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 地下鉄駅のサインシステムについて紹介します.

 地下鉄の
 サインシステム概要
サインシステムの歴史
サインの種類
サインのルール(書体,記号,色彩)





 乗車系情報 屋外(地下鉄標)
駅構内・誘導サイン
駅構内・位置サイン
駅構内・案内サイン
 降車系情報 駅構内・誘導サイン
駅構内・位置サイン
 一般情報 駅構内
過去のサイン実例 昭和時代のサイン

 

地下鉄のサインシステム概要

 地下鉄駅のサインは,案内標示などの書体やデザイン,掲出位置の仕様などをマニュアル化した「サインマニュアル」に基づき整備されています.
 当項では,サインマニュアルが制定された昭和63年度以降の動きをまとめます.

 サインシステム・サインマニュアルの歴史

 ▼昭和63年度版・平成5年度版

 平成元年度(1989年度)の桜通線開業にあたり,交差乗換駅が増えて複雑なサイン形態になることが予想されたため,昭和63年度(1988年度)に「名古屋市交通局旅客サインマニュアル」が策定され,以降,これに基づきサイン整備が行われてきました.
 新駅以外にも,EV工事や改修工事に合わせ,古い基準で設置されたサインの更新も順次行われてきました.

 昭和63年策定サインマニュアルは,平成元年開催の世界デザイン博覧会の影響もあり,黒をベースとした優れたデザインで,(基本的な考え方・ベースデザインは)平成28年まで長きに渡り活用されてきました.

 平成5年度には,事業別に「名古屋市交通局旅客サインマニュアル(高速度鉄道編)」「名古屋市交通局旅客サインマニュアル(バス編)」が策定されました.

 

 ▼平成14年度版

 サインマニュアルは,社会情勢や国の基準改訂に合わせ,コンセプトや基本デザインを残しながら,必要に応じて増補・改訂などマイナーチェンジされてきました.
 平成14年度(2002年度)には,平成13年8月に国土交通省が定めた「公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン」に従い,高速度鉄道編とバス編を統合した「名古屋市交通局旅客サインマニュアル(平成14年度改訂版)」が策定されました.

 平成22年以降は,桜通線新駅をはじめに,サインの非内照化が精力的に進められました.

 【増補・改訂の例】
  平成13年頃 矢印や路線表記(三→Ω)、駅出入口標識(黒→青)のデザイン変更
  平成14年頃 「名古屋市交通局旅客サインマニュアル」再策定
  平成16年〜 名城線環状化に併せて駅のナンバリング増補
  平成19年〜 駅構内図の立体化
  平成22年〜 非内照化対応(運賃表)
  平成23年〜 非内照化対応(駅名標)

 

 ▼平成28年度版

 その後,少子高齢化などによる利用者ニーズの変化や東京オリンピック・パラリンピック開催やリニア中央新幹線開業に向けた外国人を含めた観光客の受け入れ環境整備,地下鉄駅の出入口・エレベーター案内,複雑な駅構内における乗換案内の分かりにくさなど,抜本的な見直しが必要な状況にありました.

 そこで平成27年度には「サインあり方検討業務委託」が,平成28年度には「サインマニュアル見直し検討業務委託」が行われ,平成28年度(2016年度)末に「名古屋市交通局旅客サインマニュアル(平成28年度改訂版)」が策定されました.

 

 この新たなサインマニュアルに基づき,乗車人員の多い駅を先行整備していくこととなりました.
 平成29年度は,4月に開業した名古屋駅バスターミナルにおいて,新デザインの路線図が掲出されました.
 地下鉄駅では平成29〜30年度に栄駅,令和元年度に伏見駅,令和元〜2年度に金山駅の案内サインのリニューアル整備が行われました.
 以降は,案内サインのみを対象に一斉更新するのではなく,他の工事(駅リニューアル,施設改良)のタミングに合わせて,順次案内サインもリニューアル整備を進める方針となっています.
 このため,名古屋の地下鉄駅では,当面は3世代の基準に基づく(デザインバラバラの)案内サインが掲出され続けます.

 

 

 サインの種類

 サインの種類は,情報・機能・表示器・設置方法によって分類されます.

区分 種類
情報の種類 乗車系情報,降車系情報,一般情報
機能 誘導サイン,位置サイン,案内サイン,規制サイン
表示器 内照式,パネル式
設置方法 吊下型,壁付型,突出型,自立型

 

 

 サインのルール(表現要素)

 ▼書体

 日本語書体は,平成14年度版,平成28年度版ともに新ゴが採用されています.

 厳密には2種類の新ゴが使い分けられており,基本となる書体は,力強く見える新ゴDB(A-OTF 新ゴProDB em+50)で,白背景色や黄背景色のサイン全般に使用されます.
 ただし,詳細な図表や文章など文字の多いサインや暗色背景色の場合は見難くなるため,この場合は細い字体の新ゴM(A-OTF 新ゴProM em+50)が使用されます.

 英文(アルファベット)と数字は,平成14年度版はヘルベチカでしたが,平成28年度版ではミリアド・セミボールド(Myriad Pro Semibold em0)に変わりました.
 ただし市バスのりば番号のみ,クーリエ・ボールド(Courier bold)が使用されます.

 英語以外の外国語案内は,平成14年度版は中国語(簡体),韓国語,ポルトガル語が使用されていましたが,平成28年度版ではポルトガル語が抜け,中国語(繁体)が加わりました.

言語 H14フォント H28フォント
日本語 新ゴ 新ゴM,新ゴDB
英語・数字 Helvetica Myriad
中国語(簡体) Noto Sans CJK SC Bold
中国語(繁体)   Noto Sans CJK TC Bold
韓国語 Noto Sans CJK KR Bold

 

 

 ▼シンボル記号

 令和4年に交通局ロゴマークが制定されましたが,市バス事業・地下鉄事業は,それぞれ独自のロゴマークが制定されており,バス停留所や地下鉄駅・車両に使用されています.

 

 

 ▼路線シンボル(路線マーク)

 地下鉄各路線を示す路線シンボル(路線マーク)は,昭和63年度版では横線5本でした.
 平成13年度頃に地下鉄ロゴマークを色分けしたものに変更されました.
 平成28年度版では,下部を切り欠いて路線記号を大きく表示した新デザインになりました.

 

 

 ▼色彩(路線カラー)

 地下鉄の路線カラーは,開業時は明確な定めはありませんでしたが,昭和63年度版サインマニュアルにて「東山線:黄色,名城線・名港線:藤色,鶴舞線:青色」と初めて明記され,DICカラー・プロセスカラーも規定されました.
 平成14年度版では,上飯田線を追加するとともに,名城線カラーが改訂されました.
 平成28年度版では,サインに表示する際の背景色(白または黒)との明度差,バリアフリーの観点からの各路線間の色差などを考慮した改訂が行われています.

 

 

 ▼色彩(背景色と文字色)

 昭和63年度版サインマニュアルでは,サインの種類や表示器に関わらず,暗色背景で統一されていました.
 降車系情報のみ,黄色文字で区別していました.

 しかしながら自然光のある地上で暗色背景は目立ちにくく,平成14年度版では地上設置の地下鉄標は青色背景に変更されました.

 色彩の考え方が大きく変更されたのは平成28年度版サインマニュアルです.
 地上設置の地下鉄標は青色から変わりありませんが,駅構内設置サインは情報の種類(乗車系情報・降車系情報・一般情報)で分類されました.
 また乗車系情報は,内照式とパネル式(非内照式)で使い分けがされました.

 乗車系情報のうち内照式サインでは,従来通り暗色背景(G_N35:K85)に白文字(K0)が使用されます.
 乗車系情報のうちパネル式(非内照式)サインと一般案内系情報は,白背景(C0,M0,Y0,K0)に黒文字(K100)です.
 降車系情報は,内照式とパネル式(非内照式)共通で,従来の暗色背景から黄色背景(DIC166)に黒文字(K100)です.

 

 

 

サインの実例/乗車系情報

 地下鉄駅のサインのうち,乗車系情報サインです.

 屋外(地下鉄標)

 乗車系情報のうち,主に屋外に整備されるサインです.
 地下鉄駅出入口に誘導する「地下鉄誘導標」,駅出入口の位置を示す「地下鉄標」「駅案内標」があります.
 誘導サイン・位置サイン共有で,昭和63年度版準拠は暗色背景,平成14年度版からは青背景が使用されます.
 ピクトグラムは,鉄道ピクトと名古屋市営地下鉄ロゴマークの両方が掲出されます.


▲出入口誘導サイン「地下鉄誘導標」
 S63準拠は暗色背景
 


▲出入口位置サイン「駅案内標」「地下鉄標」
 S63準拠は暗色背景
 


▲出入口位置サイン「駅案内標」
 S63準拠は暗色背景


▲出入口位置サイン「駅案内標」
 H14準拠は青色背景

 

 

 駅構内・誘導サイン

 乗車系情報のうち誘導サインについては,従来は暗色背景で統一されていました.
 平成28年度版からは,原則,内照式は従来通り暗色背景,パネル式は白背景のように使い分けされています.

 番線方面標?,出入口案内図,のりば誘導標,バリアフリールート案内.

 

 

 駅構内・位置サイン

 乗車系情報のうち位置サインについては,従来は暗色背景でした.
 平成28年度版からは,原則,白背景となっています.

 出入口見付標,きっぷうりば位置標,乗車位置標.

 番線方面標.

 

 

 駅構内・案内サイン

 案内サインについては,原則,白背景です.

 駅構内案内図,全線案内図,停車駅案内図,路線図式料金表,名鉄連絡料金表,時刻表.

 

 平成29年8月竣工の地下鉄鶴舞線N3000形N3108編成から,車内路線図が新デザインのものが掲出されています.


▲車内路線図
 

 

 

サインの実例/降車系情報

 地下鉄駅のサインのうち,降車系情報サインです.

 駅構内・誘導サイン

 降車系情報のうち誘導サインについては,従来は暗色背景に黄色文字で統一されていました.
 平成28年度版からは,原則,黄色背景に黒色文字に変更されています.

 出口誘導標,出口案内図,駅施設誘導標.

 

 

 駅構内・位置サイン

 降車系情報のうち位置サインについては,従来は暗色背景でした.
 平成28年度版からは,原則,白背景となっています.

 駅名標は,主に側壁用,ホーム用,ホーム柵用があります.

 駅名標(側壁用)は,昭和63年度のマニュアル制定後も,駅ナンバリング導入や非内照化など,随時デザイン変更が行われてきました.


▲H23年以前の駅名標(内照式)

▲H23年頃に非内照化された駅名標

▲H28準拠の駅名標(側壁用)

▲H28準拠の駅名標(側壁用/横長ver)

 駅名標(ホーム用,ホーム柵用)です.

 その他降車系位置サイン・・・精算機位置標

 

 

 

サインの実例/一般情報

 地下鉄駅のサインのうち,乗車系・降車系以外の一般情報サインです.

 駅構内

 一般情報系サインについては,原則,白背景です.

 駅長室案内標,エスカレーター案内標,エレベーター案内標,駅施設誘導標,WC入口標,禁止事項案内標,注意・禁止標,緊急案内標,避難経路図.

 

 

 

 


▲駅名標その3(非内照)

▲ホーム壁面 路線案内

 

 

 

過去のサイン実例/昭和時代のサイン

 昭和63年のサインマニュアル制定前に整備されたサインのうち,現在も残っているもの,近年まで残っていたものを紹介します.


▲地下鉄駅出入口

▲地下鉄駅出入口


▲地下鉄駅出入口


▲のりば案内


▲のりば案内


▲のりば案内


▲番線方面標(パネル)


▲番線方面標(内照式)


▲駅名標
 

 

 

その他の画像

 その他サインの画像です.

 イレギュラーなデザイン・組み合わせ

 サインマニュアルに準拠しないイレギュラーなサインを紹介します.


▲H14準拠の黒背景と路線ロゴに,昭和テイストな丸ゴシックの組合せ
 下段は100%昭和テイストの白背景に赤丸矢印の組合せ

▲S63準拠サインだが白背景
 +やっつけ修正(藤"が"丘)

 

 

 市バスのサイン

 市バス関係のサインも同時に改訂され,平成29年以降,徐々に整備が進められています.

 市バス路線図は,従前の地図ベースに全路線が掲載されたものから,当該路線の停留所のみを大きく表示(英字入り)したものになりました.
 バスのりば番号の数字のみ,フォント「Courier」が採用されています.


▲新しいバス路線図(一部拡大)

▲バス停番号表記とバス路線図


▲上家ののりば番号と,C-758ロゴと停留所番号
 

 

 

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