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 地下鉄新線計画
 地下鉄建設史

 
 建設途中の路線など,沿線に車庫が用意できない場合,本線路の一部を改造して臨時の検車スペースとすることがあります.
 ここでは過去に設けられていた「地下式仮車庫」を紹介します.

車両基地名称 路線 期間
栄町車庫 東山線 昭和32年6月〜昭和35年4月
八事車庫 鶴舞線 昭和51年8月〜昭和53年4月
中村検車場(別ページ) 桜通線 平成元年〜平成23年3月

 

東山線 栄駅  栄町車庫(昭和32年6月〜昭和35年4月)

 栄町車庫は,昭和32年11月の名古屋初となる地下鉄開業に合わせ,昭和32年6月に設置された地下式の仮車庫です.

 当初,地下鉄第一期開業区間(名古屋〜栄町間)の車庫については,栄町以東が高架線で建設される計画であったため,地下線から高架線に移る付近で本線から分岐させ,地上車庫を設置する予定でした.
 しかし高架線計画は沿線住民からの反対もあり,地下式に変更になりました.
 この計画変更に伴い,誕生したのが栄町車庫です.

 昭和32年6月に仮車庫が設置され,8月から10月にかけて車両搬入(12両),11月に営業開始しました.
 昭和35年6月の池下延伸にあたり,同年4月に池下車庫が開設され,栄町車庫は廃止されました.

 

 地下鉄本線終点の栄町駅から東方へ90m地下トンネルを延長して,そのうち50mの部分を拡幅して地下式の車庫としました.
 場所は,現在のオアシス21の南側にあたります.

 この車庫は簡単に修理,点検ができる設備とし,地下1階部分で車両の台車や部品などの修繕,地下2階に車両留置・検車のピットを2線設けました.
 上り線を一ヶ月検査用に,下り線を毎日点検用にとしていたようです.


▲平面図と断面図
 (出展:市営五十年史)

▲栄町車庫の様子
 (出展:市営五十年史)

 


 昭和35年の仮車庫機能廃止後,車庫線は本線に切り替えられました.
 現在でも,栄駅の東側に,トンネル断面が拡幅された場所を確認することができます.


▲栄駅ホームより新栄町方を望む

▲トンネル断面が広い区間が確認できる

 

 

 

鶴舞線 八事駅  八事車庫(昭和51年8月〜昭和53年4月)

 八事車庫は,昭和52年3月の鶴舞線の第一期開業(伏見駅〜八事駅)に合わせ,昭和51年8月に開設された地下式の仮車庫です.

 昭和53年10月の第二期開業(八事駅〜赤池駅)に先立つ同年4月に,片側線のみ赤池駅まで開通し,日進工場での検修作業が始まったことにより,八事車庫はわずか1年半で幕を下ろしました.

 

 当時の鶴舞線八事駅は,2番線(上りホーム)のみ使用していました.
 
1番線と中線(現在の留置線)を仮車庫としていました.

 

 次の図のうち,灰色は当時のホームを,水色は現在のホーム+乗換通路を表しています.
 当時は2番線(上りホーム)のいりなか方のみ,4両対応のホームがありました.

 1番線(下り線)は4両編成×2編成が留置可能な車両基地となっており,いりなか方に検査ピットを設けて,月検査や車両修繕を行っていました.
 中央部には大型資機材の搬出入口があり,ターンテーブルも設置されていました.

 

 次の図は,中線(現在の留置線)部分です.
 中線も4両編成×2編成が留置可能な車両基地となっており,いりなか方に検査ピットを設けて,列車検査を行っていました.

 

 


 現在の鶴舞線八事駅ホームは一般的な島式ホームで,当時の面影はありません.
 しかしホーム以外をよく観察してみると,ホーム中央の側壁面に巨大なシャッターを見つけることができます.
 仮車庫時代の「搬出入口」の跡です.
 当時は地上にも開口部があり,クレーン等で資機材の搬出入を行っていたと推測されます.

 現在はこの開口部の縦穴を使って,地上〜地下1階のエレベーターが設置されています.


▲八事駅のシャッター
 仮車庫時代の「搬出入口」の跡

▲現在の開口部跡地 交通局の駅ビルが建っている
 縦穴はエレベーターシャフトに流用

 

 日進工場のレール加工場の一番奥に「ターンテーブル」が設置されています.
 元八事仮車庫に設置されていたものと推測されます.


▲八事仮車庫から日進工場に移設?
 

 

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