平成4年運輸政策審議会答申第12号にて示された,市交上飯田線の建設について紹介します.
平成4年 運輸政策審議会答申第12号 |
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近年の名古屋都市圏では,平成4年の運輸政策審議会答申第12号「名古屋圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画について」に基づいて鉄軌道交通網の整備が行われてきました.
答申の目標年次は平成20年であり,すでに期限を過ぎていますが,本答申以降,後継となる計画は未だ策定されておらず,具体的な鉄道網計画を図示した”現時点の最新の計画”となっています.
平成4年の答申において,上飯田線は「名鉄小牧線・市交上飯田線の建設」として,次の通り記載されています.
区間:味鋺〜上飯田〜平安通〜新栄町〜丸田町(全区間答申路線A)
・上飯田駅において名鉄小牧線と市交上飯田線との相互直通運転を行う.
・丸田町駅において市交東部線と直通運転を行う.
・上飯田〜平安通間の結節改善を図るため,名鉄小牧線味鋺〜市交平安通間については,第3セクター方式等を活用しつつ地方公共団体等の支援の下に上飯田連絡線として緊急に整備する.
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【左図:現在の路線図】
この答申に基づき,味鋺〜平安通間の整備が緊急に進められ,平成6年に第3セクター会社設立,平成15年3月に上飯田連絡線(上飯田線)が開通しました.
残る未開業区間は,次の通りです.
<答申路線A>
・平安通〜新栄町〜丸田町 |
市交上飯田線 平安通〜丸田町 |
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答申では,大凡の経由地のみが示されているのみであり,正確なルートや途中駅の場所は決まっていません.
下図に示すルートや駅は,当サイト管理人の”妄想レベル”です.悪しからずご了承ください.
市交上飯田線は,全区間が平成20年までの整備が適当とされる「答申路線A」です.
答申の中で示されている経由地は,「新栄町」と「丸田町」です.
これらを幹線道路に沿って繋げると下図のようになります.
【駅想定】
約1km間隔で駅を設けると仮定すると,名鉄線との交差駅となる「森下」,「赤塚」,桜通線との交差駅となる「高岳」,東山線との交差駅となる「新栄町」,終点の「丸田町」付近の5駅程度の設置が想定されます.
【線路形態】
沿線は全て市街地となっており,全線地下での建設となります.
市交上飯田線は,起点の上飯田駅において名鉄小牧線と相互直通運転を行なっています.
答申では,終点の丸田町駅から先は,市交東部線の笹島駅まで直通運転を行うとしています.
市交東部線も,笹島駅から先は連絡線を介してJR関西線と西名古屋港線(あおなみ線)と相互直通運転を行うとしています.
このように,市交上飯田線は市内輸送だけでなく,郊外との結節や広域ネットワークの一部を担うことが想定されています.
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