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 地下鉄新線計画
 地下鉄建設史


 地下鉄駅のリニューアルについて紹介します.
 トイレや冷房化等の部分的な改修は
別ページです.

駅内装リニューアルについて
概要 基本方針と考え方
スケジュール
改修水準
整備状況まとめ
全体改修
事例
第1弾 千種駅 R2〜R4
第2弾 上前津駅(名城線) R4〜R6
第3弾 名城公園駅 R4〜R6
第4弾 栄駅(名城線ホーム) R5〜R6

 

駅内装リニューアルについて

 開業当初に建設され,老朽化が進んだ栄駅などについて,昭和54年(1979年)から大規模改修が行われてきました.
 また,平成元年(1989年)開催の世界デザイン博覧会に合わせ,会場の最寄り駅となる市役所駅,金山駅,日比野駅,名古屋港駅,西高蔵駅,神宮西駅,名古屋駅の7駅の改修が行われました.
 この他にも,地下鉄新線建設時に,新たに乗換駅となる駅の改修も行われてきました.

 このように地下鉄駅においては,イベント等をきっかけに大規模改修される事例はありましたが・・・
 ほとんどの駅は開業時の姿のまま使用されてきました.

 近年では,築50年を超えるなど駅内装の経年劣化が進み,駅の美観や清潔感が損なわれていること,50年以上前にデザインされた駅内装は「暗い」「汚い」印象がある,といった利用者意見が出ているという課題がありました.

 そこで平成31年(2019年)3月に策定された経営計画「名古屋市営交通事業経営計画2023」において,地下鉄駅のリニューアルや快適性,清潔感の向上等に取り組む方針が掲げられました.

 

 【参考】
 当ページでは取り上げていませんが,令和6年(2024年)3月に策定された経営計画「名古屋市営交通事業経営計画2028」では,地下鉄駅のリニューアルとは別に,令和6年度より
「地下鉄駅のリフレッシュ」を進めることが盛り込まれました.
 美観回復を図るため,駅の壁・床・天井などの特別な清掃等を実施するものです.

 築50年を超える東山線及び名城線,名港線の駅を対象に「駅内装リニューアル」を実施し,築40年を超える鶴舞線の駅を対象に「地下鉄駅のリフレッシュ」が実施されます.

  <令和6年度リフレッシュ駅>
   →伏見駅(東山線)(鶴舞線),丸の内駅(鶴舞線),大須観音駅,上前津駅(鶴舞線)

  <令和7年度リフレッシュ駅>
   →鶴舞駅(鶴舞線)はじめ8駅

 

 

 駅リニューアル計画の基本方針と考え方

 地下鉄駅のリニューアルに関する計画としては,次のものがあります.

 ▼名古屋市営交通事業経営計画2023より抜粋

 地下鉄開業から60年以上経過していることや,明るく清潔感のある快適・便利な駅空間とするため,開業後50年以上経過した駅について,駅全体の壁・床・天井・照明などを順次リニューアル予定.
 特に主要駅については,名古屋の顔としてふさわしい駅となるよう個性化を図る.
 また,リニューアルにあわせて,駅施設の再配置や店舗等の設置についても検討する.

 

 ▼名古屋市営交通事業経営計画2028より抜粋

 開業後50年以上経過した駅について,明るく清潔感のある快適・便利な駅空間を目指し,壁・床・天井・照明などのリニューアルを進める.
 主要駅は名古屋の顔としてふさわしい駅となるよう,個性化を図る.

 

 ▼地下鉄駅リニューアル計画より要旨(平成30年12月策定,令和6年3月改訂)

駅リニューアル
の方針
「明るく、清潔感のある快適な駅」
駅リニューアル
の目標
1素材や色彩、証明を総合的にデザインすることで、明るく、すっきりとした駅空間を実現する。
2安全・安心でわかりやすい快適な駅空間を実現し、高齢者や弱視者などがご利用しやすい駅とする。
3長期間快適な環境を維持できるよう、メンテナンス(維持管理)に配慮する。
4市内主要観光施設最寄駅や主要駅は、改修水準の差別化を図る。
5清潔感を維持するため、通常清掃以外に定期的な清掃(特別清掃)を継続的に行う。
6一定の照度を確保した明るい駅とする。
改修対象駅 開業後50年以上経過した駅から選定
改修範囲 ホーム,コンコース,出入口通路(原則,利用者が目にするところ全て)
改修内容 壁,床,天井や柱等の仕上材,照明等の改修
(天井材は全て改修/壁・床は劣化状況を判断し改修を検討)
同調改修 トイレ改修,駅の冷房化,長期維持管理計画,駅施設再配置など,同時に実施が可能な他事業を検討する
案内サインのリニューアルは同調実施する
デザイン・色彩
考え方
可能な限り天井を張る&露出配管は行わない
明るく清潔感を感じさせるため,白を基調としたベースカラーを使用する
行動ポイントとなる場所を顕在化する(改札口・階段等は周囲と異なる色彩を用い,遠くからでも認識できるようにする)
照明の
考え方
空間の均一的な明るさを確保するような照明器具配置
高齢者等が安全で快適に移動できるよう明暗を示す輝度コントラストに配慮
改札口,階段,EV前等はダウンライト等を設置して場所を顕在化する
階段はダウンライト等を設置して空間を明るくして安全性を高める

 

 

 駅リニューアル計画のスケジュール

 地下鉄駅リニューアル計画に記載された実施期間は次の通りです.

平成30年12月
時点
計画期間 平成31年(2019年)〜平成38年(2026年)の8年間 ※ア大会
進捗は約2駅/年
令和6年3月
時点
計画期間 令和6年(2024年)〜令和15年(2033年)の10年間
進捗は約3駅/年
※計画のない駅は「駅リフレッシュ」を実施

 

 

 駅リニューアル計画の改修水準

 駅により改修水準の差別化が図られる計画です.

標準駅 標準的な改修水準とする駅
特別改修駅 年間100万人以上来客のある主要観光施設最寄駅は,地域観光における新たな賑わい拠点を創出するため,地域の特色を生かした特別なデザインによる駅改修を行うことができることとする.
多客駅 乗車人員2万人以上の駅 (※R6年に定義)
主要駅 主要駅(名古屋駅,栄駅,金山駅)については,名古屋の顔としてふさわしい駅となるよう個性化を図る

 

 平成30年計画策定時と,令和6年改訂時の,改修水準の考え方の変遷は次の通りです.

 コスト縮減と改修スピードアップのため,令和6年改訂において,部分改修を行う「新・標準駅」区分が新設されました.
 当初「旧・標準駅」として考えられていた改修水準(全て改修)は,「多客駅」として見直されました.

平成30年時点 令和6年時点 主な駅 改修の考え方
標準駅 東別院駅 <部分リニューアル>
壁,床,天井,柱等の状況を確認したうえで,必要な部分をリニューアルする
標準駅 多客駅 千種駅 <全面リニューアル>
壁,床,天井,柱等の仕上材全てをリニューアルする
特別改修駅 特別改修駅 なし  
主要駅 主要駅 栄駅 名古屋の顔としてふさわしい駅となるよう個性化を図る

 

 

 

駅リニューアル 整備状況まとめ

 令和元年度(2019年度)より,開業後50年以上経過した駅を明るく清潔感のある駅とするため,駅全体の壁・床・天井・照明などのリニューアルが進められています.

 第1号となる千種駅は,令和4年度に完成しました.
 今後は,名古屋駅,栄駅,金山駅といった主要駅についても,名古屋の顔としてふさわしい駅となるような,よりグレードの高いリニューアルが行われる見込みです.

 

 全体改修の計画駅は次の通りです.
 多客駅と主要駅はありますが,特別改修駅の施工実績はありません.(令和7年3月時点)

全体改修 設計 工事(完了は色付き)
多客駅 主要駅 多客駅 主要駅
令和元年 千種,上前津(名城線)
令和2年 上前津(名城線) 栄,金山 千種
令和3年 名城公園 栄(名城線) 千種
令和4年 千種,上前津(名城線),
名城公園
令和5年 上前津(名城線),
名城公園
栄(名城線)
令和6年 星ヶ丘 上前津(名城線)
名城公園
栄(名城線)
令和7年 名城公園 栄(名城線)

 

 令和6年度より,「新・標準駅」区分の部分改修も開始されます.(令和7年3月時点)

部分改修 設計 工事(完了は色付き)
標準駅 標準駅
令和6年 中村日赤,東別院,築地口  
令和7年 新栄町駅,熱田神宮伝馬町駅,名古屋港駅 中村日赤,東別院,築地口
令和8年 3駅? 中村日赤,東別院,築地口
令和9年 3駅? 中村日赤,東別院,築地口

 

 

 

駅リニューアル事例/全体改修

 第1弾 千種駅リニューアル <R2〜R4>

 千種駅は,昭和35年開業の東山線の駅です.JR中央線との乗換駅で,利用者の多い駅です.

 千種駅では,平成28〜平成30年度に,未利用地となっていた地下街跡地に駅務諸室を移転させ,改札口周辺に店舗を新設するレイアウト変更を主目的とした,部分的なリニューアル工事が行われました.
 その際,店舗と駅務諸室,トイレ等は改修されましたが,通路部は部分的な改修しかされなかったため,真新しい空間と,昔ながらの古い通路が混在するカオスな空間となっていました.


▲平成28〜30年度に部分改修を実施
 古い箇所は古いまま手付かず

▲まるで工事中のような空間だが,これが完成形
 平成時代の交通局が言う「リニューアル後の姿」

 

 そこで,令和2年(2020年)11月より,駅リニューアル第1弾として,通路部等の未改修部分を対象とした,本格的な全面リニューアル工事が行われました.
 令和4年(2022年)9月におおよそ完了し,令和5年3月には全て完了しました.

 駅環境デザインのコンセプトは「緑のミチクサ(道草+千種)散歩道」です.
 地上出入口やコンコースには,木目調の部材が使われ,模擬緑化(フェイクグリーン)装飾もされています.

  実施設計/株式会社黒川建築事務所
  建築施工/株式会社大林組名古屋支店(変更契約1,226,251千円)
  設備施工/
  電気施工/八千代電設工業株式会社名古屋支店(変更契約176,176千円)

改修水準 標準駅 多客駅 特別改修駅 主要駅

 


▲リニューアル後の出入口上家

▲出入口階段部の装飾例
 各所に模擬緑化装飾を配置


過去の東改札口


▲同左 リニューアル後の東改札口


▲西改札口


▲西改札口
 改札口付近は木目調の内装材で統一されている


▲かつて古い通路(未改修)と新しい空間(改修済みトイレ)が混在していた場所も,全面改修され統一感が出た


▲「待合空間」2種類のベンチとカウンター
 緑の散歩道をイメージ


過去のコンコース(JR地下改札口付近)


▲同左 リニューアル後
 天井パネルを新設し露出配管を隠蔽


過去のホームの様子


▲リニューアル後のホームの様子
 乗降口にスポット照明が当たる
 ホームは明るい白系 軌道内中柱は暗めに塗装


過去のホームの様子


▲同左 リニューアル後
 天井・床・壁面・柱・サイン・照明を全面改修

 千種駅の,その他画像は東山線駅紹介ページをご覧ください.

 

 

 第2弾 上前津駅リニューアル(名城線) <R4〜R6>

 駅リニューアル第2弾として,上前津駅のリニューアルが行われました.

 上前津駅は昭和42年(1967年)に名城線が,昭和52年(1977年)に鶴舞線が開業した乗換駅です.
 今回の駅リニューアル対象は,築55年が経過した名城線エリアのみです.
 鶴舞線エリアは対象外で,駅リフレッシュが別途行われました.

 令和4年(2022年)6月から令和7年(2025年)3月にかけて,ホーム階,コンコース階,出入口通路(1,2,3,4,12番)などの壁,床,天井の仕上げの改修や照明器具の改修が行われました.
 千種駅と同様に,駅務諸室の移転(鶴舞線エリアから名城線エリアの地下街跡地)も令和5年11月頃に行われました.

  実施設計/株式会社市川三千男建築設計事務所
  建築施工/ジェイアール東海建設株式会社(当初契約1,432,200千円)
  設備施工/足立工業株式会社(当初契約757,900千円)
  電気施工/日本電設工業株式会社中部支店(当初契約506,000千円)

改修水準 標準駅 多客駅 特別改修駅 主要駅

 


▲リニューアル後の出入口通路の例

▲リニューアル後の出入口階段


過去の南改札口きっぷうりば


▲同左 リニューアル後
 天井パネルを新設し露出配管を隠蔽


過去の南改札口の様子


▲同左 リニューアル後
 天井・床・壁面・柱・サイン・照明を全面改修


過去の名城線ホームの様子


▲同左 リニューアル後 明るく白いホーム

 上前津駅の,その他画像は名城線駅紹介ページをご覧ください.

 

 

 第3弾 名城公園駅リニューアル <R4〜R7>

 名城公園駅は,昭和46年(1971年)開業の名城線の駅です.

 令和7年,駅に隣接する名城公園北園に,新・愛知県体育館が開業します.(名古屋城二の丸地区からの移転)
 これに間に合わせるように,コンコースのレイアウト変更(駅務諸室,トイレ等移転),休憩スペース新設,ホーム冷房化,構内店舗新設などの駅リニューアルが行われています.

 令和4年11月着手,令和7年6月末完成予定です.

  実施設計/株式会社浦野設計
  建築施工/名工建設株式会社(変更契約1,376,564千円)
  設備施工/三建設備工業株式会社名古屋支店(当初契約671,000千円)
  電気施工/白川電気土木株式会社(変更契約309,412千円)

改修水準 標準駅 多客駅? 特別改修駅 主要駅

 

 第3弾における新しい取り組みとして,親子で使いやすい「子ども・子育てサポートベンチ」が設置されます.

 また,駅リニューアルに合わせて駅構内店舗の新設が予定されていましたが,出店事業者が無く,計画中止となっています.

 関連事業として,緑政土木局による名城公園駅〜名城公園北園の地下横断施設(地下通路)新設工事も行われています.
 (R5〜R7工事)

 

 

 第4弾 栄駅リニューアル(名城線ホームのみ)※主要駅 <R5〜R7>

 栄駅は昭和32年(1957年)に東山線が,昭和42年(1967年)に名城線が開業した乗換駅です.
 名古屋の繁華街の中心にあり,名古屋駅に次いで2番目に乗降客数の多い主要駅です.

 コンコース階には地下街が広がっており,随時改修が行われています.
 東山線ホーム部は,過去に大規模改修が行われています.

 今回の駅リニューアル対象は,築55年が経過し,手つかずとなっている地下3階の名城線ホーム部のみです.

 令和5年度内工事が想定されていましたが,入札不調や工期延伸により,令和5年11月〜令和7年7月工事予定となっています.

  実施設計/株式会社交建設計
  建築施工/ジェイアール東海建設株式会社(変更契約860,282千円)
  設備施工/(上記に含む)
  電気施工/東邦電気工業株式会社中部支店(変更契約232,846千円)

改修水準 標準駅 多客駅 特別改修駅 主要駅

 

 

 

 第5弾 星ヶ丘駅リニューアル ?

 令和6年度予算では,東山線星ヶ丘駅の設計費が計上されていましたが,発注されていないようです.

改修水準 標準駅 多客駅 特別改修駅 主要駅

 

 

駅リニューアル事例/部分改修

 令和7年度からは「部分改修」も始まります.

 第一弾として,令和7〜9年度に東山線中村日赤駅,名城線東別院駅,名港線築地口駅の工事が予定されています.

改修水準 標準駅 多客駅 特別改修駅 主要駅

 

 

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 (C) まるはち交通センター製作委員会