2号線・4号線(名城線・名港線) 6両組成 車体長:15m(小型)
電気:第3軌条600V 軌間:1435mm(標準軌)
名城線/名港線 新型車両について |
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地下鉄名城・名港線の車両は36編成216両が在籍しています.全て「2000形」です.
平成元年から平成16年にかけて製造されており,令和11年には車齢40年を超える車両が出てきます.
交通局の「長期維持管理計画」では,電車車両は40年更新を標準としていることから,現在「2000形」の後継となる新型車両の導入が計画されています.
1.名城線/名港線 新型車両の概要 |
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現在までに公表されている,名城・名港線の新型車両の情報をまとめます.
主な情報源は入札仕様書です.
詳細は交通局と受注者の今後の協議で決まるため,最終的に当ページ記載の情報とは異なる仕様で竣工する可能性があります. (R7年4月時点)
名城線・名港線2000形車両の後継となる新型車両の型式名は,2050形ではなく「N2000形」となる見込みです. 車両番号はN2○○○となる予定です.
既存2000形と同じく6両1編成です.
事項 |
発注時の仕様 |
コンセプト |
人と環境にやさしく、誰もが安心して利用できる車両 (既存車両より)人にやさしく、環境負荷を少なくする |
車両型式 |
N2000形(予定) |
車両数 |
6両/1編成(※2000形と同じ) |
運転速度等 |
最高速度65km/h,加速度3.3km/h/s,減速度常用最大4.0km/h/s,非常4.5km/h/s(※2000形と同じ) |
想定使用年数 |
50年(主要な電気機器類は25年で中間更新) |
将来対応 |
電車線電圧の750V化、保安装置のCBTC化,誘導無線のデジタル化, GoA2.5以上の自動運転対応等 |
当ページヘッダー画像は,新型車両のイメージ画像(6050形モデル/寸法を明示するための架空の図)であり,決定された車体デザインではありません.
発注仕様書によると『車体受注者が新型車両コンセプト等を考慮し,新車両デザインを3案検討し交通局に提案する.』とあり,今後の交通局と車体受注者との協議で決まっていきます.
下記,外観デザインや構体部材料に記載の通り,交通局側としては加工自由度の高い『アルミ構体』を使った『思い切ったデザイン』の提案も求めていることから,従来の名市交車両にはない”新しいデザイン”の車両の登場が期待されます.
主な仕様は次の通りです.
【外観デザイン】(提案内容) 既存2000形車両のイメージを踏襲しつつ,シンプルでモダンなデザインや思い切ったデザインとする. 車体先頭形状は丸みを帯びた形状とし,既存車両との調和を図る.
【構体部材料】 主にダブルスキン形状のアルミニウム合金を使用(オールアルミダブルスキン構体) (※既存2000形はオールステンレス構体)
【車体装飾・標示】 車両側面上部(ホーム柵高さ1,300m以上)に路線カラー帯,車号標,路線標記等の銘板を取付け. 前照灯,尾灯はLED式
【冷房装置】 埋込式天井集約分散形 2台/両
【車体寸法】 車体幅2,500mm程度,車体長15,000mm(先頭車15,100mm),客室幅2,300mm程度,屋根高さ3,450mm以下,床面高さ960mm,台車中心間距離10,000mm (※既存2000形の最大寸法は中間車長さ15,000mm×幅2,546mm×高3,450mm,客室内寸法は中間車長さ14,800mm×幅2,300mm×高2,220mm,床面高さ960mm)
【車体重量】(計画値) 先頭車24.5t,中間車24.0t (※既存2000形は先頭車22.7t,中間車24.3〜25.3t)
6両1編成で主電動機と制御装置を全6両に搭載します. (1個モーター制御×2群を1ユニットとし,12個の主電動機を6台の制御器で制御) 3M3T相当です.(※既存2000形は4M2T)
【台車・基礎制動】 ボルスタレス台車(固定軸距1,800mm) 6両1編成内に動台車6台車,付随台車6台車(内2組を先頭台車)で構成 動台車1台車内に主電動機2機及び駆動装置構成品2機を組込 車輪は一体圧延車輪(※既存2000形は剪断形(SAB)弾性車輪)
【駆動制動】 ATC連動電気指令式電空併用ブレーキ(応荷重演算機能・滑走制御機能付き) 平行カルダン歯車継手方式(WNカップリング)
【制動装置】 ディスクブレーキ方式
【制御装置】 電力回生制動付きVVVFインバータ制御(主回路素子はSicハイブリッド素子もしくはフルSic素子) 速度センサレスベクトル制御
【主電動機装置】 三相6極同期電動機,編成総出力1,440kW程度 (※既存2000形は三相かご形誘導電動機)
【補助電源装置】 1編成2台(このうちインバータ装置箱は両先頭車に配置) 主素子はIGBT,ハイブリッドSicまたはフルSic
【自動列車制御装置・自動列車運転装置】 ATC装置は100号車及び600号車に搭載,ATO装置は100号車に搭載
車内座席は,扉間のロングシートが従来の7人掛けから6人掛けとなり,座席定員が減ります. 優先座席とフリースペースが増えるほか,子ども・子育てサポートスペースが新設されます.
【客室内座席】 ロングシート(片持ち形)
側引戸間は6席,その他は3席または2席を標準 (※既存2000形は側引戸間は7席)
1席あたりの座席幅は480mm 6人席部は中間に縦手すり(スタンションポール)を設けて2人掛け毎に区分 3人席部は同様に2人掛けと1人掛けに区分
優先席は,先頭車は3人掛け優先席を2箇所設置,中間車は3人掛け優先席を2箇所と2人掛け優先席を1箇所設ける (※既存2000形は3人掛け優先席を2箇所)
【フリースペース】 先頭車両は乗務員室近傍の座席2箇所を3人掛けとし,空いたスペースをフリースペースとする.
中間車両は1箇所のフリースペースを設置する.
フリースペースには2段の横手すりを設置し,ヒップレスト兼用とする.
中間車両のうち1両のフリースペースを子ども・子育てサポートスペースとし,ステッカー等で意匠を凝らす.
【車両定員】(計画値) 先頭車94名(座席24名),中間車104名(座席32名)=編成あたり604名(座席176名)
(※既存2000形後期車は,先頭車96名(座席32名),中間車107名(座席40名))
【その他】 客室内の防犯用に,さすまた,防護盾等を先頭車乗務員室内または先頭車乗務員室付近に搭載予定
車外表示装置はLED式です.車内案内標示装置はLCD式です.
【行先表示器・記号表示器】 フルカラーLED式(正面用,側面用,運用記号2桁表示用) (※既存2000形は方向幕式と7セグメント磁気反転式)
【車内案内表示装置・車内カメラ】 車内案内表示装置はLCD式17〜18.5インチワイド1画面表示を3台/両設置(側引戸かもい部に千鳥配置) 日本語,英語,中国語(簡体),中国語(繁体),韓国語による案内表示 デジタルサイネージ用表示器1画面の設置も考慮(設置未定)
車内案内表示装置が設置されていないかもい点検蓋にドア開予告表示器と車内カメラを3台/両設置(側引戸かもい部に千鳥配置)
引き続きワンマン運転に対応した機器を搭載するほか,将来的なGoA2.5自動運転対応も想定した準備が行われます.
【主幹制御器】 右手ワンハンドル式(力行4段,ブレーキ非常+常用7段) (※既存2000形は横型デスクタイプ2ハンドル式) ワンマン運転用ボタン(出発,左扉開,右扉開,左扉閉,右扉閉)設置
【車両情報装置】 ノッチ,速度計,電流計等の情報を含めたモニター2画面表示(速度計情報等はモニタにデジタル表示) ATC情報による車内信号表示機能付き
【映像伝送装置】 運転席モニタ装置は,原則据え置き式12インチ×1画面(4分割表示)とし,不可能な場合は4画面
2.新型車両の導入に向けた進捗状況 |
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今後,想定されるスケジュールです.
(1)初回発注として,令和7年度に3編成分が発注される見込みです. 契約後,メーカーにて設計・製造が行われ,令和10〜11年度に交通局に納入されます. 納入予定時期は次の通りです.
第1編成(N2101H)/令和10年4月頃搬入(令和10年8月頃まで試運転)
第2編成(N2102H)/令和11年9月頃搬入
第3編成(N2103H)/令和12年2月頃搬入
新型車両の導入スケジュール |
発注単位 |
(1)R7発注3編成分 |
(2)以降不明 |
令和7年度(2025年度) |
発注 |
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令和8年度(2026年度) |
設計 |
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令和9年度(2027年度) |
↓ |
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令和10年度(2028年度) |
導入(1編成) |
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令和11年度(2029年度) |
導入(2編成) |
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令和12年度以降 |
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導入(順次) |
(2)第2回以降の新車導入スケジュールは不明です. 最終的な投入車両数も不明ですが,2000形の全車両(36編成216両)を置き換えるものと推測されます.
令和7年(2025年)4月16日に,3編成分の入札公告が行われました. 各機器ごとに分割発注されています. (開札日は6月13日)
5月16日に入札手続きが中止となりました.
新型車両の入札・契約状況(R7発注3編成分) |
入札対象機器 |
入札公告 |
契約者 |
車体・ぎ装 |
R7.4.16 |
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台車・基礎制動 |
R7.4.16 |
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駆動装置 |
R7.4.16 |
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制動装置 |
R7.4.16 |
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制御装置・主電動機 |
R7.4.16 |
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主幹制御器 |
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補助電源装置 |
R7.4.16 |
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冷房装置 |
R7.4.16 |
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自動列車制御装置 自動列車運転装置 |
R7.4.16 |
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車両情報装置 |
R7.4.16 |
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行先表示器・扉案内装置 |
R7.4.16 |
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車内案内表示装置 |
R7.4.16 |
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車内カメラ |
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映像伝送装置 |
R7.4.16 |
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