地下鉄駅名称の変更について,これまでの歴史と計画をまとめます.
これまでに行われた駅名称の変更 |
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昭和32年(1957年)の地下鉄開業後,駅名称変更が行われたのは計3回,8駅あります.
昭和41年(1966年) 栄駅・伏見駅 |
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昭和41年3月の町名変更に合わせ,同年6月1日に地下鉄駅名称の変更が行われました. (※)当時,路線愛称はありません.
旧駅名称 |
新駅名称 |
路線(※) |
栄町 |
栄 |
1号線,2号線 |
伏見町 |
伏見 |
1号線 |

▲変更直後の駅名標と開業時の栄町駅 (画像:交通局発行の記念誌より) |
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平成16年(2004年) 藤が丘駅・瑞穂運動場西駅 |
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平成16年10月6日,地下鉄名城線名古屋大学〜新瑞橋間が開通し,新たに瑞穂運動場東駅が新設されました.
これに伴い令和元年開業の桜通線瑞穂運動場駅が,瑞穂運動場西駅に変更されました.
同時に,長らく町名と駅名称の表記が不一致だった藤ヶ丘駅が,町名に合わせて藤が丘駅に変更されました.
地下鉄藤ヶ丘工場の名称も,藤が丘工場に変更されました.
旧駅名称 |
新駅名称 |
路線 |
藤ヶ丘 |
藤が丘 |
東山線 |
瑞穂運動場 |
瑞穂運動場西 |
桜通線 |

▲駅名称の変更によるきっぷ券面の変化 瑞穂運動場西駅の例 |

▲駅名称変更前の料金表 |
令和5年(2023年) 4駅 |
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令和5年1月4日,中村区役所が,太閤通駅周辺から本陣駅周辺に移転しました.
これに合わせて,地下鉄4駅の駅名称が変更されました.
中村区役所駅は,当初の駅名称の由来となった中村区役所の移転に伴い,駅の所在地を表示するのにふさわしい代表的な町名である太閤通駅に変更されました.
なお,中村区役所は本陣駅付近に移転しましたが,本陣駅の駅名称変更はせず,副駅名称での対応となりました.
同時に,市を代表する観光施設への案内効果を高めるため,市役所駅が名古屋城駅に,伝馬町駅が熱田神宮伝馬町駅に変更されました.
これに伴い神宮西駅が熱田神宮西駅に変更されました.
旧駅名称 |
新駅名称 |
路線 |
中村区役所 |
太閤通 |
桜通線 |
市役所 |
名古屋城 |
名城線 |
伝馬町 |
熱田神宮伝馬町 |
名城線 |
神宮西 |
熱田神宮西 |
名城線 |
令和5年(2023年)1月4日の駅名称の変更に伴う,駅名標など新旧サインを紹介します.
旧駅名称 → |
新駅名称 |

▲中村区役所駅 |

▲太閤通駅 |

▲市役所駅 |

▲名古屋城駅 |

▲伝馬町駅 |

▲熱田神宮伝馬町駅 |

▲神宮西駅 |

▲熱田神宮西駅 |

▲旧・車内掲出路線図(全線) |

▲新・車内掲出路線図(全線) ※新デザインはH29年以降の新車にて採用済み |

▲旧・車内掲出路線図(桜通線) |

▲新・車内掲出路線図(桜通線) |

▲旧・車内掲出路線図(名城線) |

▲新・車内掲出路線図(名城線) |
名古屋を代表する観光施設である「名古屋城」の最寄駅は市役所駅ですが,隣駅に名城公園駅があるため,不慣れな観光客が市役所駅と間違えて名城公園駅に行ってしまうことがあり,市役所駅を名古屋城駅に改称する案は,以前から挙がっていました.
しかしながら,サイン改修やシステム改修に約3億6000万円必要なことから,交通局は慎重な立場でした.
しかし令和4年度に中村区役所駅最寄りの中村区役所が,本陣駅付近に移転することが決まったため,中村区役所駅と本陣駅に加え,駅名称変更要望のある市役所駅など4駅も合わせ,本格的な議論が令和元年に始まりました.
検討の経緯は次表リンク先のニュースページをご覧ください.
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地下鉄駅名称 懇談会 |
第1回 |
市民意見募集 |
第3回
意見募集後 |
第4回
住民意見反映 |
第5回
最終案 |
審議対象駅 |
R1/8/20 |
R2/2/15 |
R2/5/29 |
R2/8/28 |
R3/1/7 |
中村区役所 |
<検討> |
<意見募集> |
太閤通 |
太閤通 |
太閤通 |
市役所 |
<検討> |
<意見募集> |
名古屋城 |
名古屋城 |
名古屋城 |
伝馬町 |
<検討> |
<意見募集> |
(見送り) |
熱田神宮伝馬町 |
熱田神宮伝馬町 |
神宮西 |
- |
- |
- |
熱田神宮西 |
熱田神宮西 |
本陣 |
<検討> |
<意見募集> |
(見送り) |
(見送り) |
(見送り) |
浅間町 |
<検討> |
(見送り) |
- |
- |
- |
桜山 |
<検討> |
(見送り) |
- |
- |
- |
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参考資料 |
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駅名称の変更に関するそのほか画像,参考資料です.
駅名称の変更に伴う作業は,当該駅のみならず,全ての地下鉄駅や連絡運輸を行う他鉄道会社にも及ぶ,大掛かりなものとなります.
その準備は2年前から始まり,駅での切替作業も数ヶ月前から少しずつ行われます.
当ページでは,令和5年1月の駅名称変更作業の一部を紹介します.

▲駅掲出ポスター(B1サイズ) |

▲駅・車内掲出ポスター(B3サイズ) |

▲普通券料金表 張替作業日から改正日までは紙貼りで対応 |

▲新しい駅名標 張替作業日から改正日まではシール貼りで対応 |

▲新しい路線図(ホーム柵掲出) 張替作業日から改正日まではシール貼りで対応 |

▲新しい路線図(ホーム壁面掲出) 改正日前より掲出済み/注意書きシールで対応 |
令和3年(2021年)1月に,ナゴヤドームの命名権販売により,施設名称が「バンテリンドーム ナゴヤ」になりました.
最寄り駅は地下鉄名城線のナゴヤドーム前矢田駅ですが,駅名称変更はありません.
近年では交通系ICカードが全国相互利用できることもあり,駅名称変更は一事業者でとどまる話ではありません.
(市役所内での検討期間の後,)手続きに約2年,システム改修に約3億6000万円が必要となることから,簡単に変更できるものではありません.
令和3年3月の市議会において,自民党より地下鉄駅名称についても命名権を販売するよう提案があり,交通局は検討すると答弁しました.
駅名称は公共性が高いことから,これまでは,前述の通り懇談会において2か年に渡る検討が行われてきました.
果たして駅名称は商売道具として扱ってよいものなのでしょうか.
(広告媒体として,駅名標の下部に掲出する副駅名標広告枠はあります.)
地下鉄新線計画時の仮駅名称と,開業時の駅名称が異なる駅の一覧です.
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東山線 |
鳥居通→中村日赤,則武→亀島,東山→東山公園,西一社→一社,藤森南→本郷,藤森東→藤ヶ丘 |
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名城線・名港線 |
市役所前→市役所,山下通→瑞穂運動場東,清水ヶ岡→総合リハビリセンター,千種台→自由ヶ丘,矢田→ナゴヤドーム前矢田 |
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鶴舞線 |
庄内公園→庄内緑地公園,西大須→大須観音,山中→川名,杁中→いりなか,植田西→塩釜口,植田南→植田,平針原→原 |
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桜通線 |
泥江→国際センター,東桜→久屋大通 |
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