況や人口構造の変化などの社会経済情勢の動向を踏まえつつ,今後想定される様々な課題に的確に対応しながら,より快適で便利な輸送サービスを提供していくため策定するもの.
【計画の理念】
『新たなステージへ』
安全最優先のもと、快適さ、便利さを積極的に高めることにより、誰もが安心して利用できる市バス・地下鉄を目指す。 |
▲計画冊子の中身(一例) (主な取り組み) |
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地下鉄関係 施策を推進する事業(新規・拡充事項のみ) |
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新しい事業や拡充事業の中から,一部をピックアップしました.全体像は公式サイトにてご確認ください.
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番号 |
事業名 |
事業計画 |
8 |
可動式ホーム柵の整備(名城線・名港線) |
2020年度整備完了 |
23 |
ホームと車両の段差・隙間の解消(名城線・名港線) |
2020年度より整備開始 |
62 |
地下鉄ワンマン運転化の拡大(名城線・名港線) |
2021年度実施→2022年度拡大完了 |
37 |
地下鉄駅旅客案内表示装置の更新(名城線・名港線) |
2019年度に液晶化完了 |
8 |
可動式ホーム柵の整備(鶴舞線) |
2023年度までに整備方針を策定 |
25 |
地下鉄車両の更新(鶴舞線N3000形導入) |
2022年度までに車両更新を完了 |
16 |
地下鉄車両の主要電気機器更新 |
継続実施 |
26 |
一部のつり革を高さの低いつり革に交換 |
2020年度から交換開始 |
36 |
液晶式車内案内装置の多言語化 |
2020年度に完了 |
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可動式ホーム柵整備関係では,[8]名城線・名港線において予定通り2020年度までに整備を終え,その後[23]ホームと車両の段差・隙間の解消や[62]ワンマン運転化の拡大を図るスケジュールが示されました.
唯一,ホーム柵未導入となる[8]鶴舞線では,計画期間中に整備方針を策定することになりました.
地下鉄車両関係では,[25]N3000形追加導入による鶴舞線の車両更新を2022年度までに終えることが発表されました.これにより3000形の全廃が予想されます.
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番号 |
事業名 |
事業計画 |
12 |
第2栄変電所の移設 |
2023年度までに移設完了 |
17 |
地下鉄駅のリニューアル |
2023年度までに8駅着手 |
18 |
地下鉄駅構内トイレのリニューアル |
2023年度までに24駅改修,22駅洋式化 |
19 |
地下鉄駅ホームの冷房化の推進 |
整備に着手 |
30 |
地下鉄車内の蛍光灯のLED化 |
2022年度から更新開始 |
33 |
主要駅へ運行情報提供大型モニター導入 |
2022年度に整備完了 |
38 |
タブレット端末の全駅配備 |
2019年度に配備完了 |
43 |
リニア中央新幹線開業に向けた名古屋駅の整備 |
整備に着手 |
44 |
主要駅の混雑緩和対策の検討 |
対策を順次決定 |
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快適さ便利さを積極的に高めるため,地下鉄駅への積極投資の方針が示されました.
目玉事業の一つとして,[17]開業から50年を経過した地下鉄駅を中心にリニューアルが図られることになりました.
その他,[18]トイレリニューアル,[19]冷房化等も計画されています.
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市バス関係 施策を推進する事業(新規・拡充事項のみ) |
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新しい事業や拡充事業の中から,一部をピックアップしました.全体像は公式サイトにてご確認ください.
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番号 |
事業名 |
事業計画 |
6 |
ドライブレコーダー機能強化 (高解像度カメラへ更新,左後方カメラ増設) |
更新,増設 |
7 |
安全確認放送装置を全車両に設置 |
2023年度までに全車両に設置完了 |
21 |
バスターミナルの環境改善 |
2023年度までに6箇所実施 |
32 |
バス停留所へのりば番号等表示 |
2023年度までに完了 |
48 |
バスの乗り方教室の開催 |
2019年度より開催 |
61 |
市バス管理委託の拡大(港区役所回転場) |
2020年度に拡大完了 |
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地下鉄事業ほど目玉はありませんが,地下鉄駅同様,[21]バスターミナルも環境改善が進められる予定です.
安全対策として,一部営業所で先行導入されている[6]ドライブレコーダーカメラ増設や[7]安全確認放送装置の全営業所への拡大が進められます.
[61]市バス管理委託の拡大については,現在進行中の「港区役所回転場の活用」以降は,総合的に検討(拡大中断?)するとされています.
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乗車券関係・その他 施策を推進する事業(新規・拡充事項のみ) |
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新しい事業や拡充事業の中から,一部をピックアップしました.全体像は公式サイトにてご確認ください.
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番号 |
事業名 |
事業計画 |
34 |
旅行者向け券売機の導入 |
2022年度に整備完了 |
35 |
地下鉄券売機の多言語化 |
2019年度に完了 |
40 |
地下鉄一日乗車券の24時間券化 |
2019年度に完了 |
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旅行者や訪日外国人対応として,[40]24時間乗車券導入のほか,主要駅において[33]改札口に運行情報提供モニター導入,[34]旅行者向け券売機導入が進められます.
また,多言語化対応が[36]地下鉄車内案内装置と,[35]券売機において行われます.
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番号 |
事業名 |
事業計画 |
46 |
SNS等活用した戦略的な情報発信 |
実施 |
54 |
安定的な人材確保のための取り組みを実施 |
2020年度に嘱託職員制度を見直し |
56 |
制服のリニューアル |
2022年度中に着用開始 |
59 |
資産の有効活用(旧名城工場跡地利用) |
2023年度までに貸付開始 |
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その他施策として,[46]SNSの活用や[56]制服のリニューアル方針が示されました.
また,長年未活用だった名城工場跡地は,売却ではなく貸付することになりました.
名古屋市交通局のこれまでの経営計画 |
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平成14(2002)年以降に策定された経営計画の概要を紹介します.
乗車人員減少と借金増加により,一般会計等からの出資金や補助金なしに運転資金も回らない状況が続く.
市営交通を存続させるため,税金である一般会計等から補助金を今後も継続して受け取れるよう,抜本的な経営改善が必須に.
新線建設は続けるが,それ以外の投資は抑制し,事業規模は縮小し,コストカット,資産売却など後ろ向き施策の時代が始まる.
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計画の名称 |
市営交通事業中期経営健全化計画 |
計画の理念 |
安心・信頼をのせ、まちをささえる市営交通をめざして |
策定年月 |
平成15年3月 |
計画期間 |
平成14(2002)年度〜平成17(2005)年度の4年間 |
策定の背景 |
乗車人員の減少&新線建設による借入金の増加 |
策定の目的 |
具体的な数値目標をもって,運営コストを削減する |
計画の目標 |
バス事業は経常収支を黒字化 地下鉄事業は償却前経常収支を黒字化 |
主な施策 |
給与カット等人件費削減,路線の効率化 |
計画後の効果 |
バス事業は目標達成できず,引き続き赤字経営 地下鉄事業は償却前経常収支を黒字化を達成 |
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前経営計画の期間中では,想定を上回る乗車人員の減少と支出増加により,収支状況はあまり好転せず.
さらに規制緩和(市場原理の導入)によりコストとサービスの両面において,民間事業者との対等な競争に耐えられる経営体質が求められることに.
公営交通としての生き残りをかけた経営改革が始まる.
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計画の名称 |
市営交通事業経営改革計画 |
計画の理念 |
変わります!走り続けます!市民の足として |
策定年月 |
平成18年3月 |
計画期間 |
平成18(2006)年度〜平成22(2010)年度の5年間 |
策定の背景 |
乗車人員の減少見込み&民営に比べ高コスト体質 |
策定の目的 |
引き続き市営として交通網を維持 高コスト体質の是正とサービス意識の向上 |
計画の目標 |
平成22年度に経常収支の黒字化 |
主な施策 |
給与カット等人件費削減,民間委託,乗車券制度の改善,資産売却 |
計画後の効果 |
バス事業は12年ぶりに経常収支の黒字化を達成,資金不足額も大幅減少 地下鉄事業は27年ぶりに経常収支の黒字化を達成 コストの他都市比較では最低水準に |
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前経営計画期間の途中だが,地方財政健全化法がH21年4月に施行され,市バス事業では資金不足比率が健全化基準を上回ることから「経営健全化計画」の策定が義務付けに.
地下鉄事業は基準内だが,新線建設が続き実質資金不足が引き続き増加することが見込まれることから,同時に策定することに.
さらに規制緩和(市場原理の導入)によりコストとサービスの両面において,民間事業者との対等な競争に耐えられる経営体質が求められることに.
これまでの組織内の計画から,法律で義務付けられた経営計画に移行した.
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計画の名称 |
市営交通事業経営健全化計画 |
計画の理念 |
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策定年月 |
平成22年3月 |
計画期間 |
平成21(2009)年度〜平成28(2016)年度の8年間 |
策定の背景 |
バス事業が経営健全化基準に該当. 地下鉄事業も実質資金不足額が増加する. |
策定の目的 |
前計画の目的に加え,法定の経営健全化基準をクリアする. |
計画の目標 |
黒字を維持し,市バスは資金不足額比率を経営健全化基準内に.
地下鉄は実質資金不足の増加を抑制する. |
主な施策 |
人件費削減,民間委託拡大,アセットマネジメント導入 |
計画後の効果 |
収支目標を3年前倒しで達成し計画完了 |
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平成27〜30年 名古屋市営交通事業経営計画(2015-2018) |
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収支目標を3年前倒しで達成し,平成25年度に経営健全化計画を完了したことから,新たな経営計画の策定が必要に.
また,長年の新線建設が終わり,さらなる収支改善が見込まれることから,これまで先送りになってきた人口構造の変化や南海トラフ地震への対応など新たな課題への取り組みが可能に.
さらに,事故隠しなどの一連の不祥事,多発する運行ミスを踏まえ,安全への取り組みが全面に打ち出された.
経営計画の冊子も写真入りのカラー印刷になった. |
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計画の名称 |
名古屋市営交通事業経営計画(2015-2018) |
計画の理念 |
SAFETY & CHALLENGE |
策定年月 |
平成27年11月 |
計画期間 |
平成27(2015)年度〜平成30(2018)年度の4年間 |
策定の背景 |
経営健全化計画や新線建設が完了.新たな課題への対応. |
策定の目的 |
安全への取り組みの強化.新たな課題への取り組み. |
計画の目標 |
乗車人員の増加.市バス事業は資金不足の解消.
地下鉄事業は実質資金不足の削減. |
主な施策 |
安全面への積極的な投資,快適な環境づくり(ただし少額投資に留まる) |
計画後の効果 |
目標達成,個別事業も概ね達成 |
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令和1〜令和5年 名古屋市営交通事業経営計画2023 ※現計画 |
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これまで施設等の維持管理に重点を置いてきたが,乗車人員の順調な増加と毎年3桁黒字を出すなど堅調な収支改善が続いていることから,「安全・安心」に加え,「快適さ・便利さ」にも投資する余裕が出てきた.
また訪日外国人の増加やリニア中央新幹線開業など社会情勢の変化を見据え,『新たなステージへ』とステップアップを図り,選ばれる市バス・地下鉄を目指していく,という積極的な投資を行う計画が打ち出された. |
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計画の名称 |
名古屋市営交通事業経営計画2023 |
計画の理念 |
新たなステージへ |
策定年月 |
平成31年(令和元年)3月 |
計画期間 |
令和元(2019)年度〜令和5(2023)年度の5年間 |
策定の背景 |
順調な乗車人員増加と収支改善 |
策定の目的 |
「新たなステージ」へとステップアップ |
計画の目標 |
乗車人員の増加.市バス事業は債務超過の解消.
地下鉄事業は実質資金不足と累積欠損金の削減. |
主な施策 |
快適・便利の向上(大幅投資),まちの活性化への貢献 |
計画後の効果 |
(計画期間中) |
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