一年に一回,節分の日に運行される臨時急行バスのうち,「大・笠系統」を紹介します.
節分急行バス |
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毎年2月3日,名古屋城から見て鬼門の方角にある「尾張四観音」を中心に,盛大な節分会が開催されます.
特に「尾張四観音」の一つである笠寺観音と,市中心部に位置する大須観音とには多くの参拝者が押し寄せるだけでなく,両観音を参拝する方も多いため,両観音を結ぶ臨時急行バスとして「節分バス(大・笠系統)」が運行されています.
節分バス(大・笠系統) |
路線概要 |
運行ルート
運行規模(運行本数) 行先表示(LED表示) 過去の行先表示(方向幕) |
現在の運行形態 |
「大須観音」停留所付近 「金山」停留所 「笠寺西門」停留所 (回送)星崎回転場付近 |
画像ギャラリー |
過年度の様子(大・笠系統) |
節分急行バス 大・笠系統 「大須観音〜金山〜笠寺西門」 |
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市内の二大観音様である「大須観音」と「笠寺観音」を直接結び,途中,地下鉄上前津駅(笠寺西門発のみ停車)と金山駅に停車する臨時急行バスです.大須観音と笠寺観音を続けて参拝する多くの敬老パス利用者で賑わいます.
系統名は「大・笠系統」です.
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系統名 |
専用行先表示(LED)※ |
バスマスク |
担当営業所 |
大・笠系統 |
行先のみ表示 (急行表示なし) |
有り |
浄心,如意,稲西,中川,緑,御器所 鳴尾(R5〜),野並(R5〜) |
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※方向幕車(字幕式)の場合は,白地幕に行先のみ掲出(急行表示なし)
始発の大須観音を発車すると,すぐ西大須交差点を左折し,大須通へ.次に上前津交差点を右折し,大津通を南下.途中停留所の金山バスターミナルへ向かいます.
金山発車後は沢上町,桜山を経由して環状線を南下.途中新瑞橋を横目に,笠寺西門に到着します.
平成15年までは,途中,大須停と市立大学病院停にも停車していました.

▲節分急行バス 経路図【緑色】 |
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運行時間帯は10時〜17時で,この間15〜20分間隔で運行しています(26往復).
過去の事例では,平成25年(日曜)の運行時間帯は9時半〜17時でした(27.5往復).
さらに昔では,10分間隔の高頻度運行していた時期もありました.
次の表は,公表されている運行本数です.
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年 |
曜日 |
大須観音発 |
笠寺西門発 |
令和7年 |
日 |
26本 |
26本 |
令和6年 |
土 |
26本 |
26本 |
令和5年 |
金 |
26本 |
26本 |
令和4年 |
木 |
26本 |
27本 |
令和3年 |
水 |
中止 |
令和2年 |
月 |
26本 |
27本 |
平成31年 |
日 |
26本 |
27本 |
平成30年 |
土 |
26本 |
27本 |
平成29年 |
金 |
26本 |
27本 |
平成28年 |
水 |
26本 |
27本 |
平成27年 |
火 |
26本 |
27本 |
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大須観音停,笠寺西門停の掲出時刻表です.
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▲大須観音発の往路時刻表 (H30年:26本運行) |

▲笠寺西門発の復路時刻表 (R7年:26本運行) |
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▲笠寺西門発の復路時刻表 (H30年:27本運行) |
公表されているダイヤ・運行本数以外にも,非公表の便が運行されることもあります. 最近の事例では,朝一番に金山始発の笠寺西門行きが運行されています. (時刻表掲出なし/方向幕等は定期便との差異なし)

▲R7年の事例(金山→笠寺西門 増便) |
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大・笠系統を担当する営業所の車両は,専用のLED表示を搭載しています.
初期に作成した「旧LEDデータ」と,平成31年より順次更新された「新LEDデータ」の2種類が併存しています.
令和5年現在,ほとんどの営業所は「新LEDデータ」に更新済みです.
前面表示及び後面表示は,行先(笠寺西門or大須観音)のみ表示です.
側面表示は,「急行」と経由地が表示されます.
専用のLED表示以外に,大・笠系統に限り,車体前面に「節分バス」垂れ幕を掲出します.

▲大・笠系統の表示例(笠寺西門行き) |

▲同左 側面表示(急行・経由地入り) |

▲大須観音行き(側面表示の経由地入り) |

▲同左 側面表示(急行・経由地入り) |

▲「節分バス」垂れ幕 |
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令和7年現在,当方が確認できた限りでは,中川営業所は「旧LEDデータ」のままでした.
旧LEDデータでは,側面表示に急行や経由地表記はなく,起終点のみ表示です.

▲笠寺西門行き(側面表示の経由地なし) |

▲同左 側面表示(旧データ/経由地なし) |

▲大須観音行き(側面表示の経由地なし) |

▲同左 側面表示(旧データ/経由地なし) |
大・笠系統を担当する営業所の車両には,専用の方向幕(H31年大型車の運用終了)が搭載されていました.
前面方向幕は,白地に行先のみ表示です.
側面方向幕は白地に経由地付きです.

▲方向幕車(前面幕・後面幕) |

▲方向幕車(側面幕) |
現在の運行形態 |
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平成30年〜31年頃,一部令和5年,令和7年の模様をレポートします.
その他の年のレポートは下記「 画像ギャラリー 過年度の様子」に掲載しています.
始発停留所は国道19号上に設けられた地域巡回バス専用停留所を使用しています.

▲「大須観音」停留所付近 |

▲上前津から大回りで大須観音行きが到着 |

▲国道19号沿いの大須観音停 |

▲大須観音のすぐ目の前を発着 |

▲大須観音停 |

▲笠寺西門行きと車庫への回送車 |
往復路共に,交通結節点である金山に停車します.

▲「金山」停留所付近 |

▲金山BT方面に立ち寄る |

▲往路(笠寺西門行き)は6番のりば |

▲同左 |

▲復路(大須観音行き)は2番のりば |

▲2番のりばの表示 |
終点の笠寺西門停は,混雑緩和のため,南行き(到着),北行き(出発)共に移設されます.

▲「笠寺西門」停留所付近 |

▲通常停は休止 |

▲終点の笠寺西門(南行)臨時停 |

▲終点に到着した笠寺西門行き |

▲始発の笠寺西門(北行)臨時停 |

▲同左 |

▲笠寺西門(北行)臨時停 |

▲同左 |
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現在の運行形態 (回送経路)笠寺西門〜星崎回転場付近 |
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笠寺西門到着後,バスは星崎回転場まで長距離回送され,方向転換と待機を行います.
以前は笠寺駅回転場にて方向転換を行なっていました.
星崎回転場に入らず,車庫から笠寺西門まで回送する場合は,名鉄本線ガード下の先の路上にて,着停時間まで待機します.

▲笠寺西門〜星崎 回送経路 |

▲笠寺西門到着後,星崎まで回送する |

▲星崎1交差点を右折する回送車 |

▲星崎回転場にて基幹バスと共に休憩中の節分バス |

▲星崎回転場を発車し,笠寺西門まで回送する |

▲笠寺西門への直接回送車は,着停時間まで路上待機 |

▲始発の笠寺西門(北行)臨時停へ向かう大須観音行き |
画像ギャラリー 過年度の様子(大・笠系統) |
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過去の節分輸送の様子を紹介します.
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令和7年(2025年)節分会の様子 (別ページあり) |
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令和7年2月2日(日曜日).
大・笠系統は10時から17時まで,往路26本,復路26本(昨年と同じ)の運行でした.
運用車両は次の通りです. 浄心 NF-582,NF-583 如意 NF-494 中川 NS-106,NS-374,NF-515 稲西 NF-100,NS-251,NF-618 緑 NF-546,NS-184 御器所 NS-397,NS-400 鳴尾 NKS-27 野並 NS-328
南巡回系統の運行形態が令和4年以前に戻った(発着点を笠寺駅から神宮東門に変更)ことにより,大・笠系統の折返し地点も星崎から笠寺駅に戻るかと思いきや,前年と同じルート(星崎回転場での折返し・休憩)で運行されました.
車両運用も前年と同じです.
ふそう車の運用も増えてきました.基幹1号専用車も1両起用されました.
詳細は 令和7年レポート(別ページ)

▲笠寺西門停に到着した大笠系統 |

▲大笠系統のNKS27基幹専用車 (画像提供:TM様) |
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令和6年(2024年)節分会の様子 (別ページあり) |
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令和6年2月3日(土曜日).
大・笠系統は10時から17時まで,往路26本,復路26本(昨年と同じ)の運行でした.
運用車両は次の通りです. 浄心 NF-436,NF-484 如意 NS-94 中川 NH-238,NH-284,NF-510 稲西 NS-136,NH-240,NF-529 緑 NN-73,NF-536 御器所 NS-285,NH-315 鳴尾 NS-310 野並 NH-79
運行形態も前年と同じです(星崎回転場での折返し・休憩).
車両運用数も前年と同じです
白色LED行先表示器を搭載した当年度のふそう新車(MP38)も多数起用されました. 昨年大活躍したレトロカラーバスは,大・笠系統で2両が運用されたのみでした.
詳細は 令和6年レポート(別ページ)

▲大須観音行の稲西車 |

▲大笠系統のNN73(緑)レトロカラー (画像提供:G様) |
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令和5年(2023年)節分会の様子 (別ページあり) |
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令和5年2月3日(金曜日).
大・笠系統は10時から17時まで,往路26本(昨年と同じ),復路26本(昨年△1本)の運行でした.
運用車両は次の通りです. 浄心 NS-54,NH-68 如意 NS-416 中川 NH-157,NS-376,NS-417 稲西 NS-31,NH-72,NF-102 緑 NS-67,NH-214 御器所 NH-82,NH-114 鳴尾 NN-69 野並 NF-460
昨年と比べ,如意が1運用減,中川が2運用増,緑が3運用減となりました. 新たに鳴尾と野並が各1運用を担当しました.
いすゞ新車(LV290のAT車)とふそう新車(MP38)が節分バスにて初運用されました.
廃車の始まったいすゞ車(PJ-LV)も活躍しました.
市営交通100周年を記念して令和4年11月より走り始めた「レトロカラーバス」全12両のうち,5両が大・笠系統で,2両が新・笠系統で運用されました.
笠寺西門方の折返し・休憩箇所が,笠寺駅回転場から星崎回転場に変更となりました.
運行ダイヤに変更はありませんが,回送時分の追加に伴い車両運用は大きく変更されています.
詳細は 令和5年レポート(別ページ)

▲大須観音行の野並車(新車) |

▲星崎回転場で並ぶレトロカラー節分バス |
令和4年2月3日(木曜日).
大・笠系統は例年通り10時から17時まで,往路26本,復路27本の運行でした.
利用者は少なく,各便とも空席が目立ちました. 道路も空いており,例年以上にスムーズな運行となりました.
運用車両は次の通りです. 浄心 NN-33,NH-272 如意 NH-108,NH-67 中川 NH-211 稲西 NF-39,NH-293,NS-251 緑 NN-13,NS-110,NS-111,NS-259,NS-355 御器所 NF-87,NS-287
中川は2運用減となり,如意と緑が1運用増となりました. 引退間近の平成16年式NN車は2両が運用されました.

▲大須観音行き(浄心:NN33) 引退間近のNN車 画像提供:G様 |

▲笠寺西門行き(緑:NN13) 画像提供:TM様 |
平成16年から令和4年まで,笠寺西門方の折返し地点は「笠寺駅回転場」でした. 時間調整は「笠寺駅回転場」もしくは「路上待機」でした.
詳細は 令和4年レポート(別ページ)

▲令和4年まで 笠寺西門〜笠寺駅回送経路 |

▲笠寺駅回転場での折り返し |

▲笠寺駅回転場に集う基幹バスと大・笠系統 |

▲笠寺駅にて令和4年まで見られた光景 大・笠系統(回送)と新・笠系統(新瑞橋行) |
令和3年は,緊急事態宣言の発出に伴い,節分バスの運行が中止となりました.
令和2年2月3日(月曜日).
大・笠系統は例年通り10時から17時まで,往路26本,復路27本の運行でした.
運用車両は次の通りです. 浄心 NN-32,NF-25 如意 NS-165 中川 NN-18,NH-91,NH-280 稲西 NS-128,NS-130,NS-253 緑 NS-67,NH-245,NH-252,NN-14 御器所 NH-102,NH-285
例年に比べ,UD車の活躍が目立ちました.

▲[往路]笠寺西門行き(緑:NS67) 画像提供:G様 |

▲[復路]大須観音行き(稲西:NS128) 画像提供:G様 |

▲[往路]笠寺西門行き(浄心:NN32) 画像提供:G様 |

▲[往路]笠寺西門行き(浄心:NF25)三英傑バス 画像提供:G様 |
平成31年2月3日(日曜日).
大・笠系統は例年通り10時から17時まで,往路26本,復路27本の運行でした.
運用車両は次の通りです. 浄心 NH-29,NS-151 如意 NH-277 中川 NS-239,NS-237,NS-300 稲西 NS-160,NH-173,NH-207 緑 NS-111,NH-212,NS-357,NS-384 御器所 NH-219,NH-225
大型方向幕車が最後の活躍を見せると共に,いすゞ新車も投入されました.
平成31年の変更点として,緑営業所の車両のみLEDデータが更新され,側面に経由地が追記されました. その他営業所のLEDデータは,従前通り経由地無しです.

▲[往路]笠寺西門行き(緑:NS357) |

▲[往路]笠寺西門行き 緑(営)のみ経由地を追加 |

▲[復路]大須観音行き(緑:NS111) |

▲[復路]大須観音行き 緑(営)のみ経由地を追加 |

▲H31年度末で廃車となった大型方向幕車が最後の活躍を見せた |
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平成30年2月3日(土曜日).
大・笠系統は例年通り10時から17時まで,往路26本,復路27本の運行でした.
運用車両は次の通りです. 浄心 NH-29,NF-25
如意 NH-208
中川 NH-111,NH-236,NH-283 稲西 NH-131,NH-173,NH-207 緑 NH-218,NS-67,NN-5,NN-6 御器所 NH-261,NS-202
方向幕車3両(浄心,緑)と三英傑バス(浄心)が運用されました.

▲笠寺駅へ折り返し回送(中:NH111) |

▲[復路]大須観音行き(緑:NN6) |

▲[復路]大須観音に到着するNN6号車 |

▲[往路]三英傑バス(浄心:NF25)も参戦 |
平成27年2月3日(火曜日).
大・笠系統に基幹2号系統専用車が起用されました. 新・笠系統の基幹1号系統専用車との共演を見ることができました.

▲笠寺駅にやってきた大・笠系統 |

▲NKH7(浄心) |
平成26年2月3日(月曜日).

▲名鉄電車と待機中の車両 |

▲新笠系統を追い越す回送車 |
平成25年2月3日(日曜日).
日曜開催ということもあり,通常より早い9時半より運行された(1往復増).
平成25年のみ,大笠系統の前面たれ幕(バスマスク)の掲出がありませんでした.

▲[往路]笠寺西門行き たれ幕なし |

▲[復路]大須観音行き 張り紙を掲出 |
平成24年2月3日(金曜日).

▲路肩に雪が残る寒い日 |

▲屋根上に雪を残したまま走る大笠系統 |
平成22年2月3日(水曜日).
平成21年度に登場したレトロカラーバスが起用されると共に,3扉ツーステップ車から初期ノンステ車,最新ノンステ車まで,バライティ豊かな車両運用となりました.

▲大須観音停 |

▲大須観音停で待機中の車両 |

▲レトロカラーバス(S575) |

▲3扉車最後の活躍(S572) |

▲初期ノンステ車(NF9) |
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平成20年2月3日(日曜日).
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▲笠寺西門掲出の市バスのりば案内 |

▲休止されタクシー乗り場に転用される市バス乗り場 |

▲笠寺西門臨停 |

▲大笠系統 |
平成19年2月3日(土曜日).
平成17年度に方向幕を新製し,「大須観音」「笠寺西門」を表示するようになりました.

▲2本幕車は急行系統表示に,白地の行先幕を掲示 |

▲S-483 |

▲路上待機中の車両を追い越す 方向幕はH17年に新調した |

▲トイレ休憩のため笠寺駅回転場に駐車中 新笠系統との並び |
平成16年2月3日(火曜日).
平成16年は全車白幕で運行されました.(急行表示はあったり,無かったり) 代替として張り紙で行き先を掲示しました.
また,総合体育館回転場閉鎖に伴い,回転場所を笠寺駅に変更すると共に,回転後の待機場所が路上に変更されました.

▲2本幕車(急行表示もなし) |

▲2本幕車(急行表示あり) 待機場所が路上になった |

▲1本幕車(白幕) |
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平成15年以前は,笠寺側の転回場所並びに待機場所は,総合体育館回転場でした.

▲平成15年以前は旧式急行幕を使用 各車庫の予備車が多く活躍した |

▲今はなき総合体育館回転場で折返すテープ放送車 |
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