地下鉄相直車両や地下鉄車両の定期検査も行う,名古屋鉄道の車両基地を紹介します.
名古屋鉄道 舞木検査場 |
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名古屋鉄道舞木検査場は,平成9年(1997年)に開設された車両基地です.
名鉄の全車両(1,000両超)と,地下鉄上飯田線の車両(8両)の定期検査を担当しています.
鳴海駅付近の連続立体化工事のため,名鉄鳴海工場の移転により平成9年に開設されました.
当初の名称は「舞木定期検査場」でしたが,平成12年に改称されました.
名鉄の全車両(1,000両超)の定期検査(全般検査・重要部検査)を行う名鉄の主要工場です.
車両リニューアルやワンマン化などの改造工事も行なっています.
平成14(2002)年の地下鉄上飯田線開業以降は,地下鉄7000形8両の定期検査も,交通局から受託しています.

▲名鉄車両保守体制 |

▲名鉄路線図(本線系統)と車両基地 |
所在地は岡崎市舞木町です.
敷地の半分は山の斜面を削り,残り半分は削った土を埋め立てて造成されました.
北側は山並み,南に名鉄本線,田園風景を配する緑豊かな環境の中にあります.
敷地面積は約46,000平米,建物延床面積は約19,700平米(旧鳴海工場の2倍)です.

▲舞木検査場を南西より望む(夏) |

▲舞木検査場を西より望む(冬) |
最寄駅は名古屋本線名電山中駅または藤川駅です.
同区間に設置された舞木信号場で名古屋本線と接続しています.
車両の出入は豊橋方面に限定されるため,名古屋方面(犬山検査場・猿投検車支区)からの入場は,一旦舞木信号場を通り過ぎ,本宿駅で折返します.出場はその逆です.

▲舞木信号場 奥に舞木検査場が見える |

▲右側が舞木検査場への授受線(引込線) |
舞木信号場から分岐した線路が0番線(授受線)で,平行して10番線(引上線)があります.
検査棟側には,南側の1番線から北側の9番線まで線路があります.
1番線は長さ約410mの試運転線です.
2番線は留置線です.
続いて検査棟内に続く線路が5本あり,3番線は入場線,4番線は出場線です.5番線と6番線は工事線,7番線は旧キハ用と留置線です.
8番線と9番線は留置線です.
舞木検査場への留置は,検査や改修車両のみで,定期検査中の車両を含めた留置車両数は34〜44両程度です.

▲10番(引上線)と0番(授受線)
奥に舞木信号場(本線)が見える |

▲舞木検査場1番線〜9番線全景 |

▲舞木検査場1番線〜9番線全景 |

▲1番線は全長約410mの試運転線 検査明けの100系車両が停車中 |
検査棟には,東側に車両出入庫用の検査ピット,工事修繕場,電機・制動・車体職場,中央には36t天井走行クレーン,10両分の車体置場があります.西側には塗装作業場,台車・電動機職場があります.
検査能力は最大500両/年で,実績値は300両〜400両/年です.

▲3番線・4番線(東側) 入出場検査ピット |

▲3番線(西側) 塗装作業場の一部 |

▲台車作業場 |

▲台車作業場 |

▲台車作業場 |

▲台車枠作業場 |

▲主電動機(回転機)作業場 |

▲検車棟中央の車体置場 |
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その他画像集 |
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舞木検査場での定期検査完了時には,名鉄名古屋本線での試運転が行われます.
地下鉄7000形車両も同様です.
(回送:舞木〜本宿/試運転:豊明〜知立〜東岡崎〜本宿)

▲名鉄本線にて検査明け試運転を実施 (画像提供:@turumaisenn_さま) |

▲試運転の折り返し駅=豊明駅にて名鉄車両と並ぶ |
地下鉄7000形が舞木検査場に検査入出場する際は,常駐先である犬山検査場から名鉄名古屋本線・犬山線を経由して回送されます.

▲名鉄本線を自走回送する(名鉄栄生駅) (画像提供:@turumaisenn_さま) |
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舞木検査場内には,名古屋鉄道の歴史的車両が静態保存されています.
パノラマカー7000系(7001号車+7002号車)
戦前の特急電車3400系(3401号車)
名鉄初の冷房車5500系(5517号車)※先頭部分のみ
パノラマDX8800系(8803号車)※先頭部分のみ
磁気浮上式HSST-100S型
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