地平型(一部地下) 収容能力40編成(最大320両) 最寄り駅:地下鉄鶴舞線 赤池駅
担当車両:3000形,3050形(鶴舞線),6000形,6050形(桜通線)=270両
工場機能:留置,列検,月検,重検,全検
鶴舞線 日進工場 |
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日進工場は,地下鉄鶴舞線と桜通線を走る電車の車両基地です.
名古屋市外に広大な敷地を有する,市営地下鉄で最大規模の車庫です.
日進工場は,地下鉄鶴舞線の終点である赤池駅の先に設けられた車両基地です.
昭和53年10月の鶴舞線赤池駅延長開業に先立ち,同年3月に開設されました.
(日進工場開設に伴い,八事車庫は廃止されました.)
名古屋市天白区の東隣,日進市に位置する地平式の車両基地です.
(一部地下構造部あり.)
敷地面積は13万uあり,市営地下鉄で最大規模の車庫です.
鶴舞線唯一の車両基地として,鶴舞線車両150両の全てのメンテナンス(全般検査・重要部検査・月検査・列車検査)を一手に引き受けます.
これに加え,小規模車庫しか持たない桜通線の車両120両の大規模メンテナンス(全般検査・重要部検査・月検査)も担当しています.
鶴舞線は現在は6両編成ですが,各施設は8両対応で建設されており,日進工場も全ての施設が20m車8両対応となっています.
留置線は28本あり,その他線路も含めた最大留置能力は8両組成×40本=320両もあります.
(通常の夜間留置は,鶴舞線19編成114両と桜通線2編成10両です.)
敷地面積,建物面積,軌道延長は交通局最多です. (留置車両数は藤が丘工場330両が最多です.)
広大な敷地を生かし,日進工場内には「レトロでんしゃ館」(名古屋市 市電・地下鉄保存館)も設置されています.
施設名称 |
日進工場 |
配置組織 |
日進工場 |
開設年月 |
昭和53年3月 |
基地構造 |
地平式(一部地下) |
最寄駅 |
赤池駅 |
本線接続駅 |
赤池駅 |
敷地面積 |
132,791u |
建物面積 |
40,753u |
軌道延長 |
14,629m |
留置能力 |
8両組成×40本=320両 |
全検・重検 |
当工場にて実施 |
月検査 |
当工場にて実施 |
列車検査 |
(鶴舞線)当工場にて実施 (桜通線)徳重車庫にて実施 |
保守基地 |
保線区 電路区,信通区 |
赤池駅は,市営地下鉄で唯一の島式2面3線構造の駅です.
名鉄線直通列車は1番線と4番線を使用します.
日進工場へ続く線路は入庫線と出庫線の2本ありますが,どちらも入庫・出庫に使用されています.
ただし出庫線は,中線が使用できない時の赤池駅折返し(1番線→出庫線→4番線)にも使用されることから,主に入庫線を使って出入庫しています.

▲(1)赤池駅2番ホームより日進方を望む |

▲(2)赤池駅4番ホームより日進方を望む |
日進工場内の様子 |
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日進工場内並びに周辺の様子です.
工場内の画像は,工場公開日もしくは車庫見学会の際に撮影したものです.
赤池駅から先は名鉄豊田線です.2本(上下線)の線路が高架橋となり,日進工場をオーバーパスしていきます.
高架橋に続く名鉄線路とは別に,赤池駅から分岐した出入庫線2本が日進工場まで続いています.

▲開口部〜日進工場入口付近の配線図 |

▲(1)R153開口部より日進工場方面を望む
地下の赤池駅から地上部まで4線区間 |

▲(2)赤池駅方面の開口部を望む
左側3線から入庫線が離れていく 入庫線の右側は保守基地 |

▲(2)同左 名鉄線からの到着列車がトンネル(赤池駅)に進入 |

▲(3)道路橋より留置線方面を望む 高架橋は名鉄線/真ん中は日進工場出庫線 |

▲(3)同左 名鉄線は日進工場をオーバーパスして豊田方面へ向かう |
入庫線は4線に分かれ,日進工場内の各所(検車工場・洗浄線・洗車機・留置線)につながっています.
出庫線は留置線30〜31番線にしかつながっていないため,使用頻度は低いです.
工場内の車両入替は,工場最奥部の引上線(33〜34番線)にて行われます.
道路橋より北側,工場正門すぐの場所に位置する巨大な建物が修車工場です.
修車工場では,車両の分解を伴う全般検査と重要部検査,その他修繕を担当しています.

▲(1)修車工場出入口 |

▲(2)入場線の集塵装置 |

▲(2)出場線と随修線 随修線は屋根上点検台あり |

▲(3)修車工場中央付近 |

▲(2)修車工場中央付近 |

▲(3)工場中央の30t天井走行クレーン |

▲(4)30tクレーンによる車体吊り上げ |

▲(4)工場中央の車体置場 |

▲(4)3050形車両が検査入場中 |

▲(4)検査中の3857号車 |

▲(4)桜通線車両の検査も担当する |

▲(4)検査中の6803号車 |

▲(5)冷房機器職場 クーラーキセが並ぶ |

▲(5)冷房機器職場 |

▲(6)集電装置職場 検査修繕済みのパンタグラフ |

▲(7)主電動機職場 |

▲(8)台車職場 空の状態 |

▲(8)同左 検査済みの台車が並ぶ |

▲(12)40番線(入場線)の車体と分離した台車 |

▲(7)7.5tクレーンによる台車運搬 |

▲(9)台車搬送装置 |

▲(10)台車検査装置 |

▲(12)40番線(入場線)終端部より工場内を望む |

▲(12)修車工場内の38〜40番線 |

▲(13)修車工場内の38〜40番線 38番線(随修線)では車両改造等が行われる |
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道路橋より南側,車両基地のほぼ中央に位置する建物が検車工場です.
両側から出入場できる6線が引き込まれており,内部はピット構造となっています.
検車工場では6日以内に主要部品の点検を行う列車検査と,3月毎に行う月検査を担当しています.

▲検車工場 赤池駅方より望む |

▲同左 |

▲検車工場 引上線(終端)方より望む |

▲同左 |
道路橋より南側には留置線が広がっています.横方向には最大13本の線路がずらりと並びます.
縦方向は,8両組成の列車が縦に2本留置できる長さがあります.
洗車機は14番線に設置されています.
赤池駅を出発した名鉄豊田線列車は,工場の中央部を高架線で横断するため,車内から車両基地内を一望することができます.
留置線の最奥部(最南端)は引上線です.
入庫→洗車機→引上線→洗浄線→引上線→留置線,
入庫→検車工場→引上線→留置線,のように,車庫内入替で頻繁に使用されるため,複線となっています.
この部分はトンネル構造物となっており,地上にはヤマダ電機等の建物が建っています.

▲名鉄豊田線と留置線群 左奥の建物は検車場 |

▲13本の留置線が横一列に並ぶ 名鉄線がオーバーパスする |

▲留置線群(7番線〜19番線) |

▲工場公開日の撮影コーナーにて 鶴舞線車両に加え桜通線車両も留置される |

▲洗浄線(7〜8番線) 洗車台付き |

▲同左 車内より |

▲名鉄線車内からの俯瞰 8両組成が縦に2本入る長い留置線群と検車工場入口 |

▲留置線(工場中央付近) |

▲工場内には電鐘式踏切もある |

▲管理棟B棟裏 試運転線(41番線)と留置線(35〜36番線) |

▲トンネル(引上線)に吸い込まれる留置線群 左側はレール加工場 |

▲レール加工場(工場南東部)より望む |

▲名鉄線車内からの俯瞰 大型商業施設の地下に引上線が続いている |

▲引上線トンネル入口 |
入庫線のすぐ横には保守基地(非電化3線)があります.
鶴舞線の保守部門(保線・電路・信号通信)の多くが配置されており,黄色と橙色の保守用車を見ることができます.

▲入庫線のすぐ横にある保守基地 3線が保守用機械庫の中に続いている |
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▲保守用機械庫内の様子 |

▲保守用機械庫内の様子 |
工場敷地の南東には,広いレール加工場(非電化2線)があります.
黄色の保守用車の留置やレール作業のほか,廃車車両の搬出にも使われます.
地下鉄車両>鶴舞線3000形>廃車車両の行方

▲レール加工場での廃車車両の搬出作業 |
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隣接地には,大型郊外店舗(ヤマダ電機・服部家具センター)があります.
広いレール加工場を生かし,作業のない週末になると,店舗の「臨時大駐車場」として一般開放されることがあります.
※ここ最近は,廃車車両搬出や保守作業など,作業が断続的にあることから,一般開放されない事が多いです.

▲作業場(レール加工場)入口 週末になると臨時駐車場に変身 |

▲レール加工場・臨時駐車場の様子 自動車が止まっている |

▲駐車場から眺めた検車工場と0番線 |

▲レール加工場 保守用車が留置されている |

▲レール加工場 名鉄線がオーバーパスする |

▲レール加工場の線路終端のターンテーブル |
日進工場正門入ってすぐの正面に,噴水と管理棟A棟があります.
管理棟A棟の裏にある建物がレトロでんしゃ館です.

▲日進工場正門と管理棟A棟 この裏にレトロでんしゃ館がある 右へ進むと修車工場 |

▲管理棟A棟の裏手にあるレトロでんしゃ館 |
道路橋の南側には,管理棟B棟と操車棟があります.

▲管理棟B棟と操車棟 |
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その他画像 |
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日進工場内には,古い市電・地下鉄車両の保存展示施設「レトロでんしゃ館」があります.
詳しくは特集ページをご覧ください.
名古屋のりもの探検隊>広報施設探検隊>レトロでんしゃ館
日進工場は,地下鉄車両基地の中で唯一,常時見学を受け付けています.
(見学者の対応をレトロでんしゃ館職員にて行うことができるため.)
受付は日進工場併設のレトロでんしゃ館まで.事前予約制です.
※工場見学の受付は,当面の間中止です.(令和3年10月現在)
交通局公式サイト「予約して、地下鉄工場を見学しよう!!」
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