一年に一回,節分の日に運行される臨時急行バスのうち,「新・笠系統」を紹介します.
臨時急行バス |
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毎年2月3日,名古屋城から見て鬼門の方角にある「尾張四観音」を中心に,盛大な節分会が開催されます.
特に「尾張四観音」の一つである笠寺観音には多くの参拝者が押し寄せます.
笠寺観音の近くには名鉄駅がありますが,市バス利用の参拝も多いため,地下鉄駅とJR駅から臨時急行バスとして「節分バス(新・笠系統)」が運行されています.
節分バス(新・笠系統) |
路線概要 |
運行ルート
運行規模(運行本数) 行先表示(LED表示) 過去の行先表示(方向幕) |
現在の運行形態 |
「新瑞橋」停留所付近 「笠寺西門」停留所 「笠寺駅」付近 |
画像ギャラリー |
過年度の様子(新・笠系統) |
節分急行バス 新・笠系統 「新瑞橋〜笠寺西門〜笠寺駅」 |
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「笠寺観音」への参拝者輸送のための臨時路線です.
地下鉄新瑞橋・桜本町駅から笠寺西門を経由して,JR笠寺駅を結びます.
同一区間を走る路線バス(新瑞13号系統)もありますが,同路線の増発扱いではなく,途中停留所を通過する急行運転を行うため別系統扱いです.新瑞13号系統と共に,大勢の利用者で賑わいます.
系統名は「新・笠系統」です.
運行担当は鳴尾営業所,野並営業所,緑営業所です.
(各営業所とも「新・笠系統」だけでなく「大・笠系統」も担当しています.)
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系統名 |
専用行先表示(LED)※ |
バスマスク |
担当営業所 |
新・笠系統 |
急行表示あり |
無し |
鳴尾,野並,緑 |
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※方向幕車(字幕式)の場合は,急行表示=橙(オレンジ)地幕
新瑞橋から笠寺駅まで,新瑞13号系統のルートを走ります.
途中の停留所は,笠寺西門のほか,地下鉄桜本町駅に近い新郊通3や桜本町1にも停車します.
その他停留所は通過です.

▲節分急行バス 経路図【桃色】 |
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運行時間帯は9時〜17時で,この間おおよそ10分間隔で運行しています.
<令和6年,7年の運行規模>
運行本数は,1時間あたり最大6本運行で,片道あたり34〜35本運行されました.
コロナ禍以降,節分バスのメイン利用層である高齢者の利用が減っており,バス本数も減便されています.
<令和5年以前の運行規模>
平日ダイヤの運行本数は,1時間あたり最大6本運行で,片道あたり40〜44本運行でした.
休日ダイヤの場合,多客かつ同経路の定期バス(新瑞13号系統など)の本数が減るため,1時間あたり最大9本運行に増強され,約51往復走りました.
過去の事例では,5分間隔で運行されることもありました.
次の表は,公表されている運行本数です.
実際には,混雑状況を見て,非公表の臨時便が走ることもありました.
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年 |
曜日 |
運行時間帯 |
1hあたり |
新瑞橋発 |
笠寺駅発 |
令和7年 |
日 |
9時〜17時 |
最大6本 |
35本 |
34本 |
令和6年 |
土 |
9時〜17時 |
最大6本 |
35本 |
34本 |
令和5年 |
金 |
9時〜17時 |
最大6本 |
42本 |
40本 |
令和4年 |
木 |
9時〜17時 |
最大6本 |
42本 |
40本 |
令和3年 |
水 |
中止 |
令和2年 |
月 |
9時〜17時 |
最大6本 |
44本 |
42本 |
平成31年 |
日 |
9時〜17時 |
最大9本 |
52本 |
50本 |
平成30年 |
土 |
9時〜17時 |
最大9本 |
52本 |
50本 |
平成29年 |
金 |
10時〜17時 |
最大6本 |
43本 |
43本 |
平成28年 |
水 |
10時〜17時 |
最大6本 |
43本 |
43本 |
平成27年 |
火 |
10時〜17時 |
最大6本 |
43本 |
43本 |
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新瑞橋停,笠寺駅停の掲出時刻表です.
定期便でも笠寺西門に行けるため,臨時急行便と定期路線便が併記されています.
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▲新瑞橋BT 2番のりば時刻表 (H31年:休日ダイヤ:52本運行) |

▲笠寺駅停の時刻表 (H30年:休日ダイヤ:50本運行) |

▲新瑞橋駅構内の時刻表 (H26年:平日ダイヤ:43本運行) |

▲笠寺駅停の時刻表 (H26年:平日ダイヤ:43本運行) |
新・笠系統を担当する営業所(鳴尾,野並,緑)の車両は,専用のLED表示を搭載しています.
前面,側面,後面LEDともに「急行」を表示します.
現在「急行」を前面LEDに表示する唯一の路線です.
(大・笠系統の「急行」表示は側面LEDのみ)
側面LED表示は,全停留所が表示されます.
車体前面の「節分バス垂れ幕」掲出はありません.

▲LED車 (急行)笠寺駅行き |

▲LED車 (急行)笠寺駅行き(後部より) |

▲LED車(側面表示) 急行の文字が入る |

▲LED車 (急行)新瑞橋行き |

▲白色LED車 (急行)笠寺駅行き |

▲白色LED車 (急行)新瑞橋行き |
新・笠系統を担当する営業所の車両には,専用の方向幕(H31年大型車の運用終了)が搭載されていました.
方向幕車(H31年大型車の運用終了)は橙地色の急行表示でした.
大・笠系統に見られる「節分バス」垂れ幕の掲出はありません.

▲方向幕車(前面幕) 橙地色の急行幕 |

▲方向幕車(側面幕) |
現在の運行形態 |
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平成30年〜31年頃の模様をレポートします. その他の年のレポートは下記「 画像ギャラリー 過年度の様子」に掲載しています.
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現在の運行形態 「(地下鉄)新瑞橋」バスターミナル付近 |
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始発停留所は,新瑞橋バスターミナル2番のりばです.
途中まで同経路となる,新瑞13号系統,新瑞14号系統と同じ停留所を使用します.

▲新瑞橋BT この日だけは応援の基幹車両が並ぶこともある |

▲新瑞橋駅構内の誘導看板 |

▲[往路]始発の新瑞橋BT2番のりば |

▲[往路]新瑞橋BTを発車 |

▲一般路線と合わせ最大12本/hの輸送力を確保 |

▲[復路]BT内降車所へ向かう新瑞橋行き |
笠寺西門停は,混雑緩和のため,南行き,北行き共に移設されます.
以下,往路の南行き(笠寺駅方面)の様子です.

▲「笠寺西門」停留所付近 |

▲[往路]笠寺西門に急行バスが到着 |

▲[往路]笠寺西門(南行臨時) 一般系統と兼用 |

▲[往路]到着客と待ち客で混雑する路上 |
以下,復路の北行き(新瑞橋方面)の様子です.

▲休止された既設停留所 |

▲[復路]笠寺西門(北行臨時) 大須観音方面と新瑞橋方面の2箇所設置 |

▲[復路]笠寺西門(北行臨時)停車中の新瑞橋行き |
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終点はJR駅のある笠寺駅です. 普段は基幹バスが1本/h発着する静かなミニ回転場ですが,この日だけはひっきりなしに節分バスが発着します.

▲笠寺西門〜笠寺駅 経路図 |

▲JR笠寺駅前(東口)の様子 |

▲[往路]終点に到着した急行バス |

▲笠寺駅前の小さな回転場で折り返し待機 |

▲笠寺駅 降車停と乗車停 |

▲[復路]笠寺西門経由の新瑞橋行き |
画像ギャラリー 過年度の様子(大・笠系統) |
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過去の節分輸送の様子を紹介します.
令和7年2月2日(日曜日).
新・笠系統の運行時間は9時台から17時まで,運行本数は新瑞橋発35本,笠寺駅発34本(昨年と同じ)の運行でした.
運用車両は次の通りです.
鳴尾
NKS-28,NS-329,NS-338,NS-347
野並
NS-388,NF-463,NF-637,NF-639
緑
NF-539
ダイヤも車両運用も昨年度と同じでした.
昨年と同様,鳴尾運用に基幹バス車両(NKS-28)が入りました.
詳細は 令和7年レポート(別ページ)

▲笠寺駅停で離合する新笠系統 |

▲新笠系統を走るNKS28基幹専用車 (画像提供:TM様) |
令和6年2月3日(土曜日).
新・笠系統の運行時間は9時台から17時までで前年と同じでしたが,運行本数は新瑞橋発35本(昨年までは42本),笠寺駅発34本(昨年までは40本)と,△16%減便となりました.
運用車両は次の通りです.
鳴尾
NS-138,NS-244,NS-307,NKS-26
野並
NH-307,NH-308,NS-267,NS-364
緑
NF-542
車両運用は,減便に伴い緑2運用→1運用となりました. 鳴尾・野並は4運用ずつで変わりありません.
新・笠系統では「レトロカラーバス」は走りませんでしたが,鳴尾運用に基幹バス車両(NKS-26)が入りました.
詳細は 令和6年レポート(別ページ)

▲久しぶりに基幹車が急行バスに投入された |

▲白色LED行先表示器を搭載した新車も起用 (画像提供:TM様) |
令和5年2月3日(金曜日).
新・笠系統は9時台から17時まで,往路42本,復路40本(昨年と同じ)の運行でした.
(現地に時刻表掲出が無かったため,正式な時間は不明.)
運用車両は次の通りです.
鳴尾
NS-303,NS-334,NS-345,NS-346
野並
NH-79,NS-142,NS-201,NS-388
緑
NN-73,NS-265
鳴尾と野並が新たに「大・笠系統」も担当するようになったため,鳴尾が1運用減,野並が2運用減となりました.
代替として,これまで予備(応援)的存在だった緑が2運用を担当しました.
緑営業所の正式担当化に伴い,これまで独特のLED表示だった緑営業所の車両にも,鳴尾・野並営業所車両と同じLEDデータ(新・笠)が注入されています.
市営交通100周年を記念して令和4年11月より走り始めた「レトロカラーバス」全12両のうち,5両が大・笠系統で,2両が新・笠系統で運用されました.
詳細は 令和5年レポート(別ページ)

▲賑やかな新瑞橋バスターミナル |

▲笠寺西門(南行)臨停 笠寺駅行 |
令和4年2月3日(木曜日).
新・笠系統は9時25分から17時まで,往路42本,復路40本の運行でした.
運用車両は次の通りです. 鳴尾
NS-137,NS-267,NS-297,NS-332,NS-337
野並
NS-70,NS-84,NS-267,NS-364,NH-132,NH-136
緑(応援)なし
基幹バス車両の運用はありませんでした. 緑営業所の応援車両(NS-111号車)は午前中,新瑞橋BTで待機していましたが,少客のため出番はありませんでした.
詳細は 令和4年レポート(別ページ)

▲新瑞橋停時刻表 増発は9:25〜17:00 |

▲笠寺西門停(北行臨時) |

▲笠寺駅停時刻表 増発は9:50〜17:00 |

▲笠寺駅停 |
令和3年は,緊急事態宣言の発出に伴い,節分バスの運行が中止となりました.
令和2年2月3日(月曜日).
新・笠系統は9時から17時まで,往路44本,復路42本の運行でした.
運用車両は次の通りです. 鳴尾
NN-70,NH-265,NS-343,NS-345,NS-348,NS-349
野並
NS-70,NH-136,NH-198,NH-303,NH-305
緑(応援)
NN-14
基幹バス車両の運用はありませんでした.
定例の鳴尾車と野並車による運用に加え,緑営業所の車両(NN-14号車)が応援に入りました.
緑車に新たに専用LED表示が追加搭載されましたが,鳴尾車と野並車とは異なる「急行」表示なしパターンとなっています.

▲[復路]新瑞橋行き(鳴尾:NN70) |
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▲新瑞橋バスターミナルにて折返し待機する新笠系統の野並車(NH303)と,午前中応援待機の緑車(NN14) 緑車(NN14)は午後は大笠系統運用のためたれ幕付き |

▲新笠系統として走る緑(営)の応援車(NN14) LED表示に「急行」表示なし 画像提供:G様 |
平成31年2月3日(日曜日).
日曜日ということもあり,新・笠系統は少し早い9時から増発が始まりました.
運行本数は往路52本,復路50本で,一般路線バスと合わせると88本の運行でした.
運用車両は次の通りです. 鳴尾
NN-69,NS-308,NS-315,NS-324,NS-329,NS-337,NS-341,NH-270
野並
NS-100,NS-118,NS-268,NH-154,NH-305,NH-307
基幹バス車両の運用はありませんでした.
平成30年2月3日(土曜日).
土曜日ということもあり,新・笠系統は少し早い9時から増発が始まりました.
運行本数は往路52本,復路50本でした.
鳴尾車は,基幹用車両や新車が多数運用されました.
新・笠系統は基本的に鳴尾車と野並車にて運用されますが,この日は応援として緑営業所の車両(NH-133号車)が入りました. 平成30年以前は,緑車は専用LED表示を搭載していなかったため,「名古屋市交通局」表示にて走りました.

▲応援の緑車(NH133)と定番の鳴尾車 |

▲緑(営)にはLEDデータが無いため張り紙で対応 |

▲基幹車を使用した急行バスの離合 |
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▲笠寺駅回転場で待機中の鳴尾NS351号車 |

▲新車搭載の液晶ディスプレイ表示 |
平成26年2月3日(月曜日).
この年も,例年通り新・笠系統にて基幹用車両が運用されましたが,午後に定期路線のダイヤ大幅乱れが発生し,新・笠系統用に新瑞橋BTにて待機していた基幹用車両(NKS-7)が,急遽,定期一般路線(新瑞13号系統)を代走するというハプニングもありました.
(画像なし)
平成27年2月3日(火曜日).
方向幕車の他,基幹1号系統用車両も多数運用されました.
大・笠系統でも基幹2号系統用車両が運用されたため,基幹用車両の並走離合も見ることができました.

▲NS270(野並) |

▲NH11(鳴尾) |

▲NH34(鳴尾) |

▲定期運用の基幹1車両と並ぶ急行バス |

▲NKS6(鳴尾) |

▲大笠系統(基幹2号専用車)との共演 |
平成26年2月3日(月曜日).

▲NH198(野並) 新瑞橋行き |

▲新瑞橋BTを発車したNKS5(鳴尾) |

▲NH198(野並) 笠寺駅行き |

▲笠寺駅回転場で並ぶ定期バスと臨時急行バス |

▲笠寺駅停車中のNKS1(鳴尾) |

▲急行笠寺駅行きと基幹1号系統笠寺駅行き |
平成25年2月3日(日曜日).

▲NH61(鳴尾) 笠寺駅行き |

▲NKS3(鳴尾) |
平成24年2月3日(金曜日).

▲NH268(鳴尾) 笠寺駅行き |

▲NH99(野並) 「野並」掲示あり |
平成20年2月3日(日曜日).
方向幕車は「白幕」で,LED車は「名古屋市交通局」表示でした. 運行区間「新瑞橋〜笠寺駅」を紙掲出しました.

▲笠寺西門掲出の市バスのりば案内 |

▲休止されタクシー乗り場に転用される市バス乗り場 |

▲N341 白幕+紙貼り |

▲NH209 LED局表示+紙貼り |
平成19年2月3日(土曜日).
全車,運行区間「新瑞橋〜笠寺駅」を紙掲出しましたが,方向幕表示やLED表示については,担当営業所や車両によって対応が異なっていました.

▲新瑞橋BTに掲出された時刻表 |

▲笠寺駅に掲出された時刻表 |

▲N315(野並) 系統白幕+行先白幕 |

▲N332(野並) 系統白幕+行先白幕 |

▲H806 系統白幕+行先白幕 |

▲N296 系統急行幕+行先白幕 笠寺駅回転場にて新笠系統との並び |

▲NH35 急行幕を掲出 |
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▲NH114 LED車(急行幕を掲出) |

▲当時の側面LED表示 経由地なし |

▲NH27 LED車(急行幕を掲出) |

▲NH27 LED車(表示なし) |
平成16年2月3日(火曜日).
平成16年は全車白幕表示で運用されました. 以後も2本幕車は基本的に白幕対応となりました.

▲全車白幕表示 |

▲笠寺駅回転場にて |

▲笠寺西門に配置された荷物車兼職員休憩車(SH9) |
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平成15年以前は,全車が専用急行幕を表示しました.

▲専用急行幕で運用される新笠系統 |
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