ノンステップバス/平成9年〜21年式/73両保有/10営業所配属
概 説 |
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平成9年に,他メーカーに先駆けて導入されたノンステップバスが三菱ふそう「エアロスター」でした.平成10年と平成12年にも,合計で9両の初期モデル車両が導入されています.
しかし,その後しばらくは,リコール隠しによる入札停止や小型車・中型車の導入が続き,ふそう大型車の導入はなく,市バス大型車における勢力を徐々に減らしてゆきました.
最近では,平成18年にCNG車15両を落札.さらに平成21年には一挙に73両を落札し,日野・いすゞ陣営には及ばないものの,日産ディーゼルを抜かし,再び第3位の勢力となっています.
車両ラインアップ |
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平成9年に先行導入された3両は,市交アイデンティティを受け継ぐ3扉車として製作されました.しかし座席数が少なくなることなどから,その後追加導入された6両は標準的な2扉車となっています.
平成18年以降に導入された車両は別ページ NF(H18年式〜現在)をご覧ください.
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平成9年2月式 KC-MP747M改 3両 ×廃車 |
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三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ノーステップバス
機関:6D24 排気量:11,940cc 軸距5,300mm
座席定員:24人 ・MT車
平成9年に三菱ふそうが国産初の本格的なノンステップバス(ふそうはノーステップバスと呼称)を発売したのに合わせ,交通局にとって初となるノンステップ車を2月に3両を導入しました.局番はNF1〜NF3で,初期の頃は那古野営業所に所属し50号系統(現:栄18)で活躍しました.
平成21年から平成22年にかけて廃車となっています.
車体は二代目エアロスターMP717系の車体をそのまま継承しており,角張った車体形状やセーフティーウィンドウはそのままです.エンジンも引き続き6D24型(標準出力240ps/2200rpm)が採用されました.
ノンステップバスには珍しく,市バスの伝統を受け継ぐ3扉仕様で,グライドスライドドア(前中は2枚扉,後は1枚扉)となっています.中扉には電動式車いすスロープが設置されています.
銀色サッシの逆T型窓で,テールランプは腰部+裾部の4カ所設置,冷房装置はパッケージタイプの三菱重工業製です.
登場後の改造内容として,一部車両のみタイヤホイール色が平成20年に車体色からシルバー色に変更されました.

▲NF3 (平成9年式)3扉車 |

▲NF2 車体右側より |

▲NF2 車体後部 |
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車内は,エンジンをオフセット配置することでスペースを確保し,前扉から後扉までノンステップエリアが続くフルフラットの床となっています.
一方で,後輪タイヤハウス上に向かい合わせ座席があるなど,室内レイアウトは苦しく,座席定員は少なめです.
前扉〜中扉間は両側に横向き座席を配置し,進行方向右側を跳ね上げ式とすることで,車いすスペース2人分を確保しています.
運転台はふそう車らしい丸みを帯びたブラウンのパネルが特徴です.
ミッションはFF式5速MTです.

▲NF3 車内の様子 最後尾までノンステエリアを確保 |

▲後扉付近 ボックスシート,最後部3人掛け座席など |

▲運転席の様子 他社はATの中,ふそう車のみ5速MT |
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平成10年3月式 KC-MP747M 2両 ×廃車 |
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三菱ふそう製 三菱バス製造架装「エアロスター」ノーステップバス
機関:6D24 排気量:11,940cc 軸距5,300mm
座席定員:29人 ・MT車 ・ISS装置付き
平成10年3月に2両が追加導入されました.局番はNF4・NF5で鳴尾営業所に配置されました.
平成22年2月に廃車となっています.
車体は一般的な前中扉の2扉仕様となり,改造扱いではなくなりました.
側面窓は逆T型,テールランプは腰部+裾部の4カ所設置.冷房装置はパッケージタイプです.
この車両よりアイドリングストップ&スタートシステム(ISS装置)が付いたほか,前面方向幕周りの枠が直線的になりました.
登場後の改造内容として,タイヤホイール色が平成20年より車体色からシルバー色に変更されました.
2扉化にともない車内配置も見直されており,ノンステップエリアは中扉までとなり,以降は段差が発生しています.中扉以降の座席は2人掛け座席×3列配置となりましたが,向かい合わせ座席は残っています.

▲NF5 (平成10年式) |
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平成12年2月式 KC-MP747M 4両 ×廃車 |
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三菱ふそう製 三菱バス製造架装「エアロスター」ノーステップバス
機関:6D24 排気量:11,940cc 軸距5,300mm
座席定員:29人 ・MT車 ・ISS装置付き
平成11年の三菱ふそうノンステップ車の導入はなく,平成12年に4両が導入されました.
局番はNF6〜NF9で,稲西営業所と鳴尾営業所に初期配置されました.
平成24年1〜2月に廃車となっています.
前面方向幕は系統一体型(1本幕)になったほか,後部の乗降中表示器は2行タイプから1行タイプになりました.
また広告枠の位置やサイズが変更になるとともに,車体側面の「アイドリングストップ&スタートシステム」表記位置が車体から側窓部に変更されました.
登場後の改造内容として,タイヤホイール色が平成20年より車体色からシルバー色に変更されました.

▲NF9 (平成12年式) |

▲NF9 後部より |
車内では,音声合成放送装置の機種変更とアイドリングストップ時のBGM放送装置が追加された他は変化ありません.

▲NF6 車内の様子(後方より) |

▲NF6 後部タイヤハウス上のボックスシート |
※平成18年式以降の車両は,別ページ NF(H18年式〜現在)をご覧ください.
車両一覧表 |
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当ページ掲載車両の車両配置表です.
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局番 |
登録番号 |
営業所 |
備 考 |
当初 |
H15.12 |
H16.10 |
H18.12 |
H20.12 |
H22.1 |
H24.1 |
▼平成9年式 KC-MP747M改 |
NF-1 |
7512 |
那古野 |
稲西 |
廃車 |
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NF-2 |
7513 |
那古野 |
御器所 |
大森 |
廃車 |
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NF-3 |
7514 |
那古野 |
稲西 |
大森 |
廃車 |
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▼平成10年式 KC-MP747M |
NF-4 |
7704 |
鳴尾 |
緑 |
廃車 |
→道南バス |
NF-5 |
7705 |
鳴尾 |
緑 |
廃車 |
→北海道中央 |
▼平成12年式 KC-MP747M |
NF-6 |
299 |
稲西 |
廃車 |
→道北バス |
NF-7 |
300 |
稲西 |
廃車 |
→道北バス |
NF-8 |
301 |
稲西 |
廃車 |
→道北バス |
NF-9 |
302 |
鳴尾 |
稲西 |
廃車 |
→道北バス |
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※登録番号は「名古屋22か○○○○」「名古屋200か○○○」
※局番が青字の車両は画像あり(別ウィンドで開く)
画像ファイル |
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「お絵かきバス」など,その他の写真を紹介します.
ラッピング広告バスの画像を紹介します. 那古野営業所や稲西営業所配置車両は「栄」路線を中心に運用されたため,広告車が多数存在しました.

▲NF2 (平成9年式) |

▲NF3 (平成9年式) |

▲NF6 (平成12年式) |

▲NF6 (平成12年式) |
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