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 栄バスターミナル
  → 市営地下鉄東山線,名城線 栄駅,名古屋鉄道瀬戸線 栄町駅
  → 名古屋市中区

栄地区バスターミナル・バスのりば

 「栄地区」は,百貨店等商業施設が立ち並ぶ,古くからの名古屋市の中心繁華街です.
 東西方向の主要道路「広小路通」「錦通」と,南北方向の主要道路「大津通」「久屋大通」が交差すると共に,地下鉄路線も東山線と名城線が交差するなど,交通の要衝でもあります.

 市バス路線も,東西南北方向,市内各地から集まってきており,(令和元年現在)25系統が栄を起点としています.

 昭和42年3月,100m道路こと久屋大通の巨大な中央帯を活用して,「栄(噴水南)バスターミナル」が開設され,主に市南部方面へのバス路線の起点となりました.
 しかし,
市南部方面以外へのバス路線は,引き続き栄地区の路上に分散配置されており,利用者の不便や交通の輻輳を招いていました.

 そこで,路上のりばの起点を集約することになり,平成14年10月に「栄(オアシス21)バスターミナル」が開設され,主に市南部方面以外のバス路線の起点となりました.
 以降,
「噴水南」「オアシス21」2箇所のバスターミナルにて運用されてきました.


▲栄地区バスターミナル配置図(H14〜H30)

▲鉄道路線網と栄を発着する市バス路線
 (深夜バスを除く)


▲テレビ塔より南側を望む


▲過去の市バスのりば案内図

 

 しかしながら,久屋大通の中央帯に設置された噴水南バスターミナルの存在が,久屋大通の南北方向の賑わいを分断していることが以前より指摘されており,平成25年より始まった栄地区の再整備の中で,中央帯以外へ移転する事になりました.

 この結果,オアシス21バスターミナルのうち,拡張余地のない「既存・半地下部」ではなく,「外周・地上部」に新たにバスターミナル同等機能を確保する事になり,平成31年3月に新施設の供用が開始され,噴水南バスターミナルは閉鎖されました.


▲平成31年3月25日 噴水南BT機能移転

▲現在の栄地区の市バス停配置

 

 当ページでは平成14年から現在も運用されている「栄(オアシス21)バスターミナル」を紹介します.

 平成31年3月まで運用された「栄(噴水南)バスターミナル」は過去ページをご覧ください.

 

 

栄(オアシス21)バスターミナル

 平成14年に開設され,平成31年に機能拡張が行われた,オアシス21バスターミナルについて紹介します.

 オアシス21概要・外観

 オアシス21は,平成14年(2002年)にオープンした,都市公園やバスターミナルなどの公共施設と商業施設との複合施設です.

 地下鉄栄駅や地下街と接続する地下空間「銀河の広場」と,なだらかな傾斜のある地上公園「緑の大地」,地下空間と地上公園の間にある半地下構造のバスターミナル,東側の旧緑地帯(現在の東側おりば),そして近年はインスタ栄えスポットとして人気を呼んでいる大屋根「水の宇宙船」から構成されています.

 バスのりば機能としては,平成14年から運用されている「南側バス降車所(南側おりば)」「半地下構造のバスターミナル」と,平成31年に増設された「東側路上降車所兼待機所(東側おりば)」「西側路上のりば」があります.

位置 機能 供用
南側 地上(路上) 降車所(3基) 平成14年
東側 半地下(屋内) バスターミナル(10のりば)・待機バース
東側 地上(路上) 降車所 兼 待機所(5基) 平成31年
西側 地上(路上) 路上のりば(3基)

 ※主に北部方面路線と民営路線のみ使用.東部方面路線と西部方面路線は路上停が終点.


▲オアシス21外観(南西より望む)

▲オアシス21全景(テレビ塔・北西より望む)


▲オアシス21内部(銀河の広場)

▲オアシス21周辺バス乗降場配置図


▲総合案内

▲オアシス21断面図(東西方向)

 

 

 【南側(地上)】 バス降車所(南側おりば)

 降車停×3基
 降車扱い系統:栄11号,栄25号,栄27号,西巡回,名鉄バス,三重交通

 オアシス21の南側,錦通東行車線に沿って「バス降車所」が3基分設けられています.
 平成14年より運用されています.

 「半地下構造のバスターミナル」(バスのりば1番〜7番)を起点とする一部バス路線の終点です.
 バスターミナル内の待機バースを利用することのできない(バスのりば6番・7番)路線の待機場所にもなっています.

 降車停のバス停ポールはオアシス21特別仕様となっていますが,法令上は路上停扱いで,設置者は交通局,名鉄バス、三重交通が各1基ずつとなっています.



▲オアシス21南側にあるバス降車所


▲続々と到着する市バス群

 


▲南側おりばで降車扱いする車両と,素通りして東側のりば等へ向かう車両


▲バス降車所(南側おりば)


▲降車所とオアシス21専用バス停ポール

 

 

 【東側(半地下)】 バスターミナル1番〜10番・待機バース

 乗車停×10基  待機バース×8
 乗車扱い系統:基幹2号,幹栄1号,幹栄2号,栄11号,栄12号,栄13号,栄14号,栄15号,栄16号,栄22号,栄24号,栄25号,栄26号,栄27号,中巡回,西巡回,名鉄バス,三重交通他高速バス

 上記バス降車所の先の交差点を左折すると,左側に建物内へ続く下りスロープがあります.ここを下ると,半地下構造の「栄バスターミナル(オアシス21のりば)」があります.
 平成14年より運用されています.

 バスのりばは10停あり,このうち市バスは7停を使用しています(うち1停は名鉄路線バスと共同使用).
 残り3停は中長距離路線用となっており,民間高速バス等が発着しています.

 待機バースも8両分用意されていますが,のりばと平行に配置されているため,利用できる系統が限られます.



▲南東角のバスターミナル(半地下)入口


▲南東角のバスターミナル(半地下)入口

 


▲バスターミナル車路の様子

 

 旅客エリアはホームドアで完全に仕切られており,空調や(元)売店,待合ベンチもあり,快適な環境でバスを待つ事ができます.

 法令上も管理上も都市計画決定された「バスターミナル」で,名古屋市が設置し,栄公園振興鰍ェ指定管理を行っています.


▲大階段からバスターミナルへのアクセス路
 エスカレーター等あり

▲南北地上からのアクセス斜路


▲バスターミナル内部の様子(4番のりば付近)


▲バスターミナル内部の様子(8番のりば付近)


▲バスターミナル内部の様子(9番のりば付近)


▲待合スペース/売店(コンビニ)もあった[閉店]


▲元売店跡地,後継テナントがなく,待合・自販機・ロッカーコーナーに


▲市バス(基幹バス)3番のりば
 (液晶式発車標更新後)


▲市バス4番のりば
 (LED式発車標時代)


▲市バス5番のりば
 (液晶式発車標更新後)


▲民営バス/中長距離路線のりば
 (LED式発車標時代)


▲行き先に「東京」など遠方の地名も並ぶ
 (LED式発車標時代)


▲きっぷうりば


▲行先のみが表示されるLED式発車標
 開業時に整備されたもの
 


▲令和元年度に発車標をLCD式に更新
 名駅BTと同一フォーマットだが,発車時刻表示機能はなし


▲令和元年度に発車標をLCD式に更新
 高速バスのりばは,引き続き発車時刻も表示


▲令和4年度 発車時刻表示機能を追加
 

 

 

 【東側(地上)】 バス降車所・待機所(東側おりば)

 降車停兼待機バース×5基(待機は7バース)
 降車扱い系統:基幹1号,栄17号,栄18号,栄20号,栄21号,栄23号,高速1号,深夜1号,深夜2号

 オアシス21の東側,一方通行2車線市道に沿って,「バス降車所・待機所」5両分(待機は7両分)が設けられています.
 以前は緑地帯や駐輪場でしたが,
「噴水南バスターミナル」の閉鎖に伴い,降車停と待機バースの移転先として平成31年に整備されました. 
 
「噴水南バスターミナル」に乗り入れていた9系統が利用しています.

 ここで降車扱いする系統は,オアシス21南側バス降車所を素通りして交差点を左折し,オアシス21バスターミナルへの入口に入らず直進すると,左側に5基並んだ降車場の空きバースに着停し,降車扱いします.そのまま折り返し時間まで待機します.

 閉鎖された「噴水南バスターミナル」には待機バースが8両分ありましたが,新しい待機所は平成31年3月から令和2年10月までの1年半の間は5両分に減っていたため,時間帯によっては着停できない車両が乗客を乗せたまま路上で待ちぼうけをくらうこともありました.これについては,令和2年10月に運用改善によって待機可能な車両数が5両→7両に増加しています.(後述)

 また,後付で無理やり整備した降車停のため,利用者動線は全く考慮されておらず,歩行者出口は北側1箇所(もしくは地下階段2箇所)のみで,南側は行き止まりとなっており,利用の際は注意が必要です.

 見た目は路上停にしか見えませんが,法令上は半地下構造部と同じく都市計画決定された「バスターミナル」で,名古屋市が設置し,栄公園振興鰍ェ指定管理を行っています.



▲南側(入口)より望む


▲北側(出口)より望む


▲駐輪場や地下駐車場出入口もあり手狭
 (令和2年9月以前の様子)


▲ピーク時は道路中央で待機車両も発生していた
 (令和2年9月以前の様子)


▲歩行者通路の出入口は北側1箇所のみ
 南側は行き止り
 (令和2年9月以前の様子)


▲降車所・待機所
 (令和2年9月以前の様子)


▲5両分の縦列駐車バースがある
 (令和2年9月以前の様子)


▲降車所・待機所の標識
 

▲発車時間直前まで待機し,西側路上のりばへ回送する

 

 待機スペース不足への対応のため,令和2年10月中旬に運用変更が行われ,1番及び2番降車停,並びに4番及び5番降車停で降車扱い後は,駐車枠(白枠)とは別途設定された待機線(オレンジ線)まで前進小移動した後に折り返し時間まで待機する運用に変更されました.
 このように駐車間隔を詰めることで,待機可能車両数が5両から7両に増加しました.



▲令和2年運用改善後の1番2番降車停
 待機線を追加


▲令和2年運用改善後の3番〜5番降車停
 4番と5番に待機線を追加


▲1番停待機車両は,前に小移動し車間を空ける


▲2番停到着車両は,降車完了後に前に小移動して2番停を空ける


▲1番〜2番降車停の間に3両が待機している様子
 1番降車停(白枠)での降車完了後,待機線(オレンジ線)まで小移動して,後方の車間を空ける


▲2番降車停(白枠)での降車完了後,待機線(オレンジ線)まで移動して,2番降車停(白枠)を空ける

 

 以前は緑地帯でした.


▲工事着手前の様子

▲工事中の様子

 

 

 【北側(地上)】 バス出口車路

 オアシス21の北側には,半地下構造の「栄バスターミナル(オアシス21のりば)」からの出口車路があります.
 車路の出口にある交差点では,
出口車路から南行き第2車線等へ左折するバス車両と,市道から第1車線へ左折するバス車両の動線が交錯しています.

 


▲半地下バスターミナルからの出口斜路


▲左側:市道(東側待機所から西側のりばへの回送車両)
 右側:BTからの出発車両


▲交差点を左折し,西側のりばや目的地へ向かう
 動線が錯綜している


▲左と同じ

 

 

 【西側(地上)】 西側路上バスのりば18番〜20番

 乗車停×3基
 乗車扱い系統:基幹1号,栄17号,栄18号,栄20号,栄21号,栄23号,高速1号,深夜1号,深夜2号,メーグル

 久屋大通に面したオアシス21の西側には,以前より名古屋観光ルートバス「メーグル」の「名古屋テレビ塔」バス停と,休止中の降車停がありましたが,平成31年の「噴水南バスターミナル」17番〜22番のりばの閉鎖に伴い,代替の乗車停留所として3基(18番〜20番のりば)に再編・整備されました.
 
「噴水南バスターミナル」に乗り入れていた9系統と,引き続き「メーグル」が利用しています.

 法令上は市バスの路上停扱いで,「オアシス21西側路上のりば」と案内されています.



▲オアシス21を西側から望む


▲西側 路上バスのりば(18番〜20番)


▲路上バスのりば(18番〜20番)


▲路上バスのりば(19番・20番)


▲18番のりば(基幹1号系統専用)


▲18番のりば近くには屋根付きベンチあり


▲20番のりば
 メーグルのりば併設のため特大サイズ


▲オアシス21北西部/20番のりば付近


▲「栄」20番のりば 兼ねて
 メーグル「中部電力MIRAI TOWER」のりば
 [9]はメーグル停留所記号でのりば番号ではない

 

 

 

栄地区 路上のりば

 市バスの始発停留所はオアシス21周辺に集約されましたが,栄地区を面的にカバーすることはできないため,途中停留所として路上のりばが各方面に残されています.

 乗車停留所は主に上家一体型(広小路タイプ)でしたが,平成29年に広告付きシェルター型(MCDecaux)に更新されました.
 降車停留所はF型です.

 【栄停留所】 11番〜17番のりば

 11番〜16番のりばは,かつて始発停留所として使用されていた路上のりばです.
 現在は,栄オアシス21のりばを出発したバスが経由します.

  11番・12番のりば:東方面
  15番・16番のりば:西方面

 14番のりばは,栄を通過する唯一の市バス系統「名駅16号系統」が立ち寄ります.


▲オアシス21を発車し各方面に散らばる


▲広小路通東行の11番〜12番のりば

 


▲広小路通(噴水南)の14番〜16番のりば


▲西行き路線が停車する15番・16番のりば
 ※バス停建て替え前の画像

 

 17番のりばは,平成31年3月の噴水南バスターミナル廃止に伴い,南行き系統の利便性確保のため追加されました.
 当初は旧噴水南バスターミナル東側の中日ビル前に設置されましたが,中日ビル建替工事に伴い南方へ仮移転中です.


▲平成31年3月 噴水南BT閉鎖に伴い,すぐ近くの中日ビル前に設置された新17番のりば

▲令和2年9月 中日ビル建替工事のため休止→約180m南方に臨時移設


▲令和2年9月 臨時移設後の17番のりば
 久屋中日ビル前


▲17番のりばは路上停だが,多客対応のため歩道に整列表示あり

 

 

 

 【栄停留所】 16番のりば「金シャチ」

 栄16番のりばは,噴水南側の路上停で,西へ向かう路線が停車するバス停です.
 平成29年度に広告付きシェルター型バス停に更新されました.
 ちょうど,同型バス停設置200基目となったことから,これを記念して平成30年3月に屋根に金鯱が載せられました.
 背景にテレビ塔と噴水を望む,フォトスポットとなっています.


▲16番のりば

▲屋根上の金鯱


▲幹栄2,栄22,栄24号系統が発着する


▲テレビ塔と噴水を背景に

 

 

 【栄停留所】 23番・25番のりば

 23番・25番のりばは,栄オアシス21のりばを出発し,北へ向かうバスが経由します.

  23番のりば:大津通を北へ向かう系統
  25番のりば:久屋大通通を北へ向かう系統


▲23番のりば 名鉄バス含む基幹バスが使用する

▲木々に囲まれた25番のりば

 

 

 【栄停留所】 降車所(14箇所)

 オアシス21バスターミナルに乗り入れる系統は,栄地区14箇所に設置された降車専用の路上停にて降車扱いします.
 系統によって使用する降車停の場所が異なります.

 (オアシス21西側のりば整備前は,降車専用停が18基ありました.)

 


▲錦通のオアシス21反対車線に4基並ぶ降車停


▲錦通の西行き降車停


▲大津通 南行き降車停
(北方面から到着したバスの1回目の降車)


▲錦通 東行き降車停(基幹バス専用)(改修前)
(北方面から到着したバスの2回目の降車)


▲錦通 東行き降車停(基幹バス専用)
 降車専用停だが広告付きに改修された


▲平成元年に整備された広告付き降車所


▲広小路通の東行き降車停


▲久屋大通 北行き降車停
 W降車停となるため中間停留所のような表示だが,降車専用停として運用

 

 

 【栄停留所】 名鉄バス・三重交通・あおい交通 バスのりば

 栄地区には,市バス路線の他,民間路線バスも多数乗り入れています.

 高速バス等の中長距離路線バスのうち,栄を起終点とする路線や,名古屋駅を出発し,栄を経由する路線の多くは,オアシス21バスターミナル内の8番〜10番のりばを発着しています.
 各地から栄を経由し名古屋駅へ向かう路線の多くは,噴水北側の路上停を発着しています.

 短距離路線バスでは,市バスと共通乗車制度のある名鉄バスの基幹バスや名古屋・津島線のほか,とよやまタウンバスが栄を発着しています.


▲錦通西行き車線(噴水北)のバス停2基

▲久屋大通北行き車線の三重交通バス停
 毎日8:40発のみ使用する謎バス停
 その他便はオアシス21を発着する

 

 

 【広小路栄停留所】 1番〜6番のりば

 .

 

 

 【栄大津停留所】 1番〜5番のりば

 .


▲栄大津停(南行)1番〜3番のりば
 三越百貨店西側
 

 

 

 

参考 「オアシス21」当初計画

 古くより,栄地区の市バス停は路上に広く分散配置されており,利用者の不便を招いていました.
 この解決のためバスターミナルを建設して,路上停を1箇所に集約することが考えられていました.

 また,久屋大通を軸とした都市景観整備,公園整備のため,久屋大通公園を分断する噴水南バスターミナルの移転を求める動きも出てきました.
 丁度その頃,更新時期を迎えていたNHK名古屋放送会館と愛知県文化会館の建替え計画が浮上してきました.

 そのため,関係者間で検討,協議の結果,NHK放送会館と愛知県文化会館と旧栄公園の敷地を入れ替え,新しい栄公園の地下にバスターミナルを設置し,噴水南バスターミナルを移転させ跡地を公園化する計画が昭和61年に決定しました.

 その後,個々の建築物や公園については,設計工事が進められ,平成3年にはNHK名古屋放送センタービルの建替が完了し,平成4年には愛知芸術文化センターが整備されました.
 久屋大通公園についても,噴水南BTを除いて平成元年から再整備が順次行われました.

 新しい栄公園地区の整備計画については,公園の地下利用という特殊性から若干遅れて検討が進められてきましたが,平成6年には地下1階に店舗を配置し,地下2階にバスターミナルと店舗を配置する計画が完成しました.
 この計画の地下バスターミナルは,既存の栄発着のバスを全て収容しても余裕がある21バース,運行想定台数1,500台/日という大規模バスターミナルとして計画されました.


▲昭和61年に決定した栄再開発計画

▲平成6年当時の地下2階BT計画

 

 しかしながら,約350億円の巨額の建設費と地下2階バスターミナルの排ガス処理に掛かる維持管理費,経営改善に向けてバス路線の縮小再編に舵を切った市バスの将来事業規模など(21バースも必要なのか?),バスターミナルの根幹に関わる環境の変化を踏まえ,着工を目前にして計画が見直される事になりました.

 その結果,建設費と維持管理費削減のため地下2階バスターミナル部を削り,バスターミナル機能は10バースに規模を縮小した上で,文化センター方面に至る人工地盤下に配置する方針となりました.
 当初,移転閉鎖するとしていた噴水南バスターミナルについては,新バスターミナルに収容しきれなくなったため,当面は残置することとし,今後の課題とされました.

 吹抜広場についても集約して規模を大きくする方針などが決められ,総合建設業者を対象とした提案協議が行われた結果,地下にイベント開催可能な大規模な広場空間を確保し,地上公園も広い吹抜とシンボリックな大屋根を配置する他はシンプルな芝生広場でまとめた大林組の提案(提案事業費は147億円)が選定されました.

 

 このような経緯を経て,平成14年に「オアシス21」が開業し,平成31年には長年の課題となっていた噴水南バスターミナル機能の移転も行われました.
 しかしながら,平成31年に整備されたオアシス21の追加バス乗降施設は,それこそ”暫定”と呼ぶに相応しい簡易な造りのものになってしまいました.

 平成6年当時の計画は本当に過剰だったのか,平成14年設置のバスターミナルにもう少し余裕を持たせることはできなかったのか,平成31年追加のバス乗降施設はやむを得ない構造なのか,様々な評価があると思いますが,当局には今後必要な改善をしていただき,利用者にとって利便性の高いバス乗降施設となることを願っています.
 また,名古屋市の久屋大通公園の再開発においても,噴水南バスターミナル跡地を最大限活用していただき,栄地区全体が発展していくことを願っています.

 

 

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 (C)まるはち交通センター製作委員会