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 地下鉄建設史

 
 地下に眠る「未成線」と,将来的に乗り換え駅となるはずだった駅構造物を紹介します.

昭和末期〜平成の交通網計画と地下鉄建設における準備工事

 名古屋都市圏の将来交通計画について,昭和47年の国の審議会答申から10年以上が経過した昭和末期頃になると,人口動態やマイカー急増などの交通環境が変化してきた事に加え,愛知県政や名古屋市政においては,次期長期計画策定にあたって適切な将来交通計画を立案する必要が出てきました.

 そこで国の動き(当時は他都市圏の議論中で名古屋都市圏の答申見直し予定なし)に先行する形で,愛知県では「新中京圏陸上交通整備調査会議」を,名古屋市では「名古屋市基幹公共交通網調査委員会」を設置し,2025年(昭和100年)を目標とした公共交通網のあり方と整備方針の調査検討が行われ,それぞれ平成元年と昭和63年に将来公共交通路線網を提示する等の報告・答申を出しています.
 これら県や市の交通計画は,遅れて議論が始まった平成4年の国の審議会答申にも反映されています.
 地下鉄計画だけでなく,JRや私鉄も含み,鉄道だけでなく新交通システムなどの計画も提示されているのが特徴です.

 当時,設計・建設中であった「桜通線」第二期区間(今池〜野並)は,これら答申内容も反映されています.

 

 

平成4年答申 南部線計画

 名古屋港周辺における環状方向のサービスが十分でないとの指摘から,昭和63年の市答申,平成元年の県報告,平成4年の国答申のそれぞれにおいて,桜通線桜本町駅に接続して名古屋港を経由,稲永に至る新路線「南部線」が答申されました.
 中量軌道系の交通システムが想定されています.

 平成4年国答申の区分はC「今後,整備について検討すべき路線」であり,優先順位は高くありません.

 以下,南部線のイメージ画像です.


▲地下駅に乗り入れる新交通システム
 (イメージ/画像は桃花台新交通)

▲地下駅に乗り入れる新交通システム
 (イメージ/画像は桃花台新交通)


▲新交通システム地上駅イメージ
 (イメージ/画像はHSST実験線大江駅)
 

 

 

 乗換想定駅「桜本町駅」

 桜本町駅は,平成4年答申において,桜通線南部線の乗換駅として計画されました.

 桜通線桜本町駅(=平成6年開業)の建設にあたっては,鶴里方は地下深くシールドトンネルで民地下を通過することになるため,深さ約18mの地下3階にホームを設置し,地下2階は南部線(独立路線)が乗り入れ可能な巨大な空間が用意されました.
 今池駅以南では,乗換駅を除いては最大規模の駅となっています.

 

 

 地下2階で南部線ホームと接続するため,地下2階に相当する階段の踊り場が長く作られています.


▲地下3階 桜通線ホーム
 


▲地下2階(南部線想定ホーム)
 階段踊り場を長くし,乗換スペースを確保済み


▲地下1階から地下2,3階に続く階段を望む

 

 

 答申では南部線は中量軌道系の独立路線とされていますが,住民からは桜通線の支線として建設して欲しいという声もあったため,上記の地下2階乗り入れ案の他にも,地下3階の桜通線本線トンネルから将来的に分岐できるよう,トンネル構造に工夫がしてあります.

 桜本町駅の南側(鶴里方)は,民地下を走るためシールドトンネルとなっています.
 下り線は桜本町駅構造物(箱型トンネル)を出るとすぐにシールドトンネルに入りますが,上り線は桜本町駅構造物(箱型トンネル)とシールドトンネルの間に,将来的に分岐部に改修しやすいよう,箱型単線トンネル区間が約25m挿入されています.



▲カメラ1
 地下3階桜通線ホームより下り線を望む
 すぐにシールドトンネルに入る


▲カメラ2
 地下3階桜通線ホームより上り線を望む
 単線の箱型トンネルが続いている

 

 

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