ツーステップバス／〜平成8年式／全車両引退済み

概 説

　専用車両が専用レーンを走る「基幹２号系統」は市バスのフラッグシップ路線であり，車両更新ペースを早めるなど，新しい車両が優先的に投入されることがありました．
　交通局の標準使用年数(12年)よりも早く基幹バス運用から引退した車両は，青白塗装化など一般系統用車両として改造され（通称リフレッシュ改造），車齢12年まで一般系統で運用されました．
　車両カラーリングは一般系統用ツーステップ車両と同じでも，方向幕回りが白色だったり，車内内装に至っては"基幹バスそのまま"であるなど特徴的な車両群でした．

　このようなリフレッシュ改造もツーステップ車末期の頃には行われなくなり，局番「RH」と名乗る車両は平成8年式車両を最後に，平成20年春に消滅しました．

車両ラインアップ

　日野製のリフレッシュ車両は，すべて基幹２系統で使用されていた車両です．その特徴として，外観上は方向幕周りの白塗装，中扉横に設置された側面方向幕が挙げられます．
　内装は基幹バス時代そのままの雰囲気で，オリジナルモケットの座席や車内ブレーキ標示灯が残っていました．
　当ページでは，初代基幹バスである昭和60年式車両から全車種をご紹介します．
　

	昭和60年4月式　　P-HU225AA　　8両　　×廃車

　日野自動車製　　日野車体工業架装「ブルーリボン」ツーステップバス
　　　　　　　　　　機関：ER200　　軸距5,200mm　　・MT車

　基幹2系統開業時に準備された日野ブルーリボン17両のうち，KH1〜KH8の8両が平成3年秋に一般車改造(RH化)されました．
　局番はRH1〜RH8で，引き続き猪高営業所に配置されました．

　平成3年秋は一般系統車両の仕様見直し（グレードアップ）によりエアサスやハイバックシートの採用などが行われましたが，基幹専用車はこれらを当初から備えており，一般系統車には無いシャンデリア照明や荷物棚を備えるなど，経年車でも一般系統新車と見劣りしない車内設備となっていました．

　平成8年3月に全車廃車となりましたが，KH3号車のみ研修車８号車に再改造され平成15年頃まで活躍しました．

	昭和61年9月式　　P-HU235BA改　　2両　　×廃車

　日野自動車製　　日野車体工業架装「ブルーリボン」ツーステップバス
　　　　　　　　　　機関：M10U　　軸距5,200mm　　・MT車

　昭和61年9月式の基幹2系統専用車2両(KH19〜KH20)は，平成5年3月に一般車改造(RH化)されました．
　局番はRH19〜RH20で，引き続き猪高営業所に配置されました．

　2両とも一般系統車としての在籍期間は短く，RH19号車は平成9年に研修車9号に再改造され平成15年まで活躍しました．RH20号車は平成8年夏に再び基幹バスに復帰し，平成11年に基幹バスとして引退するという，共に数奇な車歴をたどりました．

	平成元年7月式　　P-HU235BA改　　1両　　×廃車

　日野自動車製　　日野車体工業架装「ブルーリボン」ツーステップバス
　　　　　　　　　　機関：M10U　　軸距5,200mm　　・MT車

　平成元年7月に1両のみ増備されたKH21は，平成8年3月に一般車改造(RH化)されました．
　局番はRH21で，引き続き猪高営業所に配置され，平成12年3月まで在籍しました．

	平成3年9月式　　U-HU2MMAA　　5両　　×廃車

　日野自動車製　　日野車体工業架装「ブルーリボン」ツーステップバス
　　　　　　　　　　機関：M10U　　軸距5,200mm　　座席定員：28人　　・MT車

　平成3年9月に導入された基幹2系統専用車8両(KH22〜KH29)のうち，KH25〜KH29の5両が平成11年3月に一般車改造(RH化)されました．局番はRH25〜RH29で，引き続き猪高営業所に配置されました．

　当年式より一般系統車両においてもエアサスやハイバックシートの採用などグレードアップが図られるとともに，基幹専用車の仕様見直しが行われ，一般車と元基幹車の違いが少なくなりました．
　元基幹専用車も一般車と同じように，エアサス，銀色サッシのメトロ窓，LED式車内案内表示器，ハイバックシートを備えています．一方，方向幕回りの白地，中扉4枚折戸，中扉横の側面方向幕，オレンジ色に縦ストライプの座席モケットや荷物棚，車内ストップランプなど基幹バス仕様はそのまま継承されています．
　テールランプは腰部３連型．冷房装置は屋根上設置型でデンソー製を搭載しています．

　同年式5両のうち，2両(RH25〜RH26)は平成12年3月に貸切兼用車に再改造(C化)されました．
　3両(RH27〜RH29)は平成15年3月に廃車となっています．

▲RH27　（東山公園）

▲RH28　（星ヶ丘BT）

	平成5年3月式　　U-HU2MMAA　　2両　　×廃車

　日野自動車製　　日野車体工業架装「ブルーリボン」ツーステップバス
　　　　　　　　　　機関：M10U　　軸距5,200mm　　座席定員：28人　　・MT車

　平成5年3月に導入された基幹2系統専用車2両(KH30〜KH31)は，平成12年3月に一般車改造(RH化)されました．
　局番はRH30〜RH31で，引き続き猪高営業所に配置されました．

　前中４枚折戸のメトロ窓で，冷房ユニットは屋根上設置型，ブレーキランプは腰部３連形です．
　平成3年式と比較すると車両前面にある通気口が拡大しています．

　2両とも平成15年11月〜12月に廃車となりました．

▲RH30　（星ヶ丘BT）

▲RH30　リアビュー

	平成8年2月式　　KC-HU2MMCA　　2両　　×廃車

　日野自動車製　　日野車体工業架装「ブルーリボン」ツーステップバス
　　　　　　　　　　機関：M10U　　軸距5,200mm　　座席定員：28人　　・MT車

　平成8年2月に導入された基幹2系統専用車11両(KH32〜KH39，KH50〜KH52)のうち，基幹2系統専用車両の減車措置に伴い2両(KH32〜KH33)が平成15年12月に一般車改造(RH化)されました．
　局番はRH32〜RH33で，改造後は中川営業所に配置されました．RH33は平成16年4月に猪高営業所に戻っています．

　平成6年排出ガス規制に適合し型式名がＫＣ−になりました．
　車両前面はフォグランプの形状が○型から□型になり，ヘッドライトは角目4灯になりました．テールランプも腰部＋裾部上下２段型に変更となっています．
　前中４枚折戸のメトロ窓で，冷房ユニットは屋根上設置型，ブレーキランプは腰部＋裾部設置形です．
　同年式の基幹専用車9両と共に，平成20年春までに廃車となっています．これが最後のＲＨ車となりました．

▲RH32　（中川営業所）

▲RH33　（星ヶ丘）

車両リスト

	日野製「基幹転用車」一覧表

　局番「ＲＨ」を名乗る車両の一覧表です．

	基幹２号系統専用車「日野自動車」車両の変遷

　RH車の種車であるKH車(日野製基幹専用車)の導入時期，転用改造時期，廃車時期をまとめた一覧表です．
　PDFファイルで公開しています．

　　基幹２号系統専用車「日野自動車」車両の変遷　一覧表 (PDFファイル)

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