過去の市バス車体塗装を再現した「レトロカラーバス」のうち,このページでは令和4年(2022年)の市営交通100周年記念で復刻された車両を紹介します.
復刻デザイン車両「レトロカラーバス」一覧 |
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過去の市バス車体塗装を再現した「レトロカラーバス」は次の通りです.
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記念事業名 |
両数 |
運行開始年月 |
運行終了年月 |
掲載ページ |
1 |
市バス80th記念 |
1両 |
H22年1月 |
H24年3月廃車 |
別ページ |
2 |
市バス90th記念 |
1両 |
R1年6月 |
R5年3月廃車 |
別ページ |
3 |
市営交通100th記念 |
11両 |
R4年11月 |
R5〜7廃車 |
当ページ |
市営交通90th記念事業として実施された「三英傑デザインバス」など,復刻デザインではない特別塗装・特別ラッピング装飾された車両は 車体装飾車両ページにて紹介してます.
令和4年(2022年)市営交通100周年 |
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名古屋市営交通は,令和4年8月1日に100周年を迎えました. これを記念し,令和3年8月から令和5年7月にかけて,記念事業「市営交通100年祭」が行われました.
参考 市営交通100周年記念事業「市営交通100年祭」関連行事一覧
記念企画の一つとして,かつて名古屋市内を運行していた市バス・花バス・市電のデザインに復刻塗装またはラッピングした「レトロカラーバス」が12両走りました.
令和4年(2022年)8月に市営交通100周年を迎えるにあたり,記念事業のアイデアを市民から募集したところ,復刻デザインバス車両の要望が多数あったことから実現したものです.
実施にあたり,同年7月から9月まで,ふるさと納税を活用したクラウドファンディングが行われ,117名から228万円の寄付金が集まりました.
過去2回のレトロカラーバス事業は1両のみ製作されましたが,今回は市内全域を営業運行させるため,全12営業所に1両ずつ配置させることとなり,新規で11両が製作されました.
(市バス90周年記念で製作した1両と,新規製作された11両の,合計12両です.)
レトロカラーバス(市営交通100周年)12両 車両紹介 |
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対象車両は,既存のレトロカラーバス1両と,今回の記念事業に合わせて新規製作された11両の合計12両です.
12両全て異なるデザインです.
過去の市バス塗装は12種類も無いため,花バスをデザインした車両,市電をデザインした車両も用意されました.
対象車両は,下記表の通りです.
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局番(車号) |
当初配置 |
方法 |
デザイン(市バス・市電・花バス) |
1 |
NH-72 |
稲西 |
塗装 |
昭和5年(事業開始)頃のボンネットバス |
2 |
NH-83 |
御器所 |
塗装 |
昭和10年頃のキソコーチ |
3 |
NN-73 |
緑 |
塗装 |
昭和37年から使用されていたワンマン・ツーマン兼用車 |
4 |
NN-69 |
鳴尾 |
塗装 |
昭和44年から使用されていたワンマンカー |
5 |
NS-31 |
中川 |
塗装 |
昭和52年から平成元年まで使用【継続/市バス90th】 |
6 |
NH-80 |
猪高 |
塗装 |
昭和48年〜54年に試験的に使用された電気バス |
7 |
NH-66 |
如意 |
塗装 |
昭和63年まで使用されていた貸切バス |
8 |
NS-171 |
港明 |
ラピ |
大正11年(創業当時)頃の市電(小型四輪ボギー車) |
9 |
NH-79 |
野並 |
ラピ |
昭和44年まで使用されていた市電(ツーマンカー) |
10 |
NH-171 |
楠 |
ラピ |
昭和49年(市電廃止)まで使用されていた市電(ワンマンカー) |
11 |
NH-68 |
浄心 |
ラピ |
平成16年の花バス |
12 |
NH-74 |
大森 |
ラピ |
平成17年の花バス(最後の花バス) |
【局番(車号)凡例】
茶字/H17年度式いすゞ車(NS31〜80)
青字/H18年度式日野車(NH66〜175)
紫字/H18年度式日産車(NN38〜77)
緑字/H20年度式いすゞ車(NS148〜213)
市営交通100周年記念事業として展開された全12両のレトロカラーバスを紹介します.
(5)中川営業所→稲西営業所 NS-31 昭和52年から平成元年まで使用 |
NS-31号車は新規製作ではなく,令和2年(2020年)2月の「市バス90周年」を記念して製作された車両です.
復刻車両は,昭和52年から平成元年まで使用されていた,緑色とクリーム色のツートンカラーの塗装です.
当初,昭和50年当時の塗装塗分けは直線的なデザインでしたが,昭和52年からはこの車両のように前面に曲線を取り入れたデザインとなりました.
ヘッドマークに局章を使用するようになった最初の車両でもあります.
令和3年4月から中川営業所にて運用され続けてきましたが,令和5年1月に稲西営業所に移籍し,経年車のため,他のレトロカラーバスよりも一足早く,令和5年3月に廃車となりました.
廃車後の令和5年4月に,公式Twitterにおいて,レトロカラーバス全12両を対象に行われた人気投票では,堂々の1位を獲得しました.
人気投票の詳細は 100thイベントページを参照.
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▲クリームとグリーンの組み合わせ |
NS-31号車は新規製作ではなく,令和2年(2020年)2月の市バス90周年を記念して製作された車両です.
詳しい情報は上記 市バス90th記念を参照. |

▲今回企画に合わせて追加掲出された車両説明 |

▲車両解説パネル(完成撮影会にて) |
運行開始当初のみ,レトロカラーバスの車内には,「復刻デザインの解説」「復刻車両の解説」ポスターが掲出されていました.
また,当プロジェクトへの寄付者(寄付額1万円以上)の氏名等もポスター掲出されていました. 画像はありません.
車両運用 |
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令和4年(2022年)11月13日より営業運行を開始しました.
市内全域で走るよう,全12営業所に1両ずつ配置されました.
令和5年1月に(5)NS-31号車が車両移動(中川→稲西)し,3月に廃車となりました.
令和5年度の車両更新に伴い,令和5年9月から令和6年2月にかけて,計6両が廃車となりました.
令和6年度の車両更新に伴い,令和6年10月から12月にかけて,計4両が廃車となりました.
令和7年度の車両更新において,残る1両も廃車となる見込みです.
令和6年12月現在の車両現況です.
茶文字は廃車済みです.
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局番(車号) |
現配置 |
現況 |
車両動向 |
R4年度 |
R5年度 |
R6年度 |
備考 |
1 |
NH-72 |
稲西 |
廃車 |
→ |
→ |
11月廃車 |
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2 |
NH-83 |
御器所 |
廃車 |
→ |
1月廃車 |
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3 |
NN-73 |
緑 |
廃車 |
→ |
2月廃車 |
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4 |
NN-69 |
鳴尾 |
廃車 |
→ |
10月廃車 |
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5 |
NS-31 |
稲西 |
廃車 |
3月廃車 |
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6 |
NH-80 |
猪高 |
廃車 |
→ |
→ |
12月廃車 |
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7 |
NH-66 |
如意 |
廃車 |
→ |
9月廃車 |
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8 |
NS-171 |
港明 |
現役 |
→ |
→ |
→ |
R7年度廃車? |
9 |
NH-79 |
野並 |
廃車 |
→ |
→ |
10月廃車 |
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10 |
NH-171 |
楠 |
廃車 |
→ |
12月廃車 |
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11 |
NH-68 |
浄心 |
廃車 |
→ |
→ |
12月廃車 |
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12 |
NH-74 |
大森 |
廃車 |
→ |
11月廃車 |
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平成17年度式いすゞ車(NS-31)は,令和4年度に廃車となりました.
平成18年度式日野車及び日デ車は,令和5年度もしくは令和6年度に廃車となりました.
平成20年度式いすゞ車は,令和7年度に廃車となる見込みです.
撮影はお早めに.
イベント・特別運行・各種企画等 |
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市営交通100周年記念レトロカラーバス(全12両)を活用したイベント等を,時系列で紹介します.
開催日 |
イベント名称 |
R4年7月〜9月 |
クラウドファンディング |
R4年11月5日 |
完成写真撮影会・報道公開 |
R4年11月12日 |
車両展示(100周年メインイベント) |
R4年11月13日 |
営業運転開始 |
R5年2月 |
節分バス |
R5年4月 |
人気投票企画「レトロカラーバス総選挙」 |
R5年8月1日 |
車両展示(なつやすみイベント) |
R5年10月 |
名古屋まつり(貸切バス) |
随時 |
車両展示(区民まつり) |
レトロカラーバスの実施に先立ち,令和4年7月11日から9月30日の82日間,ガバメントクラウドファンディングを活用した寄附金募集が行われました.
集まった寄付金額は2,283,100円で,支援人数は117人でした.
新規製作された11両について,10月に車体塗装やラッピング装飾が施工されました.
令和4年11月5日に,運行開始に先立ち,報道公開と先の寄付者(寄付額5万円以上)を招待した「撮影会」が開催されました.
全12両が一堂に会す,唯一の機会となりました.
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R4年11月12日 車両展示(100周年メインイベント) |
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令和4年11月12日に開催された市営交通100周年メインイベント「市営交通100年祭 100 YEARS FESTIVAL!!」(吹上ホール)の会場にて,レトロカラーバスが展示されました.
対象車両は,全12両のうち,直営営業所所属の7両のみです.
一般向けとしては,当イベントが初公開となりました.
一般公開イベントの翌日となる令和4年(2022年)11月13日より,営業運行が始まりました.
毎年2月3日に臨時急行バス「節分バス」が運行されます.
レトロカラーバスは市内各営業所に分散配置されているため,なかなか並びを見ることができませんが,この日はレトロカラーバス全12両のうち,7両が節分バスで運用され,さながら「レトロカラーバスまつり」の様相でした.
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R5年4月 人気投票企画「レトロカラーバス12両 総選挙」 |
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令和5年(2023年)4月17日から24日まで,市営交通100年祭Twitterアカウントにおいて,Twitterの投票機能を使い,レトロカラーバス12両を対象に人気投票が行われました.
始めに3両ずつ,4つのプールで予選を行い,「貸切バス」「電気バス」「S52〜H1市バス」「市バスワンマンカー」が各プール1位となりました.
次に,この4両で決勝戦が行われ,「S52〜H1市バス」が総合1位に選ばれました.
名古屋市営交通101周年となる令和5年(2023年)8月1日に,イオンモールナゴヤドーム前にてミニイベント「名古屋市交通局なつやすみイベント」が開催されました.
屋外会場(1階平面駐車場)では,燃料電池バスのほか,レトロカラーバス1両が展示されました.

▲イオンモール駐車場にてバス車両展示の様子 |

▲レトロカラーバスと燃料電池バスを展示 |

▲NH-74号車(大森)を展示 |
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R5年10月21日・22日 名古屋まつり 英傑行列輸送(貸切バス) |
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令和5年10月21日(土),22日(日)に名古屋まつりが開催されました.
郷土英傑行列のスタッフ輸送のため,多数の市バス貸切車が運行され,レトロカラーバスも多数起用されました.
期待されていた,名古屋まつり行列(フラワーカーパレード等)への参加はありませんでした.
前年に引き続き,臨時急行バス「節分バス」にてレトロカラーバスが運行されました.
令和5年は7両が節分バスで運用されましたが,令和6年は2両のみでした.
市や交通局が主催する小規模イベント等においても,レトロカラーバスが展示されることがあります.
【令和5年度(2023年度)の展示例】 区民まつり,ハッチーキッズクラブ営業所見学会等

▲R5年5月13日名東区民まつり NH-80号車(猪高) |

▲R5年11月3日港区民まつり NS-171号車(港明) |
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