2号線・4号線(名城線・名港線) 6両組成×36編成=216両 車体長:15m(小型)
組成:2100−2200−2300−2400−2500−2600
電気:第3軌条600V 軌間:1435mm(標準軌) 配置:名港工場
台車・走行機器 |
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2000形の台車等走行機器を紹介します.
※台車形式は2種類あり.
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←名城線左回り・名古屋港 |
名城線右回り・大曽根→ |
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形 式 |
2100形 |
2200形 |
2300形 |
2400形 |
2500形 |
2600形 |
車 種 |
Tc1制御車 |
M1電動車 |
M2電動車 |
M2'電動車 |
M1'電動車 |
Tc2制御車 |
連結器 |
先頭車:自動密着連結器,その他の車両間:棒状連結器 |
緩衝器 |
補助ゴム付き丸形ゴム緩衝器 |
台 車 |
ボルスタレス式空気バネ台車 固定軸距1,800mm |
車体支持 |
車体直結ボルスタレス空気バネ方式 |
軸箱支持 |
ゴム支持方式 |
台車形式 |
ND716T※ |
ND716 ※ |
ND716T※ |
車 輪 |
せん断型(SAB)弾性車輪 φ763mm |
基礎ブレーキ |
空気圧式ディスクブレーキ |
駆動装置 |
WN平行軸カルダン駆動(2200〜2500) |
歯車比 |
歯車比103:16 |
集電方式 |
サードレール上面接触式 |
主電動機 |
三相かご形誘導電動機 開放自己通風式
75kW×4(2200〜2500) |
台車は,構造の簡素化,軽量化,省メンテナンス化を図った軽量ボスルタレス構造で,2タイプが採用されています.
全36編成中,32編成で採用されているのが日本車両製のND-716形台車です.この台車は5050形でも採用されています.
初期編成のうち,4編成(04H,05H,08H,09H)のみ住友金属工業製のSS-113&SS-013形台車となっています.
基礎ブレーキ装置は,空気圧式ディスクブレーキを採用しています.
NSC遅れ込め制御付きATC連動電気指令式電空併用ブレーキで,「常用」「非常」「保安」の3系統を有します.
集電靴は,1次車から4次車は全台車(4個/両)に装着されていますが,5次車以降はM2車のみ半分(2個/両)となっています.

▲日車製 ND-716形台車 |

▲住友製 SS-113形台車 |

▲車体から分離した台車 |

▲ディスクブレーキ |
車輪は,市電〜黄電と続く,防音防振効果の高い伝統の剪断形(SAB)弾性車輪φ763とし,優れた防振,防音効果とともに,円弧踏面を採用し,曲線通過性能の向上とタイヤ摩耗の低減を図っています.
駆動装置はWN駆動方式(ギヤーカップリング式平行可撓駆動式)で,歯車比は103:16=6.44です.
主電動機は,開放自己通風式の三相かご形誘導電動機(440V,75kW)です. 1編成あたり16台を搭載しています.

▲台車を下より望む 東芝製主電動機 |
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主要電気機器 |
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2000形の主要な床下機器について紹介します.
平成25年(2013年)から令和9年(2027年)にかけて機器更新が行われています.
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←名城線左回り・名古屋港 |
名城線右回り・大曽根→ |
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形 式 |
2100形 |
2200形 |
2300形 |
2400形 |
2500形 |
2600形 |
車 種 |
Tc1制御車 |
M1電動車 |
M2電動車 |
M2'電動車 |
M1'電動車 |
Tc2制御車 |
制御装置 |
VVVFインバータ制御(2200,2500)
すべり周波数制御→ベクトル制御,応荷重演算制御機能付き |
ブレーキ装置 |
NSC遅れ込め制御付きATC連動電気指令式電空併用ブレーキ
応荷重式,回生ブレーキ付 |
補助電源装置 |
静止形三相インバータ90kVA(2100,2600)
三相個別瞬時波形制御方式IGBTインバータ(機器更新車) |
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VVVF制御装置 (初期形GTOから後期形GTO そしてIGBTへ) |
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制御装置はM1,M1'に搭載されます.
600Vと低電圧かつ1台で2両分8台のモーター制御するため,大電流スイッチング用GTO素子を採用したVVVFインバータ(すべり周波数制御)が採用されました.第3軌条方式の鉄道としては日本初の搭載となりました.
その後,試験的に23編成と,平成11年(第13次車)の28編成以降は制御ソフトに手が加えられベクトル制御となりました.
製造メーカーは日立,三菱,東芝の3社があります.
さらに平成25年から行われている機器更新では,制御装置が三菱製IGBT-VVVFに更新されるとともに,4個モーター×2群を1ユニットとすることで冗長化しています.
このように,2000形はモーター音や乗り心地が異なる新旧3タイプのVVVF制御装置が使用されていました.

▲GTO-VVVFインバータ制御装置 |

▲IGBT-VVVFインバータ制御装置(更新後) |

▲丸く目立つフィルタリアクトル |
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補助電源装置(リアクトル・トランス)は,静止形三相インバータ90kVAで,Tc(先頭車)に搭載されます.

▲旧ATC装置 |

▲更新後のATC装置 |
主要電気機器更新・ホーム柵対応改造スケジュール |
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2000形では,車両寿命延長のための電気機器更新(平成25年〜令和9年)と,ATO運転&ホーム柵対応改造(平成28年〜平成32年)が同時平行で進められました.
平成元年の登場から20数年経過し老朽化してきた機器の若返りを図るため,電気機器の更新が平成25年より行われました.
第一弾として,1次車5編成を対象に,平成25年から平成28年6月にかけて施工されました.
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seq |
出場年月 |
改造編成 |
機器
更新 |
ATO
ホーム柵 |
1 |
H25年1月 |
2103H |
○ |
− |
2 |
H26年3月 |
2102H |
○ |
− |
3 |
H26年11月 |
2105H |
○ |
− |
4 |
H27年11月 |
2101H |
○ |
− |
5 |
H28年6月 |
2104H |
○ |
− |
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更新機器は,VVVF制御装置(初期形GTO素子からIGBT素子へ),制動装置,補助電源装置,ATC,車上検査装置など走行系主要電気機器の全てです.
車体そのものや車内・内装の改造は行われおらず,走行音や床下機器を見なければ更新前後の違いは分かりません.

▲第一期電気機器更新車(H25年) |

▲更新後の床下電気機器 |
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平成28年〜令和2年施工 <電気機器更新+ATO・ホーム柵対応> |
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平成28年6月から令和2年(平成32年)のホーム柵導入までの間に,残るGTOすべり周波数制御車21編成の電気機器更新が行われました. これと同時に,全36編成を対象にATO運転&ホーム柵対応改造が行われました.
第二期施工分の車両改造スケジュールは次の通りです.
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seq |
出場予定月 |
改造編成 |
機器 更新 |
ATO ホーム柵 |
運用入り |
1 |
H28年7月 |
2124H |
○ |
○ |
H28年9月 |
2 |
H28年10月 |
2125H |
○ |
○ |
H28年10月 |
3 |
H28年12月 |
2120H |
○ |
○ |
H28年12月 |
4 |
H29年1月 |
2117H |
○ |
○ |
H29年1月 |
5 |
H29年2月 |
2105H |
済 |
○ |
H29年3月 |
6 |
H29年4月 |
2106H |
○ |
○ |
H29年4月 |
7 |
H29年5月 |
2111H |
○ |
○ |
H29年5月 |
8 |
H29年6月 |
2107H |
○ |
○ |
H29年6月 |
9 |
H29年8月 |
2118H |
○ |
○ |
H29年8月 |
10 |
H29年9月 |
2135H |
− |
○ |
H29年9月 |
11 |
H29年10月 |
2101H |
済 |
○ |
H29年10月 |
12 |
H29年12月 |
2102H |
済 |
○ |
H29年12月 |
13 |
H30年1月 |
2128H |
− |
○ |
H30年1月 |
14 |
H30年2月 |
2123H |
− |
○ |
H30年2月 |
15 |
H30年4月 |
2130H |
− |
○ |
H30年4月 |
16 |
H30年5月 |
2104H |
済 |
○ |
H30年5月 |
17 |
H30年6月 |
2113H |
○ |
○ |
H30年6月 |
18 |
H30年8月 |
2114H |
○ |
○ |
H30年8月 |
19 |
H30年9月 |
2115H |
○ |
○ |
H30年9月 |
20 |
H30年10月 |
2108H |
○ |
○ |
H30年10月 |
21 |
H30年11月 |
2109H |
○ |
○ |
H30年12月 |
22 |
H31年1月 |
2131H |
− |
○ |
H31年1月 |
23 |
H31年2月 |
2136H |
− |
○ |
H31年2月 |
24 |
H31年4月 |
2126H |
○ |
○ |
H31年4月 |
25 |
R1年5月 |
2133H |
− |
○ |
R1年5月 |
26 |
R1年6月 |
2127H |
○ |
○ |
R1年6月 |
27 |
R1年7月 |
2122H |
○ |
○ |
R1年8月 |
28 |
R1年9月 |
2134H |
− |
○ |
R1年9月 |
29 |
R1年10月 |
2103H |
済 |
○ |
R1年10月 |
30 |
R1年11月 |
2112H |
○ |
○ |
R1年12月 |
31 |
R2年1月 |
2129H |
− |
○ |
R2年1月 |
32 |
R2年2月 |
2119H |
○ |
○ |
R2年2月 |
33 |
R2年4月 |
2116H |
○ |
○ |
R2年4月 |
34 |
R2年5月 |
2121H |
○ |
○ |
R2年5月 |
35 |
R2年6月 |
2110H |
○ |
○ |
R2年6月 |
36 |
R2年8月 |
2132H |
− |
○ |
R2年8月 |
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電気機器の更新改造内容は,第1期分(平成25年〜平成28年施工)と同じです.
平成25年〜令和2年施工の第1期及び第2期電気機器において,対象外となったGTO-ベクトル制御車10編成の電気機器更新が,令和7年(2025年)から令和9年(2027年)に行われます.
第三期施工分の車両改造スケジュールは次の通りです.
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seq |
出場予定月 |
改造編成 |
機器 更新 |
ATO ホーム柵 |
運用入り |
1 |
R7年10月 |
未定 |
○ |
済 |
|
2 |
R8年3月 |
未定 |
○ |
済 |
|
3 |
R8年5月 |
未定 |
○ |
済 |
|
4 |
R8年6月 |
未定 |
○ |
済 |
|
5 |
R8年8月 |
未定 |
○ |
済 |
|
6 |
R8年9月 |
未定 |
○ |
済 |
|
7 |
R9年7月 |
未定 |
○ |
済 |
|
8 |
R9年9月 |
未定 |
○ |
済 |
|
9 |
R9年11月 |
未定 |
○ |
済 |
|
10 |
R9年12月 |
未定 |
○ |
済 |
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更新機器は,VVVF制御装置(後期形GTO素子からIGBT素子へ),ブレーキ装置,補助電源装置です.
(制御装置,ブレーキ装置,補助電源装置ともに三菱製)
(車体改造はヤシマキザイ担当)
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