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 鶴舞線3000形
 活躍する譲渡車両

 1号線(東山線)&2号線・4号線(名城線・名港線)  最大在籍数371両(2両〜6両組成)
 電気:第3軌条600V   軌間:1435mm(標準軌)   車長:15m(小型)

引退車両「黄電」 コンテンツ

 東山線と名城線で活躍した「黄電」を紹介します.

東山線 名城線・名港線

車両詳細解説

 100〜800形
 250形

車両詳細解説

 1000形〜
  1900形

行先表示器

 行先表示板
 方向幕

行先表示器

 方向幕
まとめ・その他

黄電の系譜図

 黄電の登場から
 廃車までの時系列

保存展示車両

 レトロでんしゃ館ほか
 旧入替機

 

 

車 両 概 要

 市営地下鉄初期の車両は,「トンネルのなかでもよく見えるように」と選定されたウィンザーイエローの車体色が特徴的でした.この車体色から「黄電」(きいでん)という愛称で呼ばれてきました.

 【構想から基本設計まで】
 当初の地下鉄構想では国鉄や私鉄との相互乗り入れを想定しており,狭軌・パンタグラフ付車両で検討が進められましたが,昭和28年に標準軌・DC600V・第三軌条方式とする計画変更により,車両計画も大きく変更されました.
 名古屋市初の地下鉄車両の設計にあたっては,基本方針として安全(Safeth),迅速(Speedy),静粛(Silent)のいわゆる3Sが定められ,これに基づく細部設計が進められました.
 第一の安全については不燃性に,第二の迅速については高加速&高減速に、第三の静粛については騒音や乗り心地に重点を置き研究が行われ、電気ブレーキの常用や市電で実績のあるゴム入り弾性車輪の使用,直角ガルダン軸駆動の採用が決まりました.また弾性車輪を採用する点から車体重量を22t以下に制限することや,小断面トンネル構造物との関係から車体寸法を幅2.5m,高さ3.36m,長さ15mとすることが決まりました.

 【試作車から100形完成まで】
 さらに細部設計を進めるにあたり,昭和30年より運輸省や車両メーカー,学識経験者からなる設計協議会を設け検討を進めるとともに,日立製作所において1/2模型を製作し,試作車設計が行われました.
 昭和31年11月には日立製作所で試作車1両が完成し,専用軌道を持つ名古屋市電の下之一色線に1.2km(下之一色・中郷間)の試運転線路を仮設して試運転が行われました.
 この結果を踏まえ,昭和32年9月に2両組成6編成計12両の100形車両が完成しました.

 【東山線100形から300形まで】
 100形2両組成から始まった「黄電」は,路線延伸や輸送力増強を目的とした編成増強や車両増備によって次々に新形式が誕生しました.
 1号線(東山線)では,開業当初からのボディマウント方式の100形,その中間車で昭和35年製造の500形から始まり,昭和39年と40年には性能向上を図り車体をボックスマウント式,WN並行ガルダン,主電動機出力アップした200形と600形が製造されました.また同時に中間車組み込み用として200形をベースとした700形の製造も行われました.
 昭和42年には大幅改良を加えた300形,800形が製造され,東山線の黄電は最大246両の陣容となりました.

 【名城線1000形から1200形まで】
 昭和40年の2号線(名城線)開業に合わせ,1号線(東山線)200形を基礎に側扉を両開とし,先頭車上部に方向幕を搭載し,紫色のラインを全周に配した1000形が登場しました.
 昭和42年に3両化のため製造した1500形中間車をはじめとして,延伸に合わせて先頭車1100形,1200形,中間車1600〜1900形が製造され,計8車種125両の陣容となりました.
 しかし各車種の相異は少なく,東山線のように全面的に設計の異なる車種はありません.

 【後継車両の登場から先頭車化改造,廃車まで】
 2路線で最大371両が活躍した「黄電」も,登場から25年が経過し老朽化が進んでいました.また乗客数も輸送力も飛躍的に増大した地下鉄では,駅構内やトンネル内の温度上昇が著しく,非冷房「黄電」の後継となる冷房付き新型車両の登場が望まれました.
 こうした中,技術進捗により省電力で薄型の冷房装置の車両搭載が可能となり,東山線では昭和55年6月に冷房・アルミ車体・チョッパー制御方式の5000形試作車が登場し,昭和57年からは量産が始まりました.
 後継車の登場により,東山線では昭和57年6月に初の廃車(101編成)が行われました.
 昭和58年からは比較的経年の浅い中間車700形を先頭車化改造(→250形)し,経年車の100形と500形の廃車が優先的に進められました.
 平成4年からは次なる後継車5050形が登場し,「黄電」の置き換えが断続的に行われ、平成12年4月11日をもって全ての「黄電」が引退しました.

 名城線においても,平成元年のデザイン博覧会を機に登場した2000形車両によって置き換えが進められ,平成2年6月に初の廃車が行われました.
 その後も2000形の増備により,平成12年4月をもって名城線から「黄電」が消滅しました.

 【保存車両・譲渡車両】
 名古屋初の地下鉄車両として,100形の一部車両が保存されています.詳細は保存展示車両のページをご覧ください.
 また,平成9年より他鉄道事業者への譲渡が行われており,現在も改造され活躍する姿を見ることができます.詳細は活躍する譲渡車両のページをご覧ください.

 

 

主 要 諸 元 表

 黄電の代表車種100形,300形と,後継車となる東山線5000形と比較します.

形 式 黄電100形 黄電300形 5000形
外 観
車 体 全鋼製
(ボディマウント)
全鋼製 軽合金製
(アルミ)
最大寸法(mm) 15,580×2,508×3,360 15,580×2,508×3,370 15,580×2,508×3,440
自 重 22.4t 25.0t 22.0〜24.2t
定員(座席) 110(44) 110(38) 110(38)
台 車 コイルバネ弾性車輪 空気バネ弾性車輪
駆動方式 直角カルダン 平行カルダン
主電動機 48kw×4 55kw×4 95kw×4
制御方式 発電制動付電動カム式 回生付AVFチョッパ
制 動 SMEE空気ブレーキ MBS-R電気指令ブレーキ
空気圧縮機 M-20-D 4.32KW C-2000L 12KW
冷房装置 非冷房 12,599kcal×2台

 

 

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