ツーステップバス/〜平成8年式/全車両引退済み
概 説 |
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専用塗装車両が専用レーンを走る「基幹系統」は市バスのフラッグシップ路線であり,車両更新ペースを早めるなど,新しい車両が優先的に投入されることがありました.
交通局の標準使用年数(12年)よりも早く基幹バス運用から引退した車両は,青白塗装化など一般系統用車両として改造され(通称リフレッシュ改造),車齢12年まで一般系統で運用されました.
車両カラーリングは一般系統用ツーステップ車両と同じでも,側面方向幕周りが白塗装であったり,車内には基幹バス用モケットの座席や車内ブレーキ標示灯が残っているなど特徴的な車両群でした.
このようなリフレッシュ改造もツーステップ車末期の頃には行われなくなり,局番「RF」と名乗る車両は平成8年式車両が平成18年に改造されたのを最後に,平成20年12月に消滅しました.
車両ラインアップ(元基幹1号系統車両) |
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当ページでは,初代基幹バスである昭和60年式車両から全車種を紹介します.
ふそう製の基幹専用車両は,一般系統と同じ3扉で前乗り後降り方式の元基幹1号系統車両と,2扉で中乗り前降り方式の基幹2号系統車両の2種類があり,リフレッシュ車両もこの2種類に分類することができます.
はじめに,元基幹1号系統車両を紹介します.
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平成5年3月式 U-MP618M改 13両 ×廃車 |
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三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ツーステップバス
機関:6D22 排気量:11,140cc 軸距:5,300mm
座席定員:26人 ・MT車
初代基幹1号系統の車両は一般車へ転用されることなく,二代目車両の置換えまで基幹バスとして走行しました.
一般車転用が行われたのは二代目の車両からで,平成5年3月式の全13両がRF化改造されました.
局番はRF85〜RF97で,平成10年から平成14年にかけて4回に分けて転用されています.
基幹バス専用車両としては初の3扉車で,ハイグレード仕様となった一般車と同じく,エアサスペンション,メトロ窓,LED式車内案内表示器,ハイバックシートを備えています.テールランプは腰部3連型.冷房装置は屋根上設置型で三菱重工業製を搭載しています.
元から前乗り式の3扉車ということもあり,外観上の違いは前面局章の取付位置(一般車よりやや上),側面方向幕と中扉戸袋部周りの白塗装程度です.
車内は基幹バス座席のままで使用されていますが,RF85は一般シートに交換されていました.
平成17年10月までに廃車となっています.
▲RF85 車内座席モケット交換車(外観は同じ) |
▲RF92 (平成5年3月式) |
▲RF85車内 一般車と同じ青色モケットに交換 元基幹バスの証であるストップランプが光る |
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三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ツーステップバス
機関:6D22 排気量:11,140cc 軸距:5,300mm
座席定員:26人 ・MT車
前年式に引き続き,平成6年3月式13両のうち,6両がRF化改造されました.
局番はRF98〜RF103で,平成14年と平成15年に転用されています.
仕様は前年式から変化ありません.
平成17年10月までに廃車となっています.
▲RF99 (平成6年3月式) |
▲RF99 後部より |
▲RF99車内 基幹バスモケットの座席が並ぶ |
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平成8年3月式 KC-MP617M改 2両 ×廃車 |
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三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ツーステップバス
機関:6D24 排気量:11,940cc 軸距:5,300mm
座席定員:26人 ・MT車
KC-規制に該当する基幹1号系統用車両は平成8年式の2両(KF128〜KF129)のみと少なく,共に平成18年春に基幹運用を離脱しています.
離脱後しばらくの間は,塗装塗替えなど大きな改造を加えることなく,基幹バスの表示を消しただけのそのままの塗装で一般系統で運用されていました.
同年秋に「お絵かきバス」になる際に,側面を白塗装すると同時に車体前面や後部を一般車塗装に塗替え,正式に一般系統転用車となりました.局番もRF128と・RF129に改番されています.
平成20年2月に廃車となっています.
テールランプは腰部+裾部上下2段型です.
銀サッシのメトロ窓で,冷房装置は屋根上設置型で三菱重工業製を搭載しています.
▲KF129→RF129 (平成8年3月式) 基幹塗装のまま半年間一般路線で運用された |
▲KF129→RF129 車内の様子 |
車両ラインアップ(元基幹2号系統車両) |
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2扉中乗り仕様が特徴の元基幹2号系統車両を紹介します.
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昭和60年4月式 P-MP618M改 12両 ×廃車 |
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三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ツーステップバス
機関:6D22 軸距5,300mm 座席定員:33人 ・MT車
基幹2号系統専用車は,初代車両より一般車転用が行われています.
開業時に準備された昭和60年式車両も転用されており,全24両のうち12両が平成3年秋に改造されました.局番はRF39〜RF58,RF60〜RF61です.
初代エアロスターの前中2扉仕様です.
一般車と異なり,中扉が4枚折戸となっていることや,中乗りのため側面方向幕が中扉横に設置されていることなど,一目で元基幹2専用車であることが分かります.
車内内装においても,一般系統車両との差別化が行われていた時代の車両であり,一般車にない車内装備品として,専用座席モケットの採用,標準尺の車体,セパレートのハイバックシート,エアサス,側窓サイズの大型方向幕,シャンデリア照明,引違式メトロ窓などがあります.
全車,平成9年3月に廃車となりました.
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昭和61年9月式 P-MP618M改 2両 ×廃車 |
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三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ツーステップバス
機関:6D22 軸距5,300mm 座席定員:33人 ・MT車
開業1年半後に増備された2両で,平成5年に転用改造されました.局番はRF67〜RF68です.
平成9年3月に廃車となっています.
中扉横の側面方向幕が小型化されました.
三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ツーステップバス
機関:6D22 軸距5,300mm 座席定員:33人 ・MT車
平成元年に増備された2両で,平成8年に転用改造されました.局番はRF69〜RF70です.
平成12年3月に廃車となっています.
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平成3年9月式 U-MP618M改 10両 ×廃車 |
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三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ツーステップバス
機関:6D22 軸距:5,300mm 座席定員:27人 ・MT車
初代基幹2専用車の一般車転用の代替として,平成3年式に12両が購入されました.
基幹バスとして8年使用された後,平成11年に2両が貸切兼用車に,10両が一般車に転用改造されています.転用車の局番はRF73〜RF82です.
当年式より一般系統車両においてもエアサスやハイバックシートなどを採用するとともに,基幹専用車の仕様見直しが行われた結果,一般車と基幹車の違いが少なくなりました.
一般車との違いとして,外観では2扉仕様で中4枚折戸になっていること,元中乗り対応のため方向幕が中扉横に設置されていること,側面方向幕表示器周りが白いことが挙げられます.
車内仕様では,2人掛け座席が多く座席定員が多い点や専用座席モケット,車内ストップランプ設置などが挙げられます(荷物棚は転用改造の際に撤去).
エアサス,銀色サッシのメトロ窓,LED式車内案内表示器,ハイバックシートなどは一般車と同じです.
テールランプは腰部3連型.冷房装置は屋根上設置型で三菱重工業製を搭載しています.
平成12年3月にRF80〜RF81の2両が貸切兼用車改造(C化)され,残る8両は平成15年3月に廃車になりました.
▲RF75 (平成3年9月式) |
▲RF82 |
三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ツーステップバス
機関:6D22 軸距:5,300mm 座席定員:27人 ・MT車
平成3年式に続き,平成5年式の2両も基幹バスで7年活躍の後,一般車に転用改造されました.局番はRF83〜RF84です.
外観,内装ともに平成3年式と大きな違いはありません.
平成15年12月に廃車されました.
▲RF83 (平成5年3月式) |
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平成8年2月式 KC-MP617M改 4両 ×廃車 |
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三菱ふそう製 三菱自動車工業架装「エアロスター」ツーステップバス
機関:6D24 軸距:5,300mm 座席定員:27人 ・MT車
初代車両更新のため,平成8年に一挙17両の基幹2専用車が導入されました.
このうち10両が引退まで基幹バスとして活躍し,3両(KF111,KF112,KF115)は平成15年12月に研修車に転用,残る4両(KF117,KF119,KF120,KF125)が一般車改造(RF化)されました.
局番はRF117,RF119,RF120,RF125で,RF125のみ平成20年12月廃車,他3両は平成19年12月に廃車となっています.
平成6年排出ガス規制に適合(KC-)し,エンジンが6D24型になりました.
テールランプが腰部+裾部上下2段型になった他は,従来車と大きな違いはありません.
▲RF119 (平成8年2月式) |
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車両リスト |
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局番「RF」を名乗る車両の一覧表です.
[系統]1…元基幹1号系統車両 2…元基幹2号系統車両
基幹車から貸切車や研修車に直接改造された車両は含みません.
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局番 |
系統 |
車台形式 |
購入年式 |
転用改造 |
廃車等 |
備考- |
KF-39→RF-39 |
2 |
P-MP618M改 |
S60.4 |
H3.9 |
H9.3 |
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KF-50→RF-50 |
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KF-51→RF-51 |
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KF-52→RF-52 |
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KF-53→RF-53 |
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KF-54→RF-54 |
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KF-55→RF-55 |
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KF-56→RF-56 |
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KF-57→RF-57 |
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KF-58→RF-58 |
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KF-60→RF-60 |
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KF-61→RF-61 |
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局番 |
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車台形式 |
購入年式 |
転用改造 |
廃車等 |
備考- |
KF-67→RF-67 |
2 |
P-MP618M改 |
S61.9 |
H5.3 |
H9.3 |
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KF-68→RF-68 |
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KF-69→RF-69 |
2 |
P-MP618M改 |
H1.7 |
H8.3 |
H12.3 |
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KF-70→RF-70 |
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局番 |
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車台形式 |
購入年式 |
転用改造 |
廃車等 |
備考- |
KF-73→RF-73 |
2 |
U-MP618M改 |
H3.9 |
H11.3 |
H15.3 |
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KF-74→RF-74 |
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KF-75→RF-75 |
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KF-76→RF-76 |
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KF-77→RF-77 |
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KF-78→RF-78 |
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KF-79→RF-79 |
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KF-80→RF-80 |
H16.12 |
→C10転用 |
KF-81→RF-81 |
→C13転用 |
KF-82→RF-82 |
H15.3 |
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局番 |
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車台形式 |
購入年式 |
転用改造 |
廃車等 |
備考- |
KF-83→RF-83 |
2 |
U-MP618M改 |
H5.3 |
H12.3 |
H15.12 |
|
KF-84→RF-84 |
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局番 |
|
車台形式 |
購入年式 |
転用改造 |
廃車等 |
備考- |
KF-85→RF-85 |
1 |
U-MP618M改 |
H5.3 |
H10.5 |
H15.12 |
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KF-86→RF-86 |
H11.3 |
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KF-87→RF-87 |
H13.3 |
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KF-88→RF-88 |
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KF-89→RF-89 |
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KF-90→RF-90 |
|
KF-91→RF-91 |
H14.3 |
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KF-92→RF-92 |
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KF-93→RF-93 |
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KF-94→RF-94 |
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KF-95→RF-95 |
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KF-96→RF-96 |
H17.10 |
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KF-97→RF-97 |
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局番 |
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車台形式 |
購入年式 |
転用改造 |
廃車等 |
備考- |
KF-98→RF-98 |
1 |
U-MP618M改 |
H6.3 |
H14.3 |
H17.10 |
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KF-99→RF-99 |
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KF-100→RF-100 |
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KF-101→RF-101 |
H15.12 |
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KF-102→RF-102 |
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KF-103→RF-103 |
|
局番 |
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車台形式 |
購入年式 |
転用改造 |
廃車等 |
備考- |
KF-117→RF-117 |
2 |
KC-MP617M改 |
H8.3 |
H15.12 |
H19.12 |
|
KF-119→RF-119 |
|
KF-120→RF-120 |
|
KF-125→RF-125 |
H20.12 |
|
局番 |
|
車台形式 |
購入年式 |
転用改造 |
廃車等 |
備考- |
KF-128→RF-128 |
1 |
KC-MP617M改 |
H8.3 |
H18.12 |
H19.12 |
|
KF-129→RF-129 |
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RF車の種車であるKF車(ふそう製基幹専用車)の導入時期,転用改造時期,廃車時期をまとめた一覧表です.
PDFファイルで公開しています.
基幹1号系統専用車「三菱ふそう」車両の変遷 一覧表 (PDFファイル)
基幹2号系統専用車「三菱ふそう」車両の変遷 一覧表 (PDFファイル)
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