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 高速度鉄道第1号線 東山線(高畑〜藤が丘間)  ラインカラー:黄色

駅の概要

 千種駅は,地下鉄東山線とJR東海の中央本線との交差駅です.
 JR駅(国鉄駅)は,明治33年(1900年)に現在とは異なる位置にて開業しました.

 地下鉄駅は,昭和35年(1960年)6月15日に,地下鉄東山線の「栄町〜池下」開通時に開業しました.
 その後,昭和36年(1961年)に国鉄千種駅が現在位置に移転したことにより,国鉄駅と地下鉄駅が交差すると共に連絡改札口も設けられ,乗換利便性の高い駅になりました.

 国鉄駅は,昭和57年(1982年)に特急「しなの」停車駅となり,主要な乗換駅の一つとして機能しています.

 

 昭和35年の地下鉄駅開業と同時に,地下鉄東改札口と西改札口の間に「千種地下街」が設置されていましたが,平成25年(2013年)3月末に閉鎖されました.
 地下街跡地を活用して,平成28年から令和5年にかけて,駅構内の全面改修工事が行われました.

 駅の管理は,東山線駅務区名古屋管区駅(直営駅)です.

 


▲普通乗車券
駅名称 千種
駅番号 H12
略号 千種
建設時仮称 千種
開業 昭和35(1960)年6月15日
所在地 東区葵三丁目
管轄 名古屋管区駅(直営駅)
ホーム位置 深さ8.3m(地下駅)
ホーム形状 相対式2面2線
ホームの大きさ 5.0m×104m
乗車人員(日) 25,810人(R1年度)
出入口数 5カ所
最寄バス停 千種駅前


▲H24スタンプラリー図柄

 

 

 配線図

 ホームは2面2線の相対式ホームです.直線区間にある駅です.

 新栄町方に非常用渡り線がありましたが,平成12年(2000年)に撤去されました.

 

 

 

駅の画像

 駅周辺や駅構内の様子を紹介します.

 地上の様子

 千種駅周辺は熱田台地の中にありますが,その中でも低い台地と高い台地(御器所台地)の境にあり,地下鉄駅の東側と西側では地上の高さが異なっています.東側と西側で行政区も異なります.
 JR線は台地のへりを走っています.

 千種駅はJR中央線と地下鉄東山線の乗換駅です.
 北西方向,徒歩8分の距離に桜通線車道駅もあり,JR中央線と地下鉄桜通線の地上乗換も不可能ではありません.
 (多くの方は千種駅〜今池駅を1区間のみ東山線に乗り,今池駅で桜通線に乗換えています.)

 

 駅東側は千種区で,高台のへりにJR駅の地上駅舎と,交通広場が設置されています.
 交通広場には市バスとタクシーが発着していますが,自家用車の駐車違反が市内の交通広場の中で最も酷く,その面積の半分を,自家用車によって常時占拠されている状態です.

 周辺は商業ビルやオフィス,河合塾などの予備校が林立しており,賑わいのある駅前となっています.


▲駅東側の4番出入口
 JR駅・交通広場の北側

▲4番出入口
 リニューアル後の様子


▲千種駅前交通広場


▲4番出入口

 

 駅西側は東区です.
 東西方向の幹線道路,錦通・広小路通と,南北方向の幹線道路,赤萩町線が交差しており,幹線道路沿道を中心にオフィスビルやマンションが立ち並んでいます.

 駅のある錦通の北側には特徴的なガラス張りのビルである「住友生命千種ビル」群がありましたが,令和5年(2023年)3月末で閉鎖・解体されました.今後再開発される見込みです.

 地下鉄1番・2番出入口は千種ビル敷地内に立ち上がっています.
 2番出入口は千種ビルと地下接続していましたが,ビル閉鎖に伴い接続口も閉鎖されました.


▲駅西側の様子
 交差点の左側に1番,右側に5番出入口
 (背景のビルは閉鎖・解体)

▲1番出入口
 リニューアル後の様子
 (背景のビルは閉鎖・解体)


▲住友生命千種ビル群の敷地内にある2番出入口
 屋根上に設備類のある大型出入口
 (背景のビルは閉鎖・解体)
 


▲R4年度に一新された5番出入口
 3階建てビルを解体し上家のみ出入口に変更


▲5番出入口

 

 

 駅構内の様子(地下1階コンコース)

 地下2層構造の駅で,B1階はコンコース,B2階にホームがあります.

 改札口は,西改札口と東改札口が設置されています.
 東改札口のさらに東に,JR駅連絡口があること,駅東側までJR線をまたぐ必要があることから,B1階コンコースは東西方向に長くなっています.


▲名古屋市交通局webより「駅構内図」CC-BY-SA

 

 東改札口方面にはJR駅や予備校があり,終日利用者が多く,改札機も8台+2台設置されています.
 改札口をはさんで駅構内店舗が2店舗あり,ラチ内はコーヒショップ,ラチ外はコンビニです.

 コンビニより先の通路は,JR中央線と交差しているため,天井高さが極端に低くなっています.
 低い通路の先に,JR地下改札口があります.

 JR地下改札口を越えると,駅東側の地上に続く3番・4番・EV出入口があります.


▲東改札口をラチ外から望む
 正面にスターバックスあり

▲東改札口をラチ内から望む
 改札を出て左側にセブンイレブンあり


▲改札外店舗(セブンイレブン)


▲JR線との交差箇所の天井が低くなっている


▲天井低いエリアの通路中央にH30年に設置された「カプセルベンチ」カウンターと椅子で構成される


▲左がJR乗換改札口/右が地上出入口


▲JR千種駅(地下乗換改札口)


▲階段を昇ると3,4番出入口
 右側は地上行きEV通路


▲JR線を越えると天井が一気に高くなる


▲3,4番出入口の分岐点


▲通路角地にはフェイクグリーンを配置
 

 

 東改札口から西改札口の間には,平成25年(2013年)まで地下街がありました.
 (詳細は下記の過去の画像を参照)

 地下街跡地を活用して,
 (1)平成28年度から30年度にかけて,駅構内店舗や駅長室,トイレを再配置するなど部分改修が行われました.
 (2)令和2年度から令和4年度にかけて,駅全体のリニューアルが行われました.
 これら詳細は下記に記載しています.

 2番出入口は,かつて住友生命千種ビルと地下接続していましたが,令和5年3月31日をもって閉鎖されました.


▲西改札口から東改札口の間を紹介

▲東改札口の北側にも2台のみ改札機あり


▲駅の中間に位置する2番出入口

 


▲2番出入口から分岐していた千種ビル地下接続口(R5年3月まで)


▲2番出入口の通路(同左)
 閉鎖された地下接続口(R5年4月〜)


▲地下街跡地を活用して整備された「トイレ」「待合空間」
 R2年開始の駅リニューアル事業第1号


▲「待合空間」2種類のベンチとカウンター
 緑の散歩道をイメージ


▲待合空間に面したスターバックス
 スタバは改札内外から利用可


▲先行整備された駅長室
 詳細は下記に記載


▲先行整備された駅トイレ
 詳細は下記に記載
 

 

 駅の西端部は西改札口です.
 駅東側に比べると利用者は少なく,終日無人で改札機は3台です.

 駅西側の地上に続く1番・5番出入口があります.
 駅西側にEVはありません.


▲西改札口をラチ外から望む

▲西改札口 ラチ内の様子
 木目調の内装材で統一されている


▲ラチ内 ホームへ続く階段
 


▲ラチ外 1番出入口通路


▲ラチ外 5番出入口通路


▲1番出入口通路


▲長い5番出入口通路

 

 

 駅構内の様子(地下2階ホーム)

 ホームは2面2線の一般的な相対式ホームです.直線区間にあります.

 昭和30年代に建設された駅は,コンコースもホームもコンパクトな作りとなっている一方で,JRとの乗換利用者も多く,朝夕間ラッシュを中心に非常に混雑しています.

 令和2年度から令和4年度の駅全体リニューアルにおいて,地下2階ホームも全面改装が行われ,非常にきれいな駅に仕上がりました.


▲リニューアル後のホームの様子
 乗降口にスポット照明が当たる

▲同左 天井・床・壁面・柱をリニューアル


▲ホームは明るい白系 軌道内中柱は暗めに塗装


▲サイン類


▲サイン類
 


▲ホームから東改札口に続く階段


▲ホーム西端の西改札口に続く階段


▲ホーム東方のEV


▲ホーム壁面のサイン類


▲駅名標


▲同左 駅アクセントカラーは薄紫色

 

 

画像ギャラリー

 地下鉄千種駅の,近年の変遷を紹介します.

 平成24年度まで「千種地下街」

 かつて千種駅構内(西改札口〜東改札口間)には「千種地下街」がありました.

 昭和35年(1960年)6月15日の地下鉄駅開業と同時に,第1期4店舗が開業しました.
 翌年のJR駅移転による利用者増加に合わせ店舗拡張を行い,昭和36年12月1日に第2期8店舗が開業しました.

 しかしながら,駅の構造上,東西改札口の利用者は,そのまま東西出入口に進むため,東西改札口の間にある地下街利用者は少なく,施設老朽化のため平成25年(2013年)3月末に廃止されました.

 


▲西改札内より見た地下街入口


▲千種地下街

 

 その他,平成25年頃に撮影した千種駅構内の様子と,ホーム柵設置直後の平成27年(2015年)頃に撮影した千種駅構内の様子です.


▲JR地下改札口から地下鉄東改札口方面を望む
 天井パネルはなく配管むき出し
 


▲ホームの様子


▲以前より銀色丸柱が建ち並んでいた


▲ホーム柵設置直後


▲柱の旧サイン類

 

 

 平成28〜30年度 駅リニューアル第1弾(部分改修)・大学連携

 平成28年度(2016年度)から30年度(2018年度)にかけて,地下街跡地を利用して,駅構内店舗や駅長室,トイレを再配置するなどの部分改修が行われました.

 始めに,東改札口横(現在のコンビニ付近)にあった,小さくて汚い駅構内トイレが,西改札口近くの旧地下街跡地に移転し,拡張・全面改装されました.

 


▲移転&全面改装された駅構内トイレ


▲男子トイレ内部の様子その1


▲男子トイレ内部の様子その2


▲男子トイレ内部の様子その3

 

 次に,平成30年(2018年)2月28日に,東改札内(現在のコーヒーショップ)にあった,小さくて狭い駅長室が,地下街跡地に移転しました.
 新しい駅長室は,面積が拡大され,地下鉄駅としては初めて待合スペースや接客カウンター,授乳室等が新設されました.

 また,先のトイレ移転で生み出された跡地(東改札口横)に,駅構内店舗「セブン-イレブン」が開店しました.

 合わせて,JR連絡通路に,学生提案(※)のあった駅環境デザインのコンセプト「緑のミチクサ(道草+千種)散歩道」をイメージした「カプセルベンチ」が設置されました.

 


▲地下街跡地に移設・拡張された駅長室


▲同左


▲待合スペースや接客カウンターを併設


▲授乳室等を併設


▲柱が多い通路に,柱を取り込むカプセルベンチを設置
 「にぎやかな街にやすらぎの森」をイメージ


▲3人掛けベンチと作業カウンター

 

 最後に,平成30年(2018年)8月31日に,駅構内店舗「スターバックス」が開店しました.改札内及び改札外からも利用可能です.

 合わせて,新店舗・駅長室前通路が部分改修され,学生提案(※)のあった駅環境デザインのコンセプト「緑のミチクサ(道草+千種)散歩道」をイメージした「グリーンウォール(壁材)」「まるまるベンチ」が設置されました.

 

 (※)平成26年〜平成30年に,市内大学の学生から,市バス・地下鉄の魅力創出について提案を受ける「学生力を活かした市バス・地下鉄魅力創造プロジェクト」が行われていました.

 平成28年度(2016年度)は,金城学院大学と「駅や車内空間の魅力づくり」をテーマに連携し,『ただ通過するだけの場所から、目的地となるような駅環境の実現』を目指して,千種駅をモデルに駅環境デザインのコンセプト・デザイン案の提案がありました.

 「カプセルベンチ」はコンビニを運営する(株)セブンイレブン・ジャパンから,「グリーンウォール(壁材)」はアイカ工業(株)から,「まるまるベンチ」はスタバを運営する(株)ジェイアール東海パッセンジャーズから,それぞれ学生の提案コンセプトに賛同し,提供があったものです.


▲東改札内の駅長室跡地に開店したスタバ


▲スタバは「まるまるベンチ」が設置された改札外からも利用可能


▲「緑のミチクサ(道草+千種)散歩道」をイメージした「グリーンウォール(壁材)」「まるまるベンチ」を設置

 

 このように,地下街跡地を活用した駅構内トイレ・駅長室の移転拡張と,それら跡地を二次活用した駅構内店舗2区画の新設が行われました.

 しかしながら,当時から「駅リニューアル」という看板を掲げていたものの,平成30年までは「駅全体の内装を改修する」という発想・計画が交通局には無く,古いトイレや狭い駅長室など課題のある施設のみを対象に「利用しやすい快適な駅の環境づくり」を行う計画しかなかったため,限定的な改修に留まる事となりました.
 結果,同じ駅構内に未改修範囲と改修済範囲が併存する,パッチワークのような駅空間となってしまいました.

 

 

 令和2〜4年度 駅リニューアル第2弾(全面改修)

 平成30(2018)年12月にまとめられた「地下鉄駅リニューアル計画」では,リニューアル方針を『明るく、清潔感のある快適な駅』とし,改修範囲も『お客様が直接目にされるところ全て』となりました.

 平成31(2019)年3月に策定された経営計画「名古屋市営交通事業経営計画2023」では,「駅リニューアル」事業の定義が見直され,駅施設の再配置が前提ではなく,『明るく清潔感のある快適・便利な駅空間を提供するため、地下鉄駅のリニューアルを順次実施する。あわせて、駅施設の再配置や店舗等の設置についても検討する。』のように改められました.

 

 新しい「地下鉄駅リニューアル計画(全面改修)」に基づき,事業化された第1号が,千種駅です.
 令和2年度(2020年度)から4年度(2022年度)にかけて,出入口上屋の全て,地下1階コンコースのうち駅リニューアル第1弾(部分改修)で改修されなかった残りの範囲全て,地下2階ホームの全てを対象に,内装(壁,床,天井仕上げや照明器具)改修が行われました.

 リニューアルにあたっては,駅リニューアル第1弾で採用された駅環境デザインのコンセプト「緑のミチクサ(道草+千種)散歩道」が踏襲されました.
 地上出入口やコンコースには,木目調の部材が使われ,模擬緑化装飾もされています.

 

 リニューアル後の画像は,上記に掲載しています.
 ここでは,リニューアル第2弾(全面改修)施工中の模様を紹介します.


▲施工中の通路(天井・壁・柱・床)

▲同左


▲施工中の西改札口付近
 緑色パネルで改札口を目立たせる


▲天井パネルを新設し露出配管を隠蔽


▲古い天井パネルを撤去した後のホームの様子


▲階段を先行施工中


▲新壁材と旧壁面


▲ホーム部も天井をやり替え


▲旧壁面の上から新壁材を貼る工法
 

 

 かつて,地下鉄千種駅5番出入口の上には,地上3階建てのビルが建っていました.
 交通局の外郭団体「名古屋交通開発機構」所有ビルでしたが,令和4年度にビルは解体され,出入口上屋だけの出入口にリニューアルされました.


▲以前の5番出入口の様子
 3階建てビルの中に出入口が取り込まれていた

▲ビル1階の店舗・地下鉄出入口

 

 

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 (C)まるはち交通センター製作委員会